Sun Set Days
DiaryINDEXpastwill


2004年04月28日(水) エビチリ

 今日は仕事が終わった後で、7人で中華街にご飯を食べに行った。
 仕事が終わったのが22時過ぎだったのでほとんどの店はしまっていたのだけれど(夜の中華街は随分と普通の街のように見える)、それでもいくつかの店は開いていて、その内のひとつの四川料理の店に入った。
 円卓ではなかったのだけれど、お腹がかなり空いていた7人で過剰気味に発注し、おいしい中華料理を満喫した。
 四川料理だったのでとても辛く、麻婆豆腐なんかはいちいち「辛い!」と言わないと食べられないような辛さだったのだけれど、そういうのもまた味わいのように感じられた。
 エビチリも飲茶も美味しかったし。
 あと半月もしたら引越しをすることになっているので、もう中華街に来ることはしばらくないのだろうなと、エビ入りのチャーハンを食べながらぼんやりと思っていた。
 様々な話題で盛り上がり(本当にしょっちゅう一緒に食事をしているのに、よく話す話題があるなと思う)、喋りながら笑いながら、何度かそんなふうに思ってしまったのだ。次に僕が勤務することになる場所は横浜からは遠いので、現実問題中華街にはしばらく行かないだろうなとも。
 ただ、横浜に住んでいて何度か訪れることができただけで、美味しい中華料理を食べることができただけで、それはやっぱり幸せなことなのだと思う。

 最後には7人全員がお腹一杯で、もうほとんど動けないというくらいになってしまっていた。
 熱いお茶が用意されて、また最後に別腹だと6人で杏仁豆腐を注文して(一人はお酒をたくさん飲む人で甘い物はパス)、それも最後まで食べた。
 後輩の車が止まっている駐車場までの道を歩きながら、この光景もしばらく見納めだなと(それはもしかしたらこれから何十年かもしれない)一人で何となく感傷的になりながら周囲を見回していたのだ。


―――――――――

 お知らせ

 エビチリおいしかった……


2004年04月27日(火) 最後のハンバーガー

 昨夜遅くにいつものようにネットのニュースを見ていたら、とある文字が飛び込んできた。それは訃報で、藤田田が心不全で亡くなったというものだった。
 今日の新聞(読売新聞と日経MJを見た)でも紙面を割かれ、日本マクドナルド創業者としての紹介をされていた。
 そう、日本マクドナルドの創業者だった藤田田が亡くなったのだ。
 それは結構ショックだった。以前著作を読んで以来、すごいなと一方的に思っていたからだ。そもそも、僕は社会人一年目まではほとんどマクドナルドを食べたことがなくて、藤田田の本を読んでから感銘を受けて、この人の会社なのだからとマクドナルドによく行くようになったのだ。それからはまるで中毒のように(と言うと少し言いすぎだけれど)マクドナルドでハンバーガーを食べ続けた。元々ファストフードは好きだったこともあり(それまではモスバーガーによく行っていた)、随分と長い期間はまっていた。
 日経MJの記事を少し引用すると、


 藤田氏は東大在学中の1950年に雑貨貿易の藤田商店を創業。ブランド品の輸入などで頭角をあらわす。71年、米マクドナルドと合弁で日本マクドナルド、89年は米トイザラスとの合弁で日本トイザらスを設立。それぞれ日本最大の外食チェーン、玩具専門店チェーンに育てた。


 と書かれている。このわずか数行の文章だけでも、稀有な人物だったことがわかる。「勝てば官軍」という言葉が座右の銘だった人らしく、その言動は豪快なパワーに溢れたカリスマ経営者的なものだったそうだ。
ただし、右肩上がりだった成長は最後には頓挫してしまい、02年に日本マクドナルドははじめて赤字に転じ、藤田田は会長兼CEOに退き、03年には健康状態を理由に退任し、藤田商店と日本マクドナルドとの間に交わされたコンサルティング契約も破棄された。終わりこそそのような形になってはしまったけれど、間違いなく戦後を代表する経営者の一人であり、偉大な人だったのだと思う。それだけにネットでニュースを見つけ、また新聞で特集記事を読むにつれて、なんだか妙に寂しくなってしまったのだった。

 個人的な話で言うと、今年からマクドナルドに行くことを止めていた。深い意味はないのだけれど、健康のことを考えて回数を減らそうと思っているうちになんとなく入らなくなっていた。あんなに好きだったのに、一週間に一度は食べたくなっていたのに、いつの間にか別に行かなくてもよくなっていた。これは正確な数なのだけれど、今年に入ってからはまだ朝に一度入っただけだった。

 今日、今年2度目のマクドナルドを食べた。それは個人的には藤田田氏への追悼の意を表してだった。明日からはまたたぶんほとんど食べなくなるのだと思う。けれども今日は、一時期とても好きだったマクドナルドを、藤田田氏の死を悼んでハンバーガーを食べた。職場の人たちが今年すっかり食べなくなってしまったマクドナルドのハンバーガーを僕が食べているのを見て、「どうしたの?」とか、「どうしたんですか?」と驚いて訊いてきた。そのたびに僕は思っていることは同じ重さでは伝わらないだろうなと思いつつ、日本マクドナルドの創業者が亡くなったことと、その人の著書を読んでからマクドナルドに行くようになって好きになったことを簡単に説明した。
 もちろんそんなのは変わっている。
 けれども、思い入れのあることなんて人それぞれだ。僕は23歳から29歳くらいまでの間、マクドナルドにかなりの頻度で行っていた。それは他愛のない、本当にささやかなきっかけからはじまったただの習慣だ。そしてそれがなくなってしまって、今日一日だけ復活した。藤田田氏は縁も所縁もない人だけれど、それでもなんだか、やっぱり妙に寂しいのだ。


