よるの読書日記
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2003年01月10日(金) 野菊の君

『天国への階段』上<白川道/幻冬舎>
佐藤浩市の連続ドラマを先に見ていて、どうもラストが
唐突な感じだったので原作を読もうと思ったのですが。
うう、あのストイックな感じの主人公はどこへ……。
水商売の愛人にかつての恋人にちなんだ源氏名つけるって、
私だったら呼ばれる方にもちなまれた方になるのも絶対否だ。
光源氏の昔から、男の人って初恋の呪縛からは
解き放たれないのかしら。原作ではほとんど
描写されていない「お飾り」の妻の苦悩を、原作には
ない設定でドラマの脚本家が強く打ち出したのが
わかる気がします。
初恋の思い出に対する純粋さと、結婚さえも権力や
世間体のための方便にしてしまう冷徹さを持っている人を
好きになってしまったら、きっと辛いぞ。

しかしわずかな光明としては、職務に没頭している
刑事さんがイイ感じ。きっとカツ丼を取ってくれるに違いない。


2003年01月08日(水) 入寮の案内

『美女が野獣』<マツモトトモ/白泉社>
よく似たタイトルのドラマがあったみたいだけど、
たぶん別物です。こっちは変人ばっかりの女子寮ラブコメ。
私も一年間だけ寮で暮らしたことあります。
もー下見に行ったとき目を疑ったほどおんぼろぼろぼろで
鼠もゴキブリも盗人も自治会メンバーも居放題。
朝や週末は自炊なんですが、衛生観念のかなり低い私にも
錆だらけの包丁と黒ずんだまな板はあんまりに見え、
ボールからスポンジから一式ワゴンに乗せて炊事室まで
行くのでちょいと話題になってしまったことも。

それに狭い。確か6畳で2人部屋で、ベッドと
机二つずつあるともうそれで部屋いっぱいでした。
寮独自のイベントもわんさかあって、協調性薄い私には
面倒くさかったな。今となってはそれもいい思い出ですが。
経済的にはすっごく助かるんですよね、やっぱり。
先輩も優しい人が多かったかな。イベント好きで社交的で、
環境に適応しやすい人には最高の環境だと思います。
宴会が多くて(男子寮より消費量多いという噂も)
ずっといるとお酒が強くなると言われましたが、
断り上手にはなったかも(笑)。

『キス』<全8巻/白泉社>から1作おいて読む
マツモト氏ですが、やっぱりこの人の味は
見かけと中身のギャップの絶妙さだと思うんですよね。
これからもバリバリ変なヒトを描いて欲しい。
あ、それとタバコは18禁じゃなく20禁です。ダメよ。


2003年01月07日(火) 見所満載虹色ラベンダー

甘栗(7巻)・たい焼き(8巻)・チョコ尽くし(9巻)
と続いて、今回のキーワードはおもち。なのが
『おまけの小林クン』10巻<森生まさみ/白泉社>。
作者がずっと暖めていた小林クンのお里帰り編と、
波乱のストーカー編を収録。

見所その1は「おかえり」。
吹雪ちゃんてこんなに可愛く笑える子だったんですねー。
小林クンでなくても見ちゃったら幸せ者になっちゃうかも。

その2は水咲瑠璃香先生でしょうか。
作中のマンガまで絵柄を変えて、しかも
ちゃんと自分でお描きになってるのがすごい。
大物や売れっ子になるとモブとかエキストラ、
アシスタントにお任せしちゃうのを見かけるけど、
せめて人物くらい統一して欲しいのがファンの本音。
浮いて見えるのよどうしても……。

その3は「やってもーたーっ」のコメント付巻末のイラスト。
小林クン版ハリー・ポッター。結構、らしいんですよ。
大和=ハリー(主役だから)
あげはと慎吾君のハー&ロン(3人並ぶと身長が同じくらいだから)
吹雪がマクゴナガル(怖いから)で、
健吾がハグリット(一番でかいから)、
千尋がスネイプ(いぢめっ子だから)。ね?


2003年01月02日(木) 年の差を感じる時

私、このシリーズを読み始めの頃はポケベルで
父に連絡したりしてたんだよなぁ……
とちょっと遠い目をしてみたり、炎の蜃気楼37巻、
『革命の鐘が鳴る』<桑原水菜/集英社>であります。
インターネットに携帯、こういう長いシリーズって
時代の流れが如実に出ちゃっておかしいやら悲しいやら。
直江君の携帯の待ち受け画面は隠し撮り景虎様♪だったり
するのかしら、何かイヤだな。

途中から入った今の現役コバルト世代の子は、
最初の頃とか
「何でこの人達ケータイ持ってないんだろう…?」
と思っちゃったりしないんだろうか。
最近、音楽もカバーブームですが、二,三歳違いでも
オリジナルを知らないと言われるとびびります。
年齢査証疑惑の摘発にぜひご利用ください。


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