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2004年06月24日(木) 『思いわずらうことなく愉しく生きよ』+夏の気配

『思いわずらうことなく愉しく生きよ』読了。江國香織著。光文社。
 光文社の女性ファッション誌「VERY」に約2年に渡って連載されていた長編小説。帯に書かれている文章を引用すると、


 結婚して7年の麻子、結婚はしないけれど同棲中の治子、恋愛なんて信じていない育子。のびやかで凛とした三姉妹の物語。


 となっている。
 姉妹たちや彼女たちの周囲の何人かの人物の視線で語られる三人称の物語で、いままでの作品で言うと『薔薇の木、枇杷の木、檸檬の木』に近い作品だと個人的には思う。登場人物たちの環境であるとか、周辺にある小物であるとか、そういったものが近いような気がするのだ。
 相変わらず文章は読みやすく、今回はある種のストーリー性のようなものもあって、どんどん読み進めることができてしまう。けれど、だからといって登場人物の誰かに感情移入することができるのかというと、これはやっぱり少し難しい感じがする。そんなところも、『薔薇の木〜』に似ているような気がする。
 最近の江國さんの小説を読んでいると、より現実感のようなものに忠実になっているように感じられてしまう。たとえば、初期の作品群に顕著なある種の孤独感を抱えた登場人物たちは、いまでもやっぱり何らかの形で登場してきている。けれども、かつてはよりその人物の方にフォーカスが当てられていたものが、最近ではより社会性の部分にまで明かりが広がっているというか、客観的に語られるようになってきているように思うのだ。
 たとえば、以前なら孤独な時間の中に閉じこもっている登場人物がいて、その心情をめぐる物語に終始していたものが、その登場人物の置かれている立場のようなものにまで言及されるようになったということのような気がする。自分の世界と外界という呼び方をするのなら、外界の側にも重心を預けるようになっているという感じだ。
 そうすることで、人物の置かれている現実が見えるようになって、そこにはある種触れられたくないような部分があったり、現実を人物の主観で歪めてしまっているのだということがわかってしまったりして、読み手のほうはちょっと戸惑ってしまう。けれども、それは決して甘い読後感ではないのだけれど、リアリティのある分――感情移入ができるできないはおいておくとして――読み応えはあると思う。それが好みかどうかはおいておいて。
 もう少し言うと、たとえば少々風変わりな三女の育子は、個性的で魅力的なやさしさについて語られているのだけれど、それと同時に、世間とうまく馴染むことができないでいる部分が客観的に読者には感じられるようになる。この子は本当にいい子だけれど、いわゆる世間では“変わった”人だということがわかるのだ。その部分の見せ方のドライさのようなものが、近年の作品にはより目立って現れてきているという感じがする。作者が主要登場人物たちの誰とも、一定の距離をしっかりと意識的に保っているかのような。近づけすぎもせず、遠ざけるわけでもなく。

 また、男性陣の描かれ方も最近は現実感のようなものに忠実だ。ほとんどすべての男たちが女性たちよりも幼く、愚鈍で、いい加減で、それでも随分と愛しい存在であるように書かれている。そこにもやっぱりある種の一定の距離がちゃんとあって、最近では睦月や中野君や、深町君のように、ある種ファンタジーな側面を持った理想的な男の子たちは登場してこなくなってしまった。それをもちろん成熟と呼ぶことはできるのだけれど、個人的にはちょっと残念な気がする。

 でもまあ、いずれにしても随分と現実的な物語だ。文章は読みやすく、情景は思い浮かび、登場人物たちには等しい距離でまなざしが注がれている。なんだかんだ言っても江國さんの創り出す物語に触れていると、その世界から離れるのがもったいなく思える“感じ”は相変わらずではあるのだけれど。