―――――――――

 お知らせ

 ご冥福をお祈りします(今日はチーズてりたまバーガーのバリューセットを食べました)。


2004年04月25日(日) エンジン

 今日読んだビジネス雑誌に大創産業社長の矢野博丈氏のインタビューが載っていたのだけれど、その中にこういう文章があった。


 答 この前、初めて既存店売上高の前年比を見たんですよ。それまでは見たことなかった。てっきり87%ぐらいだと思ってたから。そうしたら、105%だったんですね。もう5年くらい寿命が延びましたよねえ(笑)。でも来年こそは本当に87%が当然、というつもりでいかないといけませんね。
 問 そういう経営指標はあまりチェックされないんですか。
 答 見ないですね。社員数、店舗の数、倉庫の数、商品点数…社内に誰一人即答できる人間はいませんよ。そういうものを見ないで済む幸せですね。僕自身も経理の数字は15分しか見ない。しかも、売上高とか利益とかは飛ばしてね。見るんは預金と借金の額だけです。なぜかと言うと、数字は見れば見るほど欲が出るんですわ。


 実際にこれが本当であるはずはなく、インタビュアーも書いていたように「話術」の一つだと思われるのだけれど、煙に巻くというか、飄々とこんなことを語るのなんてたいした人なのだろうなと思う。

 たとえば、上のインタビューの部分ならば、

 でも来年こそは本当に87%が当然、というつもりでいかないといけませんね。そういうものを見ないで済む幸せですね。なぜかと言うと、数字は見れば見るほど欲が出るんですわ。

 というのが実際のところだと思う。常に既存店売上高の前年比が割れてしまう=顧客に飽きられてしまうことに対する危機感があり、そうならないための現状を否定する手を打ち続けていく。もちろん、そのためには様々な数字やデーターが必要なはずで、そういったものを見ないで(分析しないで)済むとしたら幸せだろうと言いながら実際には詳細に検討している、というのが本当のところなんじゃないだろうか? 見た目が田舎の農家のおじさん的なところがあって、上記のようなことをいかにも言いそうなところもまたうまいところなのだろうなと思う。

 また、そのインタビューの中で、「21世紀の小売業は自己否定力が大事だと思うんです。」という言葉があるのだけれど、それは確かにその通りなのだろうなと思う。もちろん、それは21世紀だけではなく、22世紀だって、そして20世紀だってそうだったはずなのだけれど、自己否定力の強さと継続性と言うのがこれまで以上に企業の明暗を分けることになってくるはずだ。
 それはいわゆる改善と改革の話になってくるのだろう。自己否定というのは改革に繋がる。自らのこれまでの成功体験を否定し、まったく新しい仕組みやシステムを0から作り上げていく。そうすることによって、効率や成果は10倍にもそれ以上にも変わる。逆に、改善と言うのは現状の流れの延長線沿いにあるはずだ。現状のちょっとしたブレーキになっている阻害要因を取り除き、効率を数%あるいは1割くらい向上させる。けれどもそれでは頑張っても150%くらいにしかならない。だからこそ自己否定力を磨き、継続してそれを行わなければ大きな成長は見込めないということになる。
 確かにそう考えると、改革するための自己否定力は競争力の源泉とも成り得る鍵となるものだ。
 けれども現実的な部分で言うと、やはり改善と改革とは両輪なのだろうなと思う。
 何でもかんでも常に0ベースで改革しようとすると日々の業務は間違いなく回らなくなる。だからこそ、日々の業務をこなしていく中で、よりそれをスムーズに進めるためのちょっとした改善を繰り返していくことが重要になる。けれども、そこで肝となるのが、改善だけに終わらずに問題意識を持ち続け、改革のためのアイデアを考え、問題点を突き詰めて考えてみるということを継続することだ。そうしてうまく改善と改革の両輪が回り始めると、オペレーションや仕組みに加速度的にスピードが出てくる。つまり、改善と改革とは問題意識というエンジンによって動かされる両輪であり、エンジンを動かし続けることがとても大切なことになるということだ。

 個人的な話になるけれど、これまで日々の業務で店長になったらと思うことが結構たくさんあった。店長になったらあれもやってみたいとか、これもやってみたいと繰り返し思っていた。あるいは、この問題について考えていたことを実行に移してみようというように。
 実際に来月には店長になるわけだけれど、最初のうちはなれずに苦労することと思う。思ったようにはなかなかできないだろうし、悩んでしまったり困ったりしてしまうことも多々あるだろう。
 けれども、常に問題意識だけは失わずに、頭で考えていたことを一つずつでいいから、小さなことからでいいから実行に移していきたいと思う。結局は実行できたことだけが事実だし、誰の目にもわかる結果となるわけだし。店長をサポートする副店長としての一年は、昇給の査定では普通よりもひとつ上の評価をつけてもらうことができて、なんだか逆に申し訳ないような気持ちになってしまった。もちろん頑張ったし、評価は嬉しかったのだけれど、もっともっと目指すべきレベルで、成果を出していかなければならないのだろうなと思っているからだ。
 もちろん、プライベートな部分も大切で、そのバランスをもっとしっかりと取ることができるようになりたいとも思っている(言うまでもなく、人生は一度きりなわけだし)。
 ということで、バイタリティに溢れた密度の濃い時間を過ごそうと、自分のリズムを気持ちよく感じることのできる時間を過ごしたいと、強く思ったりするのだ。


