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書くほどのこともない日常
日記とか、更新とか。

2004年01月24日(土) 区切り

早いもので、昨年暮に亡くなった友人の四十九日が過ぎた。
昔々から、「故人を惜しみ過ぎると魂が迷うから、余り悲んではいけない」と言う。
これは、残されてしまった人を励まし、戒める言葉でもあるのだろう。
だけど、ここは、それに習っておこうと思う。
壁紙を元に戻すことにした。
次に彼女に逢えるのは、遠い未来か、近い未来か判然としないが、そのときまで、御機嫌でいてほしい。



2004年01月19日(月) 最大公約数

ランディの高校時代の後輩が、結婚するらしい。
電話で、おめでとう、と言った後、ランディは、相手はどんな子だ?と尋ねたらしい。

「やだな。逢ったことあるでしょ?」

「あ?あの子とかよ」

婚約者は、わたしとランディが新婚時代に紹介された女の子であった。
十年にもならんとする長い春に終止符を打つらしい。

「いやー、なかなか結婚するって言わないから、別れたかと思ったー」

こら。
幸せいっぱいの後輩になんてこと言うんだ。
気の置けない仲だからって、思ったことをすぐに口にするな。
しかし、後輩くんは、怒りもせず、

「結婚式、来て下さいね」

「おー、行く行くー」

「奥さんも一緒に」

「おー。判ったー」

「すみません、人数の関係で、俺の家族の席になっちゃうと思うんですがー」

「あー、構わねーよ」

そして、電話を切った後、ランディはカレンダーを見て「あ」と叫んだ。

「試験の日だ」

なんで、返事する前に確認しないんだ、と尋ねたら、

「いや、仕事だとしても休んで行くつもりだったから、つい……国家試験サボったら怒られるし、今度は合格するつもりで勉強したし……やべーな。夜なら問題ねーんだけど……」

数日後、やってきた招待状によると、午後四時からという微妙な時間。
披露宴に先立ち、式場内のチャペルで結婚式を行うので、是非それにも出て欲しい、とある。
ランディは、暫く頭を抱え、「間に合わねー……」と、言った。

「俺、遅れて行くからさ、おまえ、結婚式出てくれ」

祝うのは吝かではないが、わたしひとりでというのは勘弁してくれ。

「だーいじょうぶだって。俺たちの披露宴に招んだ奴らもいっぱいいるはずだから」

我々の披露宴って、何年前だ!しかも、友人席じゃなく、家族席って言ってたじゃないか!新郎新婦とだって面識薄いのに、その御家族なんか知らないって!

「だーいじょうぶだって」

仕方無い。わたしだけでも遅れないようにしよう。
が、出席の返事書く前に、よんどころない事情で遅れるけど勘弁してくれと、自分で電話しろ。

「えー?俺がー?」

他のだれが電話すると言うのだ。
事情を話すと後輩くんは、遅れて出席することを快く承諾してくれた。


さて、結婚披露宴に招かれるなど久々である。
ランディの妻として、となるとはじめてである。
……服をどうしようかな。
黒のフォーマルはあるが、披露宴に着るとなると、少々陰気である。
アクセサリーやショールが要る。
母が訪問着を持たせてくれたが、自分で着付けなど出来ない。
着付けして貰って、髪も結って貰って、という手間を考えると嫌になる。
そのまま二次会ってのも辛い。
前述の通り、午後四時という微妙な時間帯だが、夜の時間帯であると看做そう。
ネットオークションで、サイズの合いそうな新品のショール付きドレスがあったので、ゲット。
ロングドレスの上にフライト・ジャケットを羽織るわけにも行かないので、フェイクファーのコートもゲット。
靴は手持ちのパンプスで良かろう。
髪はアップにするなら美容院、そうでなければ行くに及ぶまい。

