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| 2002年11月30日(土) | 終幕 |
『アーシアン別巻 秘密の花園』 <高河ゆん／集英社>
ミカエル様ってば女性相手でも受だったのねー。
とまぁ妙な感慨にふけるワタシ。
フツーの人妻だと思ってたガブリエル様までアラララー。
大人って秘密が多いのね。
ラファエル様が影艶にいぢわるな理由がこれではっきり。
今読むと疑ってたというより確信犯でやってたね、こりゃ。
この人が一番正直なのかしら。
| 2002年11月29日(金) | 重箱の隅 |
『アーシアン』３<高河ゆん／集英社>
文庫で出るかとは思ってたけど、豪華愛蔵版ですか。
何その当時中高生のファンはもう社会人になってて
金に糸目はつけねぇだろう的打算は。
……くそうその通りだよっ。
あんた５巻が出てから８年よ８年。
そして８年分おいおい地球より進んでるはずなのに
ペットボトルじゃなくて缶（しかも缶のふた旧式）とか
記録フロッピーですかとかいらんことが気になるわ(^_^;)。
しかし一番気になるのはエルヴィラの成長でしょうか。
天使達が長命で少子化ってのは何となくわかるのよ、
環境にぴったり適応できて個体の寿命が長くなれば
遺伝子のバトン渡しは最小限でいいってことだ。
しかしその分多様性が生まれる可能性が減るから
黒色ガンとか流行ると絶滅の危機になる。
だからって他惑星人と混血したらいきなり成長は早いわ
能力は強いわガンにもならないわって、アリ？
さらに地球人との間にできた子も同じ形質を持ってるし。
寿命は地球人並、とかにしてもらわないと
地球黒天使だらけにならないかしら。
地球の未来が心配だ……（笑）。
| 2002年11月26日(火) | 参考文献はきっちりと（レポートの基本！） |
『耀変黙示録�察�<桑原水菜／集英社>
最近出版がハイペースね、先生。
終わりが見えてきた感があとがきだけから伝わります。
本編はもう、登場人物が多すぎて何がなにやら、
似た名前も多いし、死んだり死にかけたり
換生したり憑依したり別の世界に行ったりで、
もうオバサンの固い頭ではついていけませんわ。
もうどんな展開になっても驚きゃしません。
ところで永井路子先生が書いた、
景虎が（準）主役の短編って……
新たな検索課題が出てきたわね、ふ。
| 2002年11月25日(月) | named after 〜 |
『神の名は』<楠桂／角川書店>
神の名はこういう由来があったのね。
おかしいと思ってたのよ、猿田彦って同じ作家の
他の作品にも出てたもの。桃太郎の話だったかな。
好きな人や大切な人の名前、一字とかでももらって
子どもにつけるとかいいですな。
祈りが込められている気がします。
日本に限らず多神教の神様って
浮気者だったり好奇心強かったり、
個性があって人間的なところが好きよ。
| 2002年11月24日(日) | Ｅ――ＤＥＡＴＨの先にあるもの |
『ＥＣＣＥＮＴＲＩＣＳ』２<吉野朔実／小学館>
過去の嫌なことを何故か思い出してしまうとき、
「あー嫌だ死にたい」と呟く私がいます。
もちろんすぐ訂正するけれど（言霊が怖い）、
その瞬間の私も確かに私で、心から自分――
あるいは記憶を殺せないかと考えている。
そうすればどんなに安らかだろうかと思うけれど、
現実はそう甘くない。
今日も私は過去の失敗、苦痛、不愉快事を
引き摺りながら生きています。
そして過去を殺した千寿は、自分が過去とも未来とも
社会ともつながっていない不安に駆られている。
どこにも逃げ場はないってことなんですな。
ところでこの話、かなり意図的に矛盾した
エンディングになっている。考えると頭禿げそう。
| 2002年11月23日(土) | こころはひとつ からだはいくつ |
『ＥＣＣＥＮＴＲＩＣＳ』１<吉野朔実／小学館>
昔々私が寮にいた頃娯楽室に（談話室だったかな）
雑誌のバックナンバーが積んであって、
その中にあった作品です。こういう古い作品の文庫化は
ファンにはありがたいですな。
家出少女の千寿（せんじゅ）は「Ｅ」という絵を手に入れた直後
事故で記憶を失い、別人格になる。彼女には天（あまね）
という恋人ができるが、彼には同じ人格を
共有している双子の劫（めぐる）がいた。
というあらすじだけ書くと幻想小説のようですが