―――――――――

 お知らせ

 インタビューによると、いまダイソーには200円以上の商品が1400〜1500アイテムあるそうです。


2004年04月23日(金) ナイター

 今日は休日で、後輩たちと5人でナイターを観に行った。
 観に行ったのは横浜−広島戦で、別にどちらのファンというわけでもなかったのだけれど、それでも段々とよい時期になってきたことだし、ナイターにいきたいよねという話から出かけることになったのだ。
 一人なんて、野球には全然興味がないのだけれど、外で飲むビールはおいしいだろうなという理由での参加。もちろん、そういうのも当然ありだとは思うのだけれど。
 18時プレイボールで、15分ほど前に球場近くの駐車場に後輩の車を停める。それから当日券売り場を探して球場の周りをぐるりと回り、外野指定席を購入する。どちら側でもよかったのだけれど、やっぱり横浜市民だしということで横浜側を購入。
 金曜日のナイターということもあってか、球場の中は(とりわけベイスターズ側は)思いがけず混み合っていた。スーツ姿の人も多く、その上にベイスターズのユニフォームを羽織っている。また、おそろいのはっぴを着た応援団の姿も見える。声援や鳴り物の音がすでに飛び交っていて、まだ少し明るい空を、やけにまぶしい照明が照らしていた。

 野球場で野球を見るのは3回目で、その独特の雰囲気が楽しく感じられた。異様とも言えるくらいの数のビールの売り子さんたちがてきぱきと動き回り、電光掲示板はやけにオーバーな演出でバッターボックスに立つ選手たちの紹介を行っている。座席の感覚が狭く窮屈な外野席は、たくさんの人で犇めき合い、独特の熱気に包まれていた。

 僕ら5人ともまずは飲み物(ビール)を注文して、それを飲みながら試合を観戦する。焼きそばやお菓子などを食べながら、少し肌寒いけれども悪くはない天気の下で見るナイターは、春の訪れを感じさせて気持ちがいいなと思っていた。
 そして、せっかく観に来ているのだから楽しまなくては損だということで、周囲の人たちと一緒に手拍子をして、「かっとばせー金城」などと叫んでいた。みんなで声を出して応援しているだけで、なんだか楽しくなってしまうというのはやっぱり生の迫力というやつなのだろう。

けれども、応援むなしく試合は9対4と横浜が負けてしまい、しかも部屋に帰ってきてからネットで確かめてみると、なんと今日の敗戦で最下位になってしまっていた。
 デイビーという外人のピッチャーが自ら3ランを打つなど、ホームラン攻勢でタイムリーに得点を重ねていた広島の方がリズムがよかったのは確かだし、横浜には拙攻が目立っていた。
 それでも応援している方が負けるのはやっぱり残念なことで、駐車場までの帰り道、喜びを爆発させている広島ファンを見ながら、なんとなくちぇっという気持ちになっていたりしたのだった。

 帰りは、明日誕生日のメンバーがいたり、数人が社内の試験に合格していたことを祝って、すき焼きを食べてきた。野球場でも軽食を食べていたのでそれほどたくさんは食べることができなかったのだけれど、それでも鍋物は一人では食べることができないのでおいしく食べていた。
 もちろん、様々な話をしながら。


―――――――――

 野球と言えば、『ホリーガーデン』の「12夜の電車」に、果歩が一夏に三度くらい野球を観に行くという場面がある。バスケットにお弁当をつめて、一人で観に行くところだ。僕は今日5人で行ったのだけれど、試合の途中にそう言えばというような感じで、その場面のことを思い出した。振り返ったり立ち上がったりして見回してみても、一人で来ている果歩くらいの年齢の女の人はいなかった。たいていの人が、誰かと一緒に球場に来ているように見えた(それが2人であれそれより多い人数であれ一人で来ているように見える人はいなかった)。

 けれども、それでも果歩が一人で球場に行っているイメージはやっぱりとても強く、納得することができてしまうのだった。だから僕は外野に比べると閑散としている内野席の方を見つめながら、たとえばあの辺りにいるのだろうなとぼんやりと思っていた。一人で、淡々と、桃を食べながら野球の試合を見つめ、球場の美しさを好ましく思っている果歩がいても全然おかしくはないよなと。
 もちろん、あの場面での球場はおそらく昔の所沢球場だったと思うので横浜スタジアムではないのだけれど、それでもかつて繰り返し読んだ物語はそんなふうにスイッチで繋がっている。当たり前のように思い出されて、目の前の現実の光景にイメージが被さってくる。そして、自分が果歩や静江と同じくらいの年齢になっていることに驚きながら、あの作品の持っていたある種のトーンのことを、久しぶりにゆっくりと考えていた。