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 ひさしぶりにTop写真更新。
 この写真はいつも通勤の途中に歩いている通りのものなのだけれど、休日の今日の午後、ちょっと会社に顔を出しに行く途中にデジタルカメラでぱちりと撮った(ちなみに、会社はちょっとのつもりが5時間くらいいてしまった。最近は「趣味は仕事です」の人みたいだ)。
 だいたい曜日によって異なるのだけれど6時台から7時台にこの通りを歩いているのだけれど、いつもいつも(雨の日でさえも)随分と気持ちのよい通りだ。「マイナスイオン通り」と個人的には勝手に名付けているのだけれど、実際には感じのよい名前がつけられていて、この通りが近くにあるだけでも、いま住んでいる場所周辺を気に入ってしまうのには充分だといつも思う。
 写真自体はお昼くらいのものなので日が高くなってしまった後だけれど、早朝に歩いていると涼しげな風がまだ吹いていたりして、また誰も通りを歩いていなかったりもして、そんな中をてくてくと歩いていると一日の始まりとしてはかなりスムーズなもののように思えてしまう。

 この町に暮らすようになって、生活の中で「緑色」を目にする機会が本当に随分と増えた。それだけこの町が地方だということもあるのだけれど、いままで暮らしていた横浜と比べるとやっぱり圧倒的に緑の量が多い。
 そして、そういう場所にいることは、とても気持ちの落ち着くことだ。
 通りから少し路地に入って歩いていくと、新興住宅地の合間の一角に、唐突に水田が広がっていたりするのだ。そういうのを見ると(毎朝見ているのだけれど)、水田の横を通り過ぎていく間、思わずずうっとその表面に見入ってしまう。水田の水はそれほど透明でもないのだけれど周囲の光景を反射させて映し出していて、隣に建っている真新しい新築住宅を映し出していたりするのだ。その光景を見るまで、水田の水が周囲の景色を映し出すなんてことはわからなかった。けれども、いまは毎朝そういう光景を見て、水田の中に雲が浮かんでいるのを嬉しく思いつつ見ていたりするのだ。
 また、水田では目を凝らすとアメンボのような虫がいたりするし、たくさんの木を植えている家の塀から飛び出した枝から蓑虫が垂れ下がっていたり(蓑虫を見たのなんて本当に久しぶりだ!)と、なんだか新鮮だったりする。
 車が来たら、とぼんやりと思う。車が来たら、もっと町外れまでドライブすることができるし、そこではもっとしばらくの間遠ざかっていたような光景に近づけることができるだろう。そんなふうに思って、楽しみにはやる気持ちを抑えているのだ。

 また、最近では休日のたびに会社にいっていて、後輩たちには「見ない日はないですね」とか言われたりもしているのだけれど、それだけいまは仕事を面白く思える時期なのでまあいいかなとも思っている。今月末(か来月はじめ)には車も納車されるので、そうしたら少しずつ休みは顔を出さなくなるだろうし。
 そして、最近は随分と真夏のように暑く、朝起きて洗濯機を回して干して出掛けると、夜に帰ってくる頃には完全に乾いている。そういうのもいちいちが嬉しくなってしまう。
 いずれにしても、最近は随分と丁寧に、きちんと日々を過ごしているような気がする。もちろんそれは気がするだけで錯覚だとも思うのだけれど(食生活はあんまり丁寧ではないので……)、それでもそんなふうに錯覚できるだけでも幸せなことだと思う。