ちゃんと現実のお話です。そして現実の方が
エキセントリックだというお話なのかもしれません。
皆不倫してたり宗教にはまってたり、でも「普通の人」。
いつか誰かを電車から突き落としてしまうかもしれないけれど。
って書いて将来何かやらかしたらこの部分、殺人予告！
とかマスコミに取り上げられちゃうかしら、ドキドキ。
| 2002年11月22日(金) | 授かりものコントロール |
『鍵迷宮』<神谷悠／白泉社>
前巻『炎迷宮』（あ、これまだ書いてないや）でめでたく
パパになり結婚することが決まった一平君。
おめでとうございます。
自分からプロポーズするの！とか言ってたのに
結局一平君に２回目プロポーズさせたこのみさん、
ちゃっかりさん。と思ってたら「子供ができたから
結婚する」と思われたくなくてためらっていた、
とフォローが入ってました。
ならそんな風に悩まないよう大人の女性としては
手段があったんじゃないのかね。
今更だけどねっ（笑）。
聞くところによると先進国で日本が一番
できちゃった結婚率が高いそうです。
欧米じゃ実際結婚しない人もいるだろうけど、
こうなっちゃったのはバイアグラより
低用量ピルの認可が遅いような国だからでしょうかねぇ。
男任せで怖くないのかなー？
世の中にはできたら責任とってもらえる、という発想の
人もいるみたいだけどね。そっちの方が怖いか。
よるは結婚前の妊娠を否定はしません。
幸せの形はひとつじゃないし、この少子化の折に
めでたい傾向なんじゃないでしょうか。
ただ、今の自分がしたくないと思うだけ。
それも貞操観念とかから世間体とかからじゃなく、
妊娠して安定期まで保つ自信がないという合理的な理由から。
生活不規則だし、立ち仕事。
せっかく宿った命危険にさらす趣味ないです私。
ところで「できちゃった結婚」て言われたくない、
子供ができたから仕方なく結婚したと思われたくない
と体験者がおっしゃるのをよく聞きますが、
それはもっともだと思いますが、そういう人が
命の尊さを語るとき、同じ口で
子供がいなかったら結婚していなかったかも、
と言ったりしてるのは……つっこんでもいいんでしょうか。
えーと内容にほとんど触れてないぞ、それも前巻だし、
とにかくおめでとう一平君、４人で末永くお幸せに。
| 2002年11月21日(木) | ママと呼ばないで |
『花ざかりの君たちへ』１９巻<中条比紗也／白泉社>
ようやく進路の話が出てまいりましたな。遅いよ。
「今のまんまでいられないんだなー。」
って誤魔化せたら大学も男としていく気だったんかい！
と言うかまず日本の大学は無理なんじゃないでしょうか。
女の子がまさか男子校の卒業証書持ってるわけないもんね。
アメリカ戻ったとしても二三年の浪人は覚悟しなきゃだよな。
向こうで第二外国語として日本語を取ってくれれば
まだ何とかなるかも知れんが。
しかし今回のヒロインは何と言っても中津オカン。
関西色濃いパワフルなおば様。
真っ赤なスーツに毛皮のコートだけじゃなく、
細かく挙げれば石がでかい指輪とか大ぶりのイヤリングとか
三連のネックレス（たぶんパール）がもう流行を超越した
華やかさ。私の住む田舎じゃイコール水商売と断定されそうな
いでたちです。これが会社社長というところに
関西の奥深さを感じます。素敵。
| 2002年11月20日(水) | 答え |
『青の炎』<貴志祐介／角川書店>
この小説の中でようやく「分数で数を割ると数字が大きくなるのは何故か」
がちゃんと言葉で説明できるようになりました。やれやれ。
確かこれって『おもひでぽろぽろ』でもあったような。
割とみんな引っかかるところなのかな。
答えは、「数字の中に何個その分数があるのかを考える」
……言われてみれば何でもないよなー。
誰にでも一人でたどり着けない答えってのはあるもんです。
主人公（こんなにも切ない殺人者）にしたってそれ以外の方法が
あったのかもしれないのにね。
そしてミステリーの命題「完全犯罪は成立するか」の答えは、
……いやはや結構教育的な本だなこれ。
でもあえて言わせてもらうと「雨に濡れながら待っていた
彼女の制服を乾燥機にかけてあげる」は間違ってると思うぞー。
上は夏だしブラウスかもしれないけど、
制服のスカートなんてあなた乾燥機かけたら
プリーツじゃなくなっちゃうじゃないのーー！？