―――――――――

 お知らせ

 球場では、めずらしくビールを2杯飲みました(大きめの紙コップのやつ)。


2004年04月22日(木) 50 years

 UEFAのサイトで、過去50年の欧州ベストプレーヤー50人を発表していたのだけれど、そのベスト3がついに発表された。これはUEFAの創立50周年を記念する企画で、ファン投票により過去50年(1954−2003)のヨーロッパの名選手をランキング形式で発表するというものだ。ディ・ステファーノ、プラティニなどの伝説の選手からフィーゴ、カーン、ベッカムなど現役の著名選手までバラエティに富んだ選手が登場し、名前だけしか知らなかった選手の経歴などを知ることができたりと、結構日々楽しみにしていた。

 1位はジネディーヌ・ジダンだった。銀河系軍団と称されるレアル・マドリードに所属する、フランス代表でもある稀代のファンタジスタだ。
 ちなみに、2位はベッケンバウアーで3位がクライフ。順当なビックネームが並んでいるのだけれど、ファン投票という側面を考えてみても、現役であるジダンに少し有利に働いたのではないかなと思う。
 それでも、ジダンの1位には多くの人が納得するだろう。他の選手と明らかに異なる繊細で柔らかなボールタッチに、目が何個ついているのかと疑いたくなるようなスルーパス、さらには当たり負けしないタフなボディバランスに、ピンチにでもなんとかしてくれるという期待感と信頼をおくことのできるリーダーシップ。偉大な選手に必要だと思われるほとんどすべてのものを兼ね備えているのだから、本当に驚いてしまう。

 昨年フランス旅行に行ったときに、Euro2004の予選フランス代表対キプロス代表の試合を観に行ったのだけれど、そのときにはジダンは怪我で出場していなかった。ヨーロッパのワールドカップであるEuro2004だけにフランス代表はジダン以外はほぼベストメンバー(アンリ、トレゼゲ、ピレス、テュラム、デサイー、マケレレ、バルデズ……)だったのだけれど、ジダンだけが出場していなかった。
 それが本当にいまだに残念に思うことなのだ。ジダンは大好きな選手だから、ぜひそのプレイをこの目で見てみたかった。もしあの試合にジダンが出ていたら、本当にもうどうしようもないくらいに満足していたのだろうなと思うのだけれど。

 もちろん、ジダンは現役選手なわけだから、これから試合を観るチャンスはあるかもしれない。けれども、油ののった時期というのはやっぱりあるはずで、すでに30歳を超えているジダンの場合は、これからはサッカー選手としては経験を重視するベテランの域により深く入り込んでいくはずなのだ。そう考えるとやっぱりあの試合にジダンが出ていなかったことは残念な気がする。
 それにしても、昨年からワールドサッカーのニュースを見たりするのがとても好きなのだけれど、フランス代表の試合を観ることができただけでも本当に幸せなことだよなとはもちろん思う。


―――――――――

 お知らせ

 Euro2004では、フランス代表は連覇を成し遂げることができるのでしょうか?


2004年04月20日(火) カーナビ+ささやかなこと

 たとえばカーナビが進化して、いま走っている場所の未来の様子を映し出すことができるとしたらどうだろう?

 運転している車は大通りを走り、左右の窓からは高層ビルが視界を覆うかのように林立する様子が見えている。
 けれども、カーナビの画面上は、どこまでも荒野が続いている。ビルの姿はどこにもなく、ただ風に吹かれた老木だけがうなだれたようにしなっている。

 未来のカーナビの画面は、大戦により崩壊してしまった大地の様子を映し出している。3Dの視点に切り替えると、なおさら凄惨な様子が目に入るようになる。この場所が、数十年先には、おそらくは人間の手による何かによって、こうまで姿を変えてしまうのだということを目にして、運転手は恐怖におののくかもしれない。
 あるいは、液晶の画面の風景は、目の前の繁栄を謳歌している景色とはあまりに似つかなくて、たちの悪い冗談だと受け流してしまうかもしれない。

 けれども、それはきっと起こることで、このままあらゆることが進んでいったら、当然向かっていくはずの場所になる。
 避ける方法はごくわずかではあってもあるのだけれど、このままではそのちょっとしたきっかけにすら気がつくことができない。カーナビの画面にだけ、ただ風の吹きすさぶ荒野が映し出されている。

 たくさんの人のカーナビの画面で、さらに未来の光景が映し出されている。それはリアルな光景なのに、どうしてか見ている人たちはリアリティを感じることができない。

 ある人は違った未来を求めて、車を走らせ続けるかもしれない。カーナビの画面に映る荒野が、いつか緑溢れる森を映し出すのではないかということを信じて。
 いくつもの昼といくつもの夜を越えて、カーナビはついに森を映し出すようになるかもしれない。
 運転手はそこで車を降りて、その場所にどんな秘密が隠されているのかを確かめるだろう。他の荒野が映し出される場所と違って、いったいどんな秘密があるのだろうと知ろうとするだろう。豊かな泉を見つけて、溢れる水に希望を託すようになるかもしれない。運転手は車からどんどん離れて、森の中に分け入っていくだろう。
 そこに秘密を解くための鍵が隠されていることを信じて。

 未来の地図を映し出すカーナビがあったとしたら、きっとその画面をずっと見続けてしまうことだろう。
 そこに映る景色に、希望と期待とわずかなあきらめを投影させながら。