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 一昨日、昨日と同じ後輩と一緒にご飯を食べに行った。車で帰りを送ってもらうついでに(考えてみると、この数年、本当にたくさんの人に送ってもらっている)。
 一昨日は豆腐などをメインにした内装のお洒落な感じの和食レストランに行き、昨日はハンバーグレストランに行った。それぞれおいしく、特に和食レストランなんかは、間接照明を効かせた趣味のよい内装で、たくさんの人で賑わっていた。ハンバーグレストランもボリューム感があって、やっぱりおいしかった。
 そして、いろいろな話をしていたのだけれど、4つ年下のその後輩(男)は、随分と結婚願望が強くて、次に付き合う人とはすぐに結婚したいというようなことを話していた。家庭であるとか、家庭的なものに憧れを抱いているのだ。
 話を聞きながら、○○さんはないんですか? とか訊かれながら、自分があんまりそういうことを考えていないことにやっぱり変わっているのだろうかと思ってしまう。今年ようやく30歳になるし、世間的にはもういい年齢なのだけれど、相手がいないということもあるけれど、焦りのようなものがないのだ。不思議なことに。そういうのって縁とかタイミングだと思っているのでなるようになるだろうなと思っているのだ。
 もちろん、もしということを考えたりすることはある。たとえば、昔の恋人とそのまま結婚していたとしたら今頃は子供がいて普通にお父さんをしていたりするのだろうかというようなことだ。そういうのって、誰でもたまには考えたりするような気はする。結婚願望の強かった5歳年下の恋人とか、同じ年だった恋人だとか、なんとなく思い返して考えてみたりするのだけれど、そういうのってすぐに終わってしまう。いずれにせよもしだし、そういうことで感傷的になるのはちょっと違うかなと思うからだ。だから、その子たちが幸せな家庭を築いているのだろうなとか思って想像は終わりにしてしまう。
 これは満足していることで、満足していたらいけないのだろうなとも思っているのだけれど、基本的に一人で楽しく過ごしていて、幸せだと思っているところが困ってしまうことなのかもしれない。


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 お知らせ

 Euro2004もいよいよ準々決勝です(そればっかり)。


2004年06月17日(木) Slow Rhythm

 久しぶりの更新。
 今日は休日なのだけれど、自分の部屋でパソコンに向かってぱちぱちと仕事中。
 机の上にはたくさんの資料と、透明なコップに入った明治の「おいしい牛乳」が載っている。
 お昼でもあるし、一旦休憩して、息抜きとしてのDaysを書くことにする。
 そんなときには、文章を書くのが息抜きになるというのは便利だよなと思う。
 息抜きの時間にしていることが、形となって残っていくのだから。
 まあ、それがいつものように他愛のない日記のようなものだったとしても。


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 前回のDaysから今回のDaysの間は、大部分の時間仕事をして、夜には職場の後輩たちとご飯を食べに行き(回転寿司とイタリア料理)、5人くらいがそのまま部屋に遊びに来たりしていた。他にも、ハードディスクに録画しておいたEuro2004のフランス対イングランド戦を見たり(なんていう劇的な結末!)、昨日の休日には手続きのために車のディーラーに行ったり、駅まで40分くらい歩いたり、涼しくて気持ちのよい天気だったので、部屋の周辺を1時間くらい散歩していたりしていた。

 のんびりと、時間を過ごすことができていると思う。
 もちろん、仕事にかけている時間は結構長いのだけれど、それ以外の時間(たとえば休日)にメリハリをつけてちゃんと休息ができているというか、穏やかなペースのようなものを取り戻すことができているように思うのだ。
 自分の部屋で、音楽を聴いたり、本を読んだり、あるいは椅子に座ってぼんやりと飲み物を飲んだり、パソコンに向かって文章を書いていたり、以前に書いた文章を手直ししていたり、そういうことをして自分の時間を愉しんでいる。仕事以外の時間では、そんなふうにスローライフのような時間の過ごし方ができていればいいと思う。仕事もトータルに含めてスローライフというのはちょっと現状では難しいような気がするので、それ以外の自分の自由になる時間でそんなふうに過ごすこと。
 それが(いまのところ)まあのんびりとしたペースで実現できているので、気持ち的には穏やかな感じなのかもしれない。

