ランディの日課は、コンビニに行くことである。
恐らく、コンビニで買い物をしない日は一日もないだろう。
寒い夜中、ランディと共に出掛けた。
会計をして、商品を袋に詰めようとしたとき、店長らしき男性が、ランディが買った雑誌のバーコードを読み取ったかどうか判らなくなったらしく、首を捻っている。

「ちょっと待って下さいね……」

別に、急いでいたわけでもなかったが、不機嫌を態度に出してしまったかもしれない。
コンビニにはコンビニの、ラーメン屋にはラーメン屋の、喫茶店には喫茶店の、或いは、電車の乗降をするにも、リズムというものがあると思うのだ。
会計をする方も、支払う方も、大抵、毎回同じことを言い、同じ手順で金銭と商品の受け渡しをする。
なんとなく、そのリズムが狂うと、イライラしてしまうものだ。
結局、その雑誌は既に会計に含まれていた。
いつもと少し違う遣り取りの後、いつも通りに、コンビニの袋を持って、店を出ようとしたとき、カウンターの中から、店長らしき男性が出て来た。

「いつも、ありがとうございます。これ、よろしかったらどうぞ」

差し出されたのは、クリスマスケーキだった。
ランディと共に、えらく戸惑ったが、ありがたく受け取った。
週に５日くらいは通っているコンビニだが、まさか、顔を覚えられているとは思わなかった。
こちらが、ある意味、店員を自販機と同じ程度にしか認識していなかったのが、申し訳ないような気になった。

ランディに、「風呂」と要求された。
「ああ、自分でやって」
と言ったら、
「お前はゲームしてるのに、俺が家事するのかよ」
と文句を言われた。
ええ、わたしは、今、「絢爛舞踏祭」をやってます。
はまっています。
佳境なので、動きたくありませんでした。
しかし。
既に、昨日の湯を抜いて、風呂を洗い、栓をして、湯を張ればいいだけにしてある。
しかも、風呂場まで行く必要もなく、スイッチはキッチンにある。
勝手に給湯されて、勝手に止まり、「お風呂の準備が出来ました」と、お知らせまでしてくれるのである。
冷蔵庫からジュースを取るついでに、ピッとボタンを押すだけで家事か。
いや、わたしは、丁度異星人と戦闘中だったので、ソファから立ち上がって、五歩ばかり歩いてキッチンに行くのが面倒だったから、それを代わりにやってくれたことに感謝することに吝かではない。
しかし、「家事」と称するならば、三分以上かかることをやってからにせんかい。

彼女がこの世界から去って二年。
まだわたしは、此処にとどまることが出来ている。
今度彼女に逢ったときに、この世界のよいところを語れるようにしたいと思う。
そして、彼女が今いる世界が、彼女に取って調和の取れたものであることを祈る。

らるごです……
結婚するまでの二十数年を共に暮らした実の母に、素で誕生日を間違えられました。

らるごです……
おめでとうと電話してくれた実の母に、とりあえずありがとうと言った後で、「誕生日は明後日だ」と指摘したら、
「ああ、３日ってことにしたのね？」
自分で自分の出生届は出せません。
間違いは素直に認めて下さい。

らるごです……
お祝いの電話をかけてくれただけで、ありがたいとは思っています。

らるごです……
プレゼントはいりません。
ただ、まだボケないで下さい。

らるごです……
誕生日は１２月３日。１、２、３です。かなり覚えやすい日付です。

らるごです……らるごです……らるごです……