―――――――――

 今日は久しぶりにミニストップのソフトクリームを食べた。やっぱりソフトクリームと言えばミニストップという感じがするくらいにおいしかった。手軽で便利でおいしい味。

 後輩の車のBGMがTommy february6のニューアルバム『Tommy airline』だったのだけれど、持ち主の後輩は「ブリリアントブリーンの人ですよ」と大きく勘違いしていて、誤解を解くためにハンドルを無理矢理右に切って追突してあげたほうがいいのかな? と思ってみたり。

 アルバイトの子がディズニーランドに行くらしく「おみやげは何がいいですか? ディズニー系では何が好きですか?」と訊かれたのだけれど、ディズニーには本当に興味がないんだなあと改めて実感。とりあえず「クッキー。クッキーでいいよ」と安易に答えてみたのだけれど。

 引越しはゴールデンウィーク明けで、横浜にいるのもあと20日程。これから引越しの準備とか、様々な手続きとか、梱包とか、梱包とか、梱包とか、いろいろと忙しくなりそうだ。と言いながらも今週はナイターを見に行く予定だったりして、準備は着々と進むのだろうか? とちょっとだけ危惧してみたり。

 具体的な日程が決まったら、いろいろとこの場所でやり残していることがあるのだよなと思ってしまったのだけれど、きっとどこにいてもそんなふうに思えてしまうのかもしれない。そして、そういったある種の余白のようなものや手の届かなかった部分があるからこそ、次の場所でも頑張ろうと思えるのかもしれないとも思った。それにもうこの場所では悔いがないとか言えるのであれば、それはそれでどこか視野が狭くなっていたり、無理をしているのかもしれないし。ただ、理想形としては、この場所でまだやり残していることはたくさんあるけれど、少なくともベストを尽くしたし、今の自分の力ならここまでというところまではできた、というところなのだろうなと思う。
 ただ、それはとても難しくて、なかなかに実感しづらいことではあるとは思うのだけれど。


―――――――――

 お知らせ

 ブリリアントブリーンって……


2004年04月16日(金) 小さな窓

 昨日は仕事が終わった後、6人で飲みに行った。
 横浜駅西口付近にある創作料理を出す居酒屋。
 店はビルの3階か4階にあって、案内されたのは小さな個室だった。間接照明で薄暗い、枯れ木などが飾られたインテリアには脈絡はなかったけれど今風の雰囲気は出ていた。
 その個室には窓があって、窓からは23時の横浜駅付近の雑踏の様子が見えていた。僕は左利きなのでいつものように左側に座り、窓に一番近い席だったことにとりあえず嬉しくなる。普段見ないような光景が、そこからは見えていた。

 横浜はなんだかんだいってもやっぱり大きな都市だ。人口は350万人もいるわけだし、駅周辺には23時だというのにたくさんの人たちが歩いている。しかもそれは金曜日の夜ではないのだ。木曜日の夜で、ほとんどの人にとっては明日も仕事があるはずなのに。
 ただ、僕ら6人は金曜日が休日だったので随分と気楽な気持ちでいた。それが週末だろうと平日だろうと、休日の前の晩の解放感っていつだって変わらずにある。社会人になって何年も経つのに、相変わらず夜更かし気味になってしまうのも休日の前の晩にありがちなところだ。それはたぶん、休日の前の晩に早く寝てしまうと、損をしたような気分になってしまうからなのかもしれない。

 お腹が減っていたので、結構な量を注文して、ビールで乾杯をする。お腹が減っているときって大概そうなのだけれど、ついつい過剰発注気味になってしまう。注文した後で、「テーブルに載らないかも」などと言う。
 それでも料理は順次運ばれてくるので、意外とテーブルから溢れることはなく、いいペースでお酒を飲んで食事を食べる。様々な話題で盛り上がり、おかわりをしながらみんなで(いつものように)喋る。

 結局、店を出たのは、午前4時少し前だった。休みの解放感も手伝ってか、ものすごく久しぶりにそんな時間まで飲んでいた。店が5時までだったこともあって、時間を気にしないでいろいろと話していたのだ。2時を過ぎた頃から、人によって眠気の波が訪れている人とそうでない人とがいて、そういうギャップもなんだか懐かしい感覚だった。たとえばそう、学生の頃はよくこんなふうに深夜まで遊んでいたなあというような。
 そこが小さな個室だったこともよかった。途中何度も窓の外を見ていたのだけれど、気がついて顔を上げて左側の窓を見るたびに、飲み屋やカラオケやビルのネオンが消えていった。人通りは少なくなり、最後の頃には眠らないように見える街さえも眠りにつきはじめてしまったかのようだった。僕はかなり喋る方なのでずっと喋り続けたり、他のメンバーの話を聞いていたりした。そういうまったりとした朝までの飲みがみんな久しぶりだったこともあって、「こういうのっていいよな」というような言葉が出てきていた。話を聞きながら、僕もそう思っていた。なんとなくまったりと、のんびりと時間だけがゆっくりと流れていくというようなどこか懐かしい感覚を感じながら。

 会社は組織なので、たくさんの社員がいる。たとえば本部の部署もそうだし、自分が今いる現場(店舗)だってそうだ。一人では仕事ができないし、たくさんのメンバーと協力し合いながら成果を挙げるために頑張っている。けれども、基本的には一緒に働く人たちを選ぶことはできない。気の合う人もいれば気の合わない人もいる。たとえばいま僕がいる店舗には100名くらいが働いているけれど、その全員とうまい関係を結ぶのは簡単なことじゃない。けれども、社会人として、給料をもらっている身としてある程度の関係性を築くことができる。多かれ少なかれ、どんな職場でもそういった側面はあるだろう。