 新しい部屋の周辺も、休日の時間を利用して大分歩き回りわかるようになってきた。
 国道と環状線に挟まれたある程度の広さのある町は、半分が新興住宅地で、残り半分が古くからある住宅地といったところ。新興住宅地側の道路は広く、まっすぐで、歩道もちゃんとついていて、古くからある住宅街の側の道路は路地といった感じだ。
 国道にはロードサイドの店舗が立ち並び、環状線も同じような形。ただし、以前も書いたけれどある程度画一的な全国チェーン店ばかりではなく、地元ならではの飲食店などが点在しているのがこれまで住んできた場所(千葉とか横浜とか)とは少し異なるかなという印象。それに、ちょっと路地に入ると地元で有名なフランス風のケーキ屋があったり(実際食べてみたのだけれど美味しかった)、小ぢんまりとした感じのレストランなんかがあったりする。部屋のベランダからもそんな一軒屋の趣味のよい感じのレストランが見える(洗濯物を干すときに、いつも店先に出ているOPENと書かれた黒板を見てしまう)。
 また、徒歩3分のところにドラッグストアがあり、徒歩5分のところに12時まで営業をしているスーパーがある。別方向に5分も歩けばセブンイレブンだってある。ちょっと足を伸ばせば24時間営業をしている書店があるし(これはすごい)、それよりも近いところにも23時まで営業している書店がある。車が来たら、随分と便利な場所なのだろうなと思う。
 もちろん、横浜と比べると町は随分と小さいし、不便なところも当然たくさんある(バスと電車の本数は本当に少ない)。けれども、個人的には随分と過ごしやすいなと感じている。
 何よりも道路がちゃんとまっすぐで広くて歩きやすいこと、緑が多いこと、それが歩くことが多い身には随分と気持ちよく感じられるのだ。
 朝出勤途中に歩く通りには様々な街路樹が歩道の上を覆っていて、天気のよい日には本当にマイナスイオンが出ているよなと朝からさわやかな気持ちになってしまう。休日に散歩をしているときにも、道を選べば分譲前の住宅が建つらしい草地や、畑を見ることもできる。少し足を伸ばした散歩では畑に案山子がささっているのを見たし(案山子を見たのなんて何年ぶりだろう?)、遠くの山々の稜線もなだらかに続いている。温泉がたくさんあるらしいので、車が来たらいろいろと出掛けようとも思っている。

 いずれにせよ、いまのところ、日々は穏やかに流れている。
 そんなふうにではなく、もっと軋轢やしがらみの中に入り込んでいくべきなのかもしれないけれど、いまはとりあえずこれでいいかなと思っている。
 のんびりと、ゆっくり。


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 お知らせ

 Euro2004のニュースを毎日チェックしてしまうのです。
 イングランドにも頑張って欲しいのです(あのフランス戦は本当に……)。

 Euro2004のページ↓

 http://jp.euro2004.com/index.html


2004年06月12日(土) ノート

 今日は前の店から郵便が届いて、「何だろう?」と思って開けてみたら、1冊のノートが入っていた。そのノートにはたくさんのメッセージが書かれていて、前の店の若い社員やアルバイトさんやパートさん26人がメッセージを書いてくれたものだった。最後の方は慌しくてきちんと挨拶できなかった人たちがいたのだけれど、なんだかこんなふうにメッセージをもらえるとは思っていなかったので、思いがけずかなり嬉しかった。
 感動してしまうようなこととか、他愛もないふざけた内容とか(よくそういう話をしていたので……)、人によって書いている内容は異なっていたけれど、それらももう約一ヶ月も経ってしまった(月日が流れるのは早い!)以前の場所にいたメンバーの様子をいろいろと思い返すことができたりして面白かった。

 そこに書かれていた内容で多くの人が書いてくれていたのが、僕が前向きでとかポジティブでというもので、それを新しい店でも続けて下さいねというようなものだった。正直な話、そんなふうに書いてもらえるのはとても光栄なことだし、ありがたいことだと思う。できるだけ前向きに物事を考えようとはしているし、根が単純なのでそうしてしまっているだけなのかもしれないけれど、そういったところが独りよがりなところだけではなく、周囲にも感じてもらえたのであれば、それはやっぱりとてもありがたいことだ。
 とりあえず、同じ物事でも見る場所や見方によって姿かたちを変えるとは思っているし、だとしたらできるだけいい方で見れるようになりたいなとはいつも思う。へんにひねくれたり、穿ったような見方はしないようにしたいなとも思う。そうすることは本当に簡単なことで、しかも癖になりやすいものだと思うから、そういう穿り癖はつけたくないのだ。だから、まだまだ本当に未熟で困ってしまうくらいだけれど、それでも少しずつでも楽観的に前向きに物事を捉えられるように意識して、成長していくことができればいいなと思う。