あと、なにか忘れてないか、と心配になり、書店に。
冠婚葬祭マナー本を一冊買おうとして、少し中身を捲ってみる。

服装のマナー。

・白は花嫁の色なので禁止。

・「平服でお越し下さい」を「普段着でお越し下さい」と勘違いするなかれ。平服と書いてあったら、略礼服である。

・黒一色は不可。黒を着る場合は、アクセサリーやショールで華やかに。

・生足不可。ストッキング履け。

・ヒールのある靴を履け。


この辺りは、わたしの常識と合致。
が、しかし。


・アオザイ、チャイナドレス不可。

んー……微妙なところかな。
中国やベトナムでは、第一級の礼装で通用するらしいけど、日本人のナショナル・ドレスは着物だし。
ま、いずれにしろ、わたしは着ないから、今は、どっちでもいい。


・胸や肩・背中を出すドレス不可。丈は長すぎない方が良い。やむを得ない場合はショールを羽織って隠すべし。

ちょっと待て。

夜の場合は、「基本的に胸と背中の開いたロングドレス。腕は基本的に出すべし。ショールは羽織っても良い」と認識していたが、違うのか?
そう思ったから、寒い時期だし、わたしの腕だの肩だの見て喜ぶ人もいないけど、ノースリーブのロングドレス買ったのに。

・近くの人の迷惑になるようなきつい香水、マニキュア不可

香水はともかく、他人の迷惑になるようなマニキュアって、どんなんだ?

・殺生を連想させるので、ワニ柄や蛇革の靴やバッグ不可。

ええっ!?
テーブルには肉も魚も並ぶのに!?

その本は閉じて、別のマニュアル本を開くと、また違う常識が載っている。
が、やはり、無地のワンピースとか、かなり地味めを推奨している。
多分、「花嫁より派手にならないように」なのだろうが、わたしが買ったドレスは、結婚式場で、新郎新婦が金屏風背負って執り行われる披露宴で、花嫁を喰うほど豪華でもないし、格式も高くないはずだ。
自宅に帰って、ネットに繋いで検索かけると、これまたいろんな情報が溢れている。
全体的に、元々のわたしの常識は、さほど外れたものでは無かったようで、安心した。
常識には、いろんな種類がある。
冠婚葬祭というのは、その場に集まった人の数だけ『常識』があるのだろう。
可能な限りだれからも顰蹙を買わないように振舞おうとすると、一番最初に開いたマニュアルになるのだろう。

そういや、アリアも収納マニュアル本が自分の状況に当て嵌まらないと言っていたな。
あれも、ひとつの『常識』なのだろう。



2004年01月15日(木) もはや、生粋。

以前、知人が言っていた。

横浜はいいね。みんな、人のこと、ほっといてくれるから。

言われてみれば、そうかもしれない。
敬語なら、出身地が判らない程度の標準語は話せるが、普段の会話は関西弁しか話せない。
それでも、初対面の人にも、「あら。関西?」と言われる程度。
関西の何処から、どういう事情で移り住んだのか、などと詮索する人はいなかった。

「三日住んだらハマっ子」なのだそうだ。

この住み心地のよい土地に、どうやら永住することになりそうだ。
わたしは、幸運かもしれない。



2004年01月12日(月) 今更ながら

去年の暮、ランディが、忘年会に行ったまま、朝まで帰って来なかった。
携帯からの連絡はなく、こちらからかけても繋がらず、キレたわたしは、二日酔いのランディに言った。

「繋がらん携帯みたいなもん、糞ほどの値打ちもあるかい!買い替えに行くぞ!!」

「んー。じゃ、来年……」

「トロトロしてんな!今すぐじゃ!」

そして、ついでに、わたしの携帯も買い換えた。

凄い。画面がカラーだ。
えっ、着メロこんなにあるの?しかも、ネットにも繋げられて、ダウンロードも出来る?
うわっ!音綺麗!
え?声も出るの?
つくづく、長い間、骨董品の如き携帯電話を使っていたものである。

そして、メールも出来る。

いやー、便利だ。
しかも、PCを立ち上げて、メーラーを立ち上げて、メールチェックボタンを押す……なんてことをしなくてもいいのである。
凄い。
使い方が判ってからは、ついついうれしくって、面白がって、アリアと、なんてことない会話をメールで楽しんでいたのであるが……
昨日は、ちょっとしたニュースが飛び込んで来た。
スーパーで、カート押しながら、食品売り場で佇んでしまった。
爆笑したいのを堪え、返事を打ち込む。
人前で、大きな声で話せないことだっただけに、これは便利。