 ただ、これは本当に幸運なことだったと思うのだけれど、いまの店舗には気の合うというか、そういうメンバーが多かったのだ。もちろん全員ではないし、立場上様々なトラブルの調整等もなかったわけじゃないけれど、それでもいい意味で気持ちよく働いていくことができた。きっとそれってとても稀有なことなのだと思う。
 もう一ヶ月もしないうちに別の場所にいて、きっといまのメンバーと同じような形にはならないのだろうなと思う。もちろん、そんなに激変するというわけではないだろうけれど、それでもやっぱり簡単にはいかない部分は少なくないのだろうなと思う。だからこそ、いまの環境に感謝しなければならないし、新しい場所でもさらにいい環境を作ることができるようにしなくちゃなと思う。

 とりあえず、もう少しだということもあって感傷的になっている面も多分にあるのだけれど、横浜でのメンバーはよかったなと改めて思っていた。そういうめぐり合わせは本当に感謝するべきことなのだろうなと思う。

 店を出た後、お酒を飲んでいなかった後輩の車で送ってもらった。車に乗り込む前に、近くのコンビニでみんなアイスクリームを買って(僕はモナカを買った)、それをみんなで食べた。
 車に乗っている間に空は少しずつ青白みはじめ、後部座席の後輩が「うわー、もう明るくなってるよ」と言っていた。
 助手席の窓から空の色が変わっていくその様子を見ながら、こういうこともずっと覚えていて、何かの途端に思い出したりするのだろうか? というようなことを考えていた。

 そして、こういうこともDaysに書いておくことで、本当に容易に思い出すことができるようになる。記憶からは消えたように感じられても、1年後や2年後に読み返してみたときに、きっと今日はまだ鮮明に覚えている今朝のことを、空気の色のようなものを、ありありと思い返すことができるようになるのだ。いままでも、昔のDaysを読み返したときにそんなふうに思ったり感じたりすることができたように。
 たとえば、もう2年も前のことになる人事時代の出張生活のこととか、リニューアル前のText Sun Setのコンテンツにしていた500daysの頃のことなんかもそうだ。日々の中では思い出すこともないような些細な日のことも、文章を読み返すことで鮮明に思い返すことができる。そういうのってまったく不思議だ。
 そんなときには、他愛のないものでも、日記のようなものを残しておいてよかったなと思う。

 部屋に帰ったときには5時少し前だった。すぐに眠りに落ちてしまった。
 そして11時までずっと眠り続けていた。


―――――――――

 お知らせ

 レンタルで、『24』のセカンド・シーズン5巻と6巻のDVDを借りてきました。
 一気に4話分見たのですが、ファースト・シーズンをはるかに超える怒涛の展開に、今回も引き込まれて見てしまいました。あと12話もあるので、いったいこの先どうなるのだろうととても楽しみなのです(次の7、8巻は2週間後のレンタルスタート)。


2004年04月14日(水) 3時間

 昨日は仕事が終わった後、4人でCoco壱番屋に行く。仕事仲間内でのカレー曜日だ。
 話が盛り上がり、結局0時過ぎまでいてしまった。京都出身のおもしろすぎる後輩の様々なエピソードとか、会社の研修でアメリカに行ったときの様々な話題とか。
 昨日のメンバーの中に一人アメリカに4年間留学していた後輩がいて、みんなの疑問に答えていた。
 疑問と言っても、ものすごくチープで他愛のない疑問ばかりなのだけれど。
 たとえば、アメリカ人はスーパーマーケットに置いてある子供の飲み薬みたいな合成着色料っぽい飲み物を、本当に美味しいと思って飲んでいるのか? とか、タコスはなぜあんなにチェーン店が林立するくらいに一般的なものになっているのか? とか、本当にどうでもいいような疑問。でもそういう話が妙に盛り上がるのだ。妙に。

 そして例のごとく送ってもらい部屋に帰ってきてから、1時間ほど勉強をする。14日は会社の研修に出かけてくることになっていて、その中でいつものごとく簡単なテストをすることになっていたからだ。
 結局午前2時に眠り朝5時に起きて、6時過ぎの電車で最寄りの駅を出発する。川崎駅で後輩と待ち合わせし、それから南武線へと乗り換えて目的の駅に着いたのは8時少し前。駅の中で足りない睡眠をとればいいのに、二人でずっといろいろと喋り続けていた。そして、駅の近くのマクドナルドでベーグルを食べて(ちなみに、マクドナルドを食べたのは今年はじめて)、目的地を目指す。

 研修を終えて、18時過ぎに一度川崎で改札口を抜ける。川崎に住んでいるその後輩とも、(僕の)転勤でしばらく会えないかもしれないと思い一緒にご飯を食べてきたのだ。先月オープンした川崎ルフロンのレストラン街で食べる。
 昨年のダイスなどもそうだけれど、川崎には本当に新しい商業施設がたくさんできて、(いままで以上に)随分と便利な場所になってきたと思う。
 新聞記事で見かけたように、横浜への流出商圏から、地盤のしっかりした商圏へと変わっていく可能性も高いのかもしれない。商業施設のどれかをのぞけば、大体基本的なテナントはすべて入っているし。