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 お知らせ

 本当に思いがけずだったので、不意打ちで嬉しかったのでした。


2004年06月09日(水) 『デイ・アフター・トゥモロー』

 今日は休日で、午前中にシネマコンプレックスに行って『デイ・アフター・トゥモロー』を観てくる。『インデペンス・デイ』の監督による、スケールの大きなパニック・ムービーだ。
 考えてみると、映画館で映画を観るのは随分と久しぶりだった。転勤してからはもちろんはじめてだったのだけれど、横浜の最後の数ヶ月も仕事が忙しかったこともあって、なんだかんだでしばらく出掛けていなかった。今日も会社に少し顔を出したかったのでどうしようかと一瞬考えたのだけれど、休日なのだから娯楽も必要だと朝早くに出掛けて行った。
 周回バスは相変わらずちょうどよい時間になく、今日も結構な距離を歩いた。歩くのは好きなので別にいいのだけれど、それでも中心街に出ようとするたびに40分かかるというのはちょっとかかりすぎかもしれないと思う。車が必須な町だということをことごとく実感しているので、注文してある車が早く納車されたらいいなと思う。
 バスがないかもしれないことを見込んで余裕を持って出掛けていたので、映画がはじまるまでにはまだ時間があった。それでスターバックスコーヒーに入って朝食をとる。最近のスターバックスは弱い弱いと言われていたフード系が充実していて、マフィンやらサンドイッチやら、スイーツ系統以外の食べ物が増えてきている。ただ、今日食べたシュリンプなんとかはいかにも出来合いといった風な感じだったけれど。
 映画館は午前中の初回だと言うのに随分と混んでいた。それはもちろんレディースデイだったからで、9割5分くらいまでが女性ばかり。普段から一人行動に慣れている僕なのだけれど、さすがにちょっと引いてしまうくらいに館内女の人だらけだった(もちろん、そのことを考えてちょっと今日行くのどうしようかなとは思ったのだ。けれども、休日は限られているわけだし、まあいいやと思って出掛けてみた)。
 映画は面白かった。いかにも映画館で観るべき映画というやつで、音響もよい劇場だったので、かなり迫力があった。もちろん、深い余韻だとか感動を期待すると肩透かしを食らうかもしれないけれど、2時間料金分は充分ハラハラできるのでいいと思う。
 東京のシーンで、いかにも日系のカタコト日本語を喋る俳優ばかりが出ていたのには笑ってしまったけれど。

 映画を観終わってから、14時から19時くらいまでは会社に行く。いろいろと確認しておきたいことがあったのだ。休みの日に仕事場に行くのはあまりよいことではないのだけれど、それでもまだ店長になりたてだし、楽しんでやっているし、やりたいことがたくさんあるのだ。もちろん、若い社員の手前まずいかなとは思うのだけれど、それはできるだけ楽しそうに仕事をやっている姿を見てもらって、この人は仕事が趣味なんだな程度に思ってもらえればいいかもしれない(よくないか)。
 でもまあ、休みと出勤日のメリハリをつけることはしていかなければならないことだけれど、しばらくの間は目を瞑っていてもらおう。最初からそれができるほど器用なわけでもないし。

 部屋に帰ってきてから、試合開始していたサッカーワールドカップ予選日本対インドを途中から見る。
 大差で勝利することができた試合だけれど、実力差から考えるともっと点差を開くことができたんじゃないか? と思ってしまう。特に、攻撃のバリエーションはもっとあってもいいのではないか? と思ってみたり。
 もちろん、勝利することができたことは、とても大きな価値のあることだけれど。