2004年01月09日(金) 「暴れん坊プリンセス」感想

久々に、ゲームの感想など。

エンターテイメントのお手本である。
勧善懲悪、痛快娯楽である。
全8話からなる、「サクラ大戦」に見られるような、テレビ番組を意識した作りのゲームである。
全話、冒頭を見たら、ラストまでの流れが判るような、お約束の連続である。
お姫さまひとりに、その剣と盾であるふたりの騎士の三角関係なんて、ありがちでツボすぎる。
しかし、キャラが立っている。
そして、シナリオライター枡田氏お得意の、邪悪さや、深読みするとエロティックな台詞も随所に見受けられる。

ラスト、ヒロインが両方選んでしまうあたりは一見新しいが、結局、それはどちらも選ばない、そして、楽しい三角関係はまだまだつづくと暗示するあたりは、やっぱりお約束かもしれない
ともあれ、久々に、シナリオを楽しめるゲームをプレイできた。

あと、言い添えるならば、このゲーム、歯応えのあるバトルに手を焼くことであろう。
ぬるいゲーマーのために、難易度を変えられる親切設計ではあるのだが、ハードモードでクリアすると見られる「おまけ」があるので、やっぱり、やりこんでしまいそうだ。



2004年01月05日(月) 温泉に旅行〜その3

やはり、和食は偉大だ。
暴飲暴食した翌朝、起き抜けで、腹が減っている。

この日の朝食は、前日と同じようなものだったが、干物が焼きたてだったので、美味だった。
その後、前日頼んでおいた朝風呂に案内されて、驚いた。
一日目、家族風呂だと思っていた浴場が「大浴場」、家族風呂は、うちの風呂とどっこいの広さだった。
当然、此処の鍵も、ちゃちかったが、もはや驚くには当たらない。

「チェックアウトは、何時でしたっけ?」

と尋ねると、

「10時ですが、11時くらいまで構いませんよー。暇ですから」

……そういや、昨日から、他の泊り客いなかったな。
…………判るような気がする。
10時半にチェックアウト。
二度と来るか、という熱い思いを胸に、宿を後にする。


二日酔いだか、風邪だか判らないが、ランディが頭痛を訴えたので、とっとと帰途に。

地図見ながら、助手席でナビ役をしていたのだが、標識を見て、

「横浜は、左だって」

「え!?マジかよ。来るときは、右からだったんだけど……」

とか言いつつ、ランディは左へ。
そしたら知らない道で、迷いに迷い、その上、途中で食事出来る店もなく、宿の近くのパン屋でおやつ用に買ったパンを齧りつつ、やっとの思いで自宅に到着。

ああ、家が一番いい。
と、帰ってくれば思うのだが、たまに出かけるのもいいもんだ。



2004年01月04日(日) 温泉に旅行〜その2

不思議なことに、前夜あんだけ飲み喰いしたのに、朝には空腹であった。
肉や、油ものを喰わなければ、こんなに胃の調子が良いのか。
日本人なんだなぁ。

朝飯の時間まで、テレビでも、と思っていると、仲居さんがやってきた。

「おはようございますー」

「あー、おはようございます」

と、返事をすると、襖が開いた。

…………おい。
なんで開くんだ。

「もうすぐ朝御飯が出来ますので、お呼びしますね」

と、告げて、仲居さんは去って行った。

ランディはまだ寝ている。



こんなんでも、一応鍵はかけたのだが、ランディが夜中トイレにでも行って、掛け忘れたのだろうか?
まともな鍵が無い部屋で寝るのをかなり嫌がっていたから、それは余りあり得ないのだが……
とりあえず、もう一度鍵を掛け直し、浴衣の上に羽織着て、茶なんぞ飲みつつ、テレビを見る。

ほどなく、仲居さんがやってきた。

「失礼いたしますー。朝御飯の支度が出来ました」

ちょっと待て、また開いたぞ、おい。なにごともなく、すーっと。
開く瞬間はまたしても見逃したが、確かに鍵は掛けていた。
半ば呆然としつつ、

「……はい。すぐ行きます」

と応え、仲居さんが去った後、もう一度鍵を掛けた状態にしてみる。
そのままで、襖を引くと、丁度、指一本分、隙間が出来る。
そこに、人差し指を入れると、外からでも、鍵が外れた。
予想は、ついていた。
開いてしまうんだろう。
だけど、だからと言って

何故開ける!?