―――――――――

 お知らせ

 ということで、さすがに今日は眠たいのです……。


2004年04月11日(日) 牛角

 11日は仕事が終わった後に3人で牛角に行く。
 23時に入店して、閉店(24時)過ぎまでいた。閉店間際だったせいかご飯は途中で品切れし、最後に残ったウーロン茶をサービスしてもらった。
 Daysをはじめてから、いったい何度目の焼肉だろう?
(Daysには書いていないけれど焼肉を食べに行ったことも結構あるから、かなりの数になっているのだと思う)

 Text Sun SetからBbsを撤去。レンタル掲示板を借りていたので、一定期間書き込みがないと削除されてしまうのだ。別なやつをつけようかなとも思ったのだけれど、一旦撤去することにする。ご意見・ご感想等々がある方はお気軽にMailをどうぞ。


―――――――――

 お知らせ

 アサヒコム映画祭のページから今週見ることのできるショート・フィルム『Music for one apartment and six drummers(4つの部屋と6人の打楽器奏者のための音楽)』が、なんだか風変わりで面白いのです。

 http://www.asahi.com/offtime/films/


2004年04月10日(土) 引越し

 最近よく引越しのことを考えている。
 もちろん、転勤先での仕事を頑張ろうだとかこういうふうにしていこうだとか、そういったことは当然のこととして考えている。けれども、それとは別にまるで趣味の時間のように、引っ越したらああしてこうしてということに思いを巡らせているのだ。
 それはもう、子供がよくするような空想の一人遊びみたいな感じだ。チラシの裏に理想的な部屋の間取りを書いてみるとか、そういうやつ。まだ部屋が決まっていないのであんまり具体的なイメージはわかないのだけれど、それでもああしてこうしてということは結構愉しんで考えている。

 いま考えているのは、今回の引越しでは荷物の棚卸をしようということ。
 一人暮らしをはじめて約10年が過ぎて、なんだかんだで結構物が増えてきてしまった。もともと物欲が強いので物は決して少なくないのだけれど、やっぱりDecadeともなるとさすがに半端じゃない量になっている。一度それを見直して、捨てるものとそうでないものに、捨てられないものでも基本的には使うことないものを明らかにして、そのうちのほとんどを実家に送ろうとか、そういうことを考えている。たぶん捨てるものが結構出てくるだろうなというふうに思うし、実家に送るものも少なくないだろうなと思う。
 あとは、後輩にあげたりするものと。
 そして、自分の荷物をある程度把握できる状態を目指そうと思っているのだ。
 もちろん、それが思っているほど簡単じゃないことはわかっている。引越しのたびに同じようなことを思ってはいるからだ。けれども荷物は抜本的にはなくならないし、まるで日本政府のある種の側面のように、問題が先送りにされてもいる。けれども、いつかどこかで抜本的な改革をしなければならないわけで、生活の中で自然と膨れ上がってきた不良債権的な荷物に、今回はメスを入れてみようかなと思う。
 収拾がつかなくなるかもしれないけれど。

 そして、あとは買うものリスト。
 大物では以前のDaysでも洗濯機は購入したいと書いたけれど、あとは現実的な側面から自動車が必要になる。
 だから最近は何の車にしようかと結構いろいろと情報を集めている。さすがにいま車を購入するとなると、なかなか買い換えたりはしないだろうから結構慎重になっている。積極的に興味があるわけではないので、たぶん乗り換えたりとかはほとんどないだろうし(となると、やっぱり長く乗ることのできるものに)。
 他にも、収納用品とかいくつか欲しいと思っている物が……

 いずれにしても、今年で30歳になるというのが自分的にはとても楽しみで、まだまだ全然大人になりきれていないのだけれど、それでも年齢的にはようやくある程度のところまできたかなという感じだ。だからそういう年に引越しがあるのって、自分の中では結構重要なことで、生活リズムから日々の時間の過ごし方にいたるまで、他にもいろいろと見つめ直して(精神的な)棚卸をしたいなと思っているのだ。

 そういう心持ちのときには、転勤って結構わかりやすいきっかけでいいと思う。
 さてさて、今日再び内示をもらって来週には辞令が出るとのことだけれど(しかもゴールデンウィーク明けには転勤になるらしいけれど)、果たして今回の棚卸はうまくいくだろうか?


――――――――――

 お知らせ

 本棚も欲しいのです……(でもこれは2年前からずっと言っています)。


2004年04月08日(木) 逆転劇

 わずか2日の間に、奇跡とか劇的と言われるような試合が3試合も続くことは、とてもめずらしいことなのだろうと思う。

 サッカーのチャンピョンズ・リーグ準々決勝4試合で、下馬評では勝算が薄いだろうと言われていた3つのチームが勝利を収めた。それも、それぞれ逆転勝利だ。チーム名では、チェルシー(アーセナルに勝利)、モナコ(レアル・マドリードに勝利)、そしてデポルティボ(ACミランに勝利)だ。
 テレビで放映をしていたわけではないのでリアルタイムで見ていたわけではないのだけれど、毎日楽しみに覗いているUEFAのホームページ(http://jp.uefa.com/)での結果やレビューを見ていて、かなり驚いてしまった。レアル(ジダンやベッカムが所属する世界で最も有名なフットボール・クラブ)が敗退しただけでも驚きだったのに、アーセナルも、そして昨年の覇者ミランまでもが敗退してしまっていたのだから。