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 お知らせ

 Usherの「Burn」を最近繰り返し聴いています。


2004年06月06日(日) アジア料理

 今日は仕事が終わった後、9人でアジア料理(タイ料理?)を食べに行く。
 ナシゴレンやカピライスやグリーンカレーなどを食べ(ご飯ものばっかり……)、辛くはあったけれどかなり美味しかった。
 また、後輩が明日からの夏休みでタイに行くことになっていて、いままでタイに行ったことのある他のメンバーが話すタイ話を聞いていたりした(普段週末に働いているので、年に何度かある程度のまとまった休日をとることができるのだ)。
 様々な場所への旅の話を聞いているといいなと思う。日本には、あるいは世界にはまだまだ知らない場所がたくさんあって、その中には個人的に忘れられなくなるような場所もおそらくはきっとたくさんあるのだ。まだそういった場所がたくさんあるのだと思うと、なんとなく安心できるような気がする。
 まあ、僕はと言えば明日も朝から会社にいって仕事をするのだけれど。
 もちろん、個人的にはいまは仕事が楽しいので、全然よいことなのだけれど。


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 お知らせ

 もう少しでEuro2004開幕ですね。楽しみ。


2004年06月03日(木) インテリア2

 今日は休日で、会社の課題をやっていた。
 途中、昼食をとるがてら1時間くらい散歩をしてきたのだけれど、そのときに感じたのが随分と空が広い町だなということだ。もちろん、実際には空はどこであろうと同じように開けているはずなのだけれど、視界を遮る建物が少ない分、より空が広大に感じられるのだと思う。新興住宅地を抜けてちょっとした畑の横を通り過ぎる。雀と名前の知らない鳥が畑にやってきては、地面を啄み、ときどき思い出したようにどこかへと飛んでいった。
 散歩の帰り際に、先日教えてもらった地元で人気のケーキ屋に立ち寄る。ガラス越しにお菓子を作っている様子が見える店内はかなり甘い匂いに満ちていて、ウィンドウに並ぶお菓子類も、確かに評判になるだけあるような美味しそうなものだった。少しだけ迷って、ショートケーキとモンブランを買う。部屋に帰ってコーヒーと一緒に食べたのだけれど、甘さ控えめで美味しかった。今度はもう一つの教えてもらった店にも行ってみようと思う。
 いま住んでいる部屋の周辺には、結構たくさんの店がある。それは全国的なチェーン店であったり、地元のチェーン店であったり、あるいは個人経営の店だったりする。特に個人経営のお菓子屋やレストランが多いように思えるのだけれど、そういう店に入ってみるのも楽しみなことだ。しかも、今日散歩途中に、6月下旬オープン予定で作っている途中の、パン屋を見つけてしまったし。これも個人でやってそうな店構えの店で、もしかしたらおいしいパンを食べることができるのかもしれない。楽しみ。


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 お知らせ

 My Favoritesに、「インテリア2」をアップしました。
 これは、引っ越してきた新しい部屋の写真を写したもので、前からあった「インテリア」と趣旨は同じです。ぱぱっと写真を撮って、ぱぱっとアップしたので勢いだけという感じもするのですが、とりあえず日々この部屋の中でのんびりと、マイペースに暮らしていく予定です。