形ばかりのもので、外せるもので、外し方を熟知しているんだろうが、なんで外すんだ!

前日、風呂に入ったときと同様、財布と貴重品をバッグに入れて、それを持って指定された部屋へ。
宴会場や、食堂のような部屋に通されるかと思ったら、わたしたちが泊まった部屋より僅かに広い程度の部屋に、わたしとランディふたりである。
もう一組いた泊り客は、先に食べたらしく、チェックアウトの手続きをしているらしい声が襖越しに聞こえる。

朝食は、ごく普通。
不味くもなく、美味しくもない。
鯵の干物の焼いたのが冷たかった。
もう一組の客の分と一緒に調理したんだな、これは。

寛ぐ気になれず、着替えて市内観光に出掛けた。
特別に名物でもないと記憶しているが、ふらりと入った蕎麦屋の天麩羅蕎麦は美味。
タクシーで、日帰りで利用出来る温泉に行く。
帰りはタクシーを使わず、土産物店を中心に散策。
夕食は、寿司。
看板に、『○○テレビで美味しい寿司屋として紹介』とあった店に入る。

美味!!

看板に偽り無し。
しかも、安い。回転寿司とさほど変わらない値段ではないか。
もう、なんというか、これを味わうために、遥々この地までやってきたのだ、という気がした。
食い物で感動するなんて久しぶりである。
途中、込み合って来たので、早々に店を出たが、殆ど飲んでいないのに、酔ったような幸福感がつづいた。


宿に戻って布団に入り、時計を見たら、まだ十時前だったが、ランディもわたしもすぐに熟睡。
無論、前夜同様、襖の前にはタオルハンガーを置いた。



2004年01月03日(土) 温泉に旅行〜その1

【前置き】
本来なら、差し障りは無かったはずだったのですが、故あって、地名を伏せさせていただきます。
なので、途中で出てくる会話も、元々は方言ですが、標準語訳しております。
デジカメ画像も、一部、元の色が判らない程度に加工しております。
【前置き終わり】


観光地から、僅かに離れたところにある旅館。
『お客さまの我儘に対応出来ます』ともあったので、予約時に、
「主人が、体質的に受けつけないので、海老はお料理から抜いて戴けますか。それと、なにか鮑のお料理をお願いします」と言っておいた。

途中、道に迷ったが、宿に何度か電話を入れて道を尋ねて漸く辿り着いた。
愛想のいい主が出迎えて、荷物を持ってくれた。
宿帳を書いた後、先にお風呂に入りたい、その後で食事、と頼んだ。
部屋に金庫が無いと言うので、風呂に入る間、フロントに財布等を預けようとしたら、仲居さんが、風呂場は貸切に出来るから、御心配なら持って行ってはどうか、と言う。

脱衣所の壁に、貼り紙。

『夜10時までにお入り下さい。温泉が出なくなります?』


なんで疑問形なんだ、と、疑問に思っていると、和服どころか、思いっ切り普段着姿の中居さんが風呂場から手招きする。
「こんなもんでどうですか。湯加減御覧になって下さい」といわれ、湯船に手を突っ込み、OKを出した。
そして、思い切り普段着の中居さんが言うことには、

「熱かったり、ぬるかったりしたら、調節なさって下さいね」

水道水の出るカランやシャワーはあるが、湯船に注ぐ湯水の蛇口が見当たらない。
何処をいじればいいんだろうと思っていると、仲居さんが浴場の窓を開けた。
正面には、何故か年代物の洗濯機。
洗濯機と壁の間に、身を乗り出して、下を見ると、バルブがふたつ。片方が水、片方がお湯だから、と言う。
素っ裸で、窓開けて、自分でお湯と水が出るバルブを捻れ、と。
つまり、目の前の洗濯機は、目隠しなのか。
まあ、洗濯機の向こうに見えるのは、なんでこんなに高いんだ、と思えるほど高い塀だし、人に見られることは無いんだろうけど。

隣の風呂に行ったと思ったランディが脱衣所にやってきた。

「こっちで一緒に入れると言われたんですが」

仲居さんは、

「はいはい。貸切に出来ますので。どうぞ、中から鍵をかけて下さい」


……鍵ってこれですか?