 そういう劇的な勝利があるからこそ、サッカーは面白いのだということができるのかもしれない。もちろんそれはサッカーには限らずだけれど、地力のあるところが常に勝利を収めるとは限らないところが人間のすることの面白いところだ。運も味方しているのかもしれないけれど、ちょっとしたバランスの崩れから、思いがけない結果が生まれてしまう。様々なバランスは数え切れないほどの要因に左右され、運命の女神は普段そっぽを向いている側にきまぐれに微笑んだりする。

 結果を報じる記事では、逆転したチームの監督や選手、そしてサポーターたちの喜びはまさに爆発したかのようで、何人かの選手にとっては、生涯で最高の一瞬だったのだというようなことが書かれていた。確かにそうなのだと思う。それぞれ現在のフットボール世界では、五指に入るほどのチームなのだから。

 後輩の一人は、この結果を受けて「今年のチャンピョンズ・リーグは、地味なチームばっかり残って面白味が半減」というようなことを話していたけれど、もちろん客観的に見るとそういった雰囲気もないわけではないけれど、それでもやっぱりこれはこれで興味深い展開になったなと思う。

 個人的にはポルトを応援しているけれど(ブラジルからポルトガルに帰化したゲームメーカーのデコと、若くて渋いモウリーニョ監督がいい感じなのだ)、ここまできたらどのチームでも、劇的な過程の上にある優勝ということになる。


―――――――――

 お知らせ

 チェルシーが優勝したら、アブラモビッチはますますすごい選手を移籍させるのでしょうか?


2004年04月04日(日) ボローニャ

 今日は飲み会があって、久しぶりにお酒を飲んだ。
 基本的に一人ではお酒は飲まないので、飲み会のときに飲む最初のビール1杯がたまのアルコールということになる。
 今日は特に空腹で最初のビールを飲んだのでいつもよりも酔っ払った感じで、笑っていた。
 部屋に帰ってきたのは午前1時少し過ぎで、いまは2時過ぎ。
 テレビでサッカーのセリエA「ボローニャ対レッジーナ」を見ながらDaysを書いている。
 僕はほとんどテレビを見ないのだけれど、サッカーの中継だけは結構熱心に見ている。大体月曜日が休みということもあって、フジテレビで日曜日の深夜にやっているセリエAの試合を見ることが多いのだけれど、日本代表の試合なんかも録画をしてよく見ている。最近は、ヨーロッパの最強クラブチームを決める戦いであるチャンピョンズ・リーグも佳境に入ってきて(テレビ中継もするようになっていて)、それも結構楽しみだったりする。
 さてさて、ここまで書いている間にボローニャはいきなり1点を入れられてしまった。同点に追いつき、逆転することができるだろうか?


―――――――――

 お知らせ

 中田(スタメン出場)対中村俊輔(ベンチスタート)の戦いはあるのでしょうか?


2004年04月01日(木) 『Damita Jo』

 ずっと楽しみにしていた事柄と、思いがけず楽しいことの、いったいどちらがより楽しいのだろう?
 今日、仕事が終わってから、明日休みの後輩たちと一緒にいつものように夜ご飯を食べに行った。
 ファミリーレストランを目指して車を走らせている途中で、近くにあるTSUTAYAによって欲しいと頼んだ。最近発売された気になる本があって、それを買いたかったのだ。そして、TSUTAYAに入る。書籍売り場をぐるぐると回ったのだけれど探していた本は置かれていなくて、とりあえずがっかりしてそのままCD売り場に足を踏み入れた。

 そして、思わず「うわ」と声に出しそうになった。
 なんと、ジャネット・ジャクソンのニューアルバムが発売されていたのだ。タイトルは『Damita Jo』。なんだか風変わりな、けれどもおもしろそうなタイトルだ(後で、それがジャネットのミドル・ネームであることがわかった)。

 今年の春に、ジャネットの3年ぶりのニューアルバムが出ることは知っていた。先月ステイシー・オリコのコンサートに行ったときに、そこでもらったチラシのようなものに発売されることが書かれていたからだ。それで意識はしていたつもりだったのだけれど、最近の忙しさの中で、発売されていることに全然気がつくことができなかった。
 それで、今日はじめて知ったのだ。
 それはとても思いがけない、けれども最高に嬉しい驚きだった。

 ジャネット・ジャクソンは大好きなアーティストの一人で、学生時代に『Janet.』を購入して以来、アルバムが出るたびに必ず購入してきた。2年前には、東京ドームで開かれたコンサートにも行ってきた。そのジャネットのニューアルバムが、また(最近ではNodeshaも手がけた大好きなプロデューサーである)ジャム&ルイスのプロデュースのもと、発売されていたのだ。
 もちろんすぐに購入し、0時過ぎに部屋に帰ってから、早速聴き始めている。最近多いコピーコントロールCDで、iTunesに録音することができないのはかなり残念だけれど、それでもヘッドホン越しに聴く聴きなれたジャネットの聴いたことのなかった歌はやっぱりとても魅力的で、繰り返し聴いてしまうのだろうなとあらためてしみじみと感慨を抱いてしまう。毎回アルバムの中に繰り返し聴くことのなる大好きな曲があって、まだ通して聴いている途中なのでなんとも言えないけれど、今回もやっぱりそうなってしまうのだろうなと思う。


―――――――――

 お知らせ

(いまは聴いている途中なのですが)すでにいい曲が……


Sun Set |MAILHomePage

My追加