2004年06月02日(水) 歩く休日

 今日は休日。
 今週から入梅という話だったのだけれど涼しい風の吹く快晴の一日で、気持ちよく過ごすことができた。
 10時に歯医者に行って、それから会社に顔を出し(2時間くらい)、一旦部屋に帰ってから買い物に出掛けてきた。
 まだ買っていなかったガスコンロを買いに行きたかったのだ。
 段々暑くなってきた午後、近くのバス停まで歩くと、なんとバスの時間まであと1時間以上もあった。
 この町では公共交通機関の本数が異様に少なく、駅までのバスは大体1時間に1本で、ときどき1本もない時間帯まである。そして、僕がバス停に着いたのは、ちょうどその時間帯にあたっていたのだ。
 仕方がないので(1時間以上もバス停で待つのは妙な話なので)、てくてくと歩き出す。15分ほど歩いたところに目指す駅の隣の駅があったので、そこを目指すことにする。
 半袖にいつものようにバッグを斜めがけして、音楽を聴きながら歩く。歩くのは好きなので別にいいのだけれど、それでもバスに乗ろうという気持ちになっているときに出鼻をくじかれてしまったので「うーん」とも思う。横浜では電車やバスの時刻表をほとんど気にしなかったし、そういうものだという気持ちがいつの間にかできていたのかもしれない。
 いくつかの信号を超えて、ようやくJRの駅に着く。随分と小さな、地方の駅といった風情の駅だ。緑の草が随分と目に優しい。さすがマイナスイオンに包まれている町だよなとしみじみと感心する。
 切符を買う前に、念のために時刻表を確認する。バスのことで疑い深くなっているのだ。
「あ……」
 なんと、電車もちょうど50分後くらいでなければなかったのだ。ちょうど1本前の電車が出たばかりで、やはり1時間に1本ペースの電車なので、かなり待たされることになるのだった。改札口を抜けた先には人気がなく、日陰になっている階段のところに高校生くらいの初々しいカップルが並んで座って、「50分くらい話していたらあっという間だよね」といった風で笑い合っている他は駅員の姿しかなかった……
 結局切符は買わずにそのまま歩くことにした。50分もホームで待っているくらいなら目的の駅に着いてしまうし、一人で喋っているわけにもいかないし。

 電機店でガスコンロを購入して、宅急便で送ってもらう手続きをする。まだ車が納車されないので、大きいコンロは持ち帰るのが難しいのだ。
 ちなみに、ガスコンロはもちろん以前の部屋で使っていた物を使うつもりだったのだけれど(壊れてもいないし)、なんと横浜の部屋が都市ガスで、今回がLPガスだったのだ。それでは使用できないということで、泣く泣く以前の物を処分し、新しい物の購入に踏み切った。そして、今回のことから次回の転勤に備えて、一番安いコンロにしておいた。また今度都市ガスの地域に行くという話もないとは言えないし。

 そう。何度も書いているように引越しは決して嫌いではないし、異動は新鮮な気持ちになれる分楽しかったりもする。けれども、なにかと細々とした出費が出てしまうのだ。それは結構想定外のものばかりで、たとえば今回のガスコンロがそうだし、カーテンなんかもそうだ。窓の数が変わったり、サイズが変わったりする。便座カバーがU型からO型になるとか、照明が新たに必要になったりと意外と細かなものの出費がトータルで考えると大きくなったりするのだ。
 会社の方でも転勤者への手当てがあったりするのである程度そこで補完することはできるのだけれど、それでも今回の引越しでもそういったささやかだけれど意外と重なると大きな出費が続いたりした。まあ、部屋の中にいる時間が長いので、生活に必要なものは少しずつでも揃えようとは思うのだけれど。


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 そして、買い物の途中でタワーレコードに行って(買う物がなくても駅まで出たらタワーレコードを覗いてしまう)、CDを1枚購入した。
 The Corrsのニューアルバム『Borrowed Heaven』。
 出ていることを知らなかったので、これはかなり嬉しい驚きだった。
 試聴機で1曲目の「Summer Sunshine」の最初を聴いて、もう無条件でコアーズ節とでも呼べるようなキャッチーなメロディーがはじまったので、思わずにやけてしまう。そのまま当然のごとくケースを手に取ってレジに向かった。「Summer Sunshine」なんて、これからの季節にぴったりなタイトルだ。真夏のドライブには欠かせない感じの。
 まったく、もう、本当に嬉しいや。

 そして、部屋でダンボールを片付けながら繰り返し聴いていたのだけれど(ダンボール整理もようやく今日でほぼ終了)、今回のアルバムも繰り返し聴いてしまうのだろうなと思う。『in blue』は本当によいアルバムだったけれど、今回も数回聴いた感じではいい感じに思えるし。


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 お知らせ

 今日は2時間くらいは歩いていました。


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