とりあえず、無いよりマシと鍵をかけ、脱衣所と浴場を隔てる戸は開けっ放しで、財布入りバッグを見えるところに置いた。

狭い家族風呂でも、うちよりは広い。
それに、なにはともあれ、温泉だ。
調節の仕方も教えてもらったことだし、ぬるめ→熱めへと温度を変えてみたりして、ゆっくりと浸かって、上がろうとしたとき。

仲居さんの声。

「あら。今、上がられたみたい」

つづいて、宿の主の陽気な声。


「前通ったら、はぁはぁ言ってんじゃないのか?」


――聞こえるようなところで、客に関する、しかも下世話な噂話を、主自らしてんじゃねぇ!
更に、当然ながら、

言ってねえ!!!!!!


風呂場のすぐ近くがフロントじゃねーか!

そうでなくたって、大体、こんな


「TRICK」に出て来そうな、余りに昭和懐古的な、隣の部屋の物音も筒抜けな旅館で、風呂・飯・睡眠以外のことをする気になるかーーーーー!!!

仲居さんたちには、ぽち袋に入れて、心づけを渡したが、このオッサンには、なにがあっても絶対に渡さないと決意した。
到着から90分で、リピートの可能性はゼロ振り切ってマイナス。
古いとか、判り難い場所にあるとかは、安いので相殺出来るが、そこで働く人間の人格までは無理。

それでもまあ、折角の旅行だ。
気を取り直して海の幸――と、思ったら、いきなり海老が運ばれて来た。

海老抜き、鮑つき、と、あんだけ言っといただろうが!

「あ?海老はいらないって、電話で言って……」

と、眉間に皺寄せて仲居さんに苦情を言いかけたら、ランディに浴衣の袖引っ張って止められた。

「いいじゃん。おまえが喰えば」

「そういう問題じゃない」

「いいじゃねーか。二度と来ねーんだから」

二度と来ねーからこそ、文句が言いたいのだが、ランディは逆であるらしい。
喰ってるうちに、物凄い量の料理が、めちゃくちゃな順番で運ばれて来る。
なんで、デザートの苺が茶碗蒸しより先に出て来るんだ。
刺身は来たが、鮑は無い。
鍋つつきながら、これで鮑が出て来なかったら、ランディがなんと言おうと文句言ってやる、と思っていると、舟盛り登場。

呆然。

鮑もサザエも、ひとり一個ずつ、鯛、鮪他、絶対に二人前じゃないだろう!という量である。
ケチな店なら十人分として出てきてもおかしくない。
上でも書いたが、通常の食事についている刺身は、既に来ている。そして、そっちもかなりの量だ。
大体、刺身というのは、器が上げ底だったり、ツマで多く見せていることが多いのだが……
減らない。
食べても食べても減らない。

仲居さんがやって来て、

「御飯はどうなさいます?」

「い、今飲んでるので、後で……」

「そうですか。では、フロントまでお電話いただければ、御飯お持ち致します」

これを我々に対する挑戦と看做し、ランディと共に完食。

因みに、刺身は美味、他の料理は並、であった。

食事の後、仲居さんが布団を敷きに来た。

「では、おやすみなさいませ。あ、そうそう。鍵はこちらでございます」




……思春期のガキでも、もうちょっとマシな鍵を要求するんじゃなかろうか。
襖の前に、人が入ってきたら蹴倒すようにタオルハンガーを置き、豆電球つけたまま就寝。



2004年01月01日(木) 謹賀新年

あけましておめでとうございます。
黒豆を失敗しても、年は明けてしまうものである。

なにはともあれ、今年もよろしくお願いいたします。


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