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書くほどのこともない日常
日記とか、更新とか。

2003年08月29日(金) 「儲かるメニュー サンドイッチ」  柴田書店編

料理の本は好きである。
基本的に料理は好きなのだが、たまに、嫌になることがあると買う。
この本は、古書店で見つけた。

家庭で作るためのものではなく、カフェやレストランで出すサンドイッチのレシピである。
目次の次には、いろんな人気店のサンドイッチがカラー写真で出ている。
サンドイッチという食べものの多彩さに驚いた。
薄切りにした食パンの耳を落として具を挟んだオーソドックスなものをはじめとして、ホットドッグ、ハンバーガー、ホットサンド、ロールサンド、ベーグル……要するに、パンと他の食材を一緒に食べる料理は広義ではサンドイッチであるらしい。
中には、レシピを提供しているお店なんかもある。

が、前述の通り、これは、家庭で作るためのものではない。
自家製マヨネーズを作るには、卵黄3個、サラダ油1500cc、酢60ccを使う。
1.5リットル以上のマヨネーズ……ものごっつい量である。
ローストビーフなんかキロ単位のレシピである。

だからと言って、買ったのを後悔はしてないない。

どこそこの店のパンは○○屋のを卸してもらってるとか、朝、昼の忙しい時間帯に、客に素速くサービスするための下拵えの仕方とか、業務用機器とか、とても興味深い。

いつか、人がたくさん集まることがあれば、この本も役に立ってくれるだろう。







私信:おとめちゃん、お誕生日おめでとう。
   あなたとも、長いおつきあいです。
   今後とも、のたうちまわる思い出作りを一緒に宜しく。



2003年08月26日(火) Happy birthday.

アリアの誕生日である。

えっらい長いつきあいになってしまった。
現在のリアルな人間関係の殆どに、奴が絡んでいる。
そして、思い出すだけで「うわああああああ!」と叫んで転げまわりたいような若気の至りの殆どを共有している。
奴を残しては、死ねない、と思うほどの弱みを握られている。


ともあれ、誕生日おめでとう。
もはやめでたい歳でもないと、数年前からお互い言ってはいるが、それでも、古来からの倣いだ。
誕生日でも祝わねば、おめでとう、などと言われることはもはやさほど多くないことだし。



2003年08月24日(日) 笑わせようと思ったわけでは無いが、笑ってくれれば本望だ

所用があって、ランディの運転する車で出掛けた。
目的地に着いて、車を降りようとする間際に、すっぴんなのに気づいた。
もう車は駐車場に入ってしまったから、今から込み入った化粧は出来ないが、ドアミラー見ながら、リップグロスを塗ろうとした。

唇に違和感。

なんか、冷たいし、シンナー系の臭いがする。
わたしは、ランディに言った。

「……わたしを罵倒してくれて構わないから、ティッシュを備えてあったら一枚くれない?」

「ん?どした?」

「……リップグロスとマニキュア間違えた。固まる前に早く!」



ランディは、腹抱えて涙流して爆笑した。
たとえ、天然な言動の末でも、相手がたったひとりでも、こんだけウケれば元は取れたと思うわたしは元関西人。

まだ唇が苦い気がする。



2003年08月22日(金) むしろ聞かせてくれと言っているのだが。

掃除をしようとしたのだが、掃除機をかける以前に、部屋の中を見て呆然としていたのである。
どうしたら、こんなに散らかるのだろう。
いや、そんなこと考えてる間に、散らかったものを、収めるべき場所に収めればいいのだろうが、途方に暮れてしまうのである。

そんなときに、電話のベルが鳴った。

「奥様でいらっしゃいますか?」

この出だしは、ほぼ100%セールスである。
うちの番号は、電話帳に載せていないので、名前で確認できないのである。
大体、マイナーなエステか化粧品か浄水器の類に決まっている。

「わたくし、○○化粧品と申しまして、新製品の御案内でお電話させていただいております」

「……」

「あの、奥様でいらっしゃいますよね?」

「そうですが?なにか?」

いつもなら、「全く興味ありません」と言って切るのだが、何故か相手になってしまった。
無意識に、掃除から逃避したかったらしい。

「奥様、基礎化粧品は、いずれのメーカーをお使いでしょうか?」

「使ってません」

「あの、使ってらっしゃらない?化粧水も、乳液も?」

「はい。全く」

「では、お手入れはなさってらっしゃらないのでしょうか?」

「お手入れとはなにを指すのでしょうか?」

「は?」

「高価な洗顔料や化粧水を使うことだけが、お手入れの総てでしょうか?わたしは、石鹸でまめに洗顔し、清潔であることを心がけておりますが」

「あの、わたくしどもの基礎化粧品は、保存料とか、鉱物性の油とか、身体に悪いものを排除して……」

「保存料を使っていない?」

「はい。左様でございます」

「パラベンとか、環境に良くない界面活性剤とかを使ってないんですか」

「はい。総て植物性で出来ておりまして」

相手が意気込んできたのが判る。

「ほー。で、保存料無しで、どうやって保存するんですか」

「いえ、だから、植物性で、とてもお肌にやさしくて……」

「植物と言っても、いろいろありますねぇ。漆や、トリカブトなんかも植物ですが」

「…………」

「植物がお肌に良いという根拠は?」

「聞くのが嫌なら、聞いて戴かなくて結構です!失礼いたします!」

セールス電話で、向こうから切られたのははじめてだった。



2003年08月19日(火) 7980円の『足』ゲット。

十代からこっち、自動車との接触事故に遭うこと三回。
いずれも幸運なことに、大したことは無く、擦り傷と頚椎捻挫くらいのもので済んでいる。
そして、幸運なことに、治療費や賠償を受け取るに当たって、揉めたことは無い。
皆、入るべき保険に入り、事故を起こした直後はパニックになっても、後で必死に謝罪して来た。
中には、クリスマスが近いからと、何故か見舞いに「F1の表彰台でこれの栓を抜くそうです」とカードをつけて、シャンパンを持ってきたような人もいたが、それも少々ずれているだけで、悪い人では無かったのだろう。

しかし、それでわたしは、生涯、車の運転はすまいと思った。

お互い気をつけていたって、事故るときは事故る。
ならば、加害者よりは被害者でありたい、と、思ったのである。

故郷は車が無いと、どないもならん土地柄であったが、大概、何処にでもスクーターで走った。
現在は、交通網の発達した、故郷に比べれば信じられないほど便利な土地に住んでいるので、原付免許も失効したまま。

しかし、電車で一駅か二駅くらいの距離にあるところに頻繁に通わなければならなくなったので、この際ダイエット宣言もしたことだし、自転車を買って、それを使うことに決めた。
三段ギアつき、ステンレス、色はグレー。
めちゃくちゃ安かった。

しかし、普段なら歩いて行く距離のスーパーに乗って行ってしまった。



2003年08月15日(金) 嘘やろ?

三日ばかり、ランディの実家に帰省した。
その間に、いろいろあった。

甥、姪と共に、二子多摩川にある「いぬたま」「ねこたま」に遊びに行った。
甥も姪も、動物好きだが、ペットは飼えないので、犬猫に好きなだけ触れて御満悦。

が、近くにあったはずの、「ナムコ・ワンダーエッグ」が消えていた。
今検索かけてみたら、2000年末で閉鎖されていた。
全然知らなかった。

その帰り、姪が駅のホームで「寒い」と言い出したので、最寄駅から、タクシーに乗った。
はしゃぎ疲れたのか、姪は熟睡。
ふと、外に見える電光掲示板に視線をやると、現在の気温、


「19℃」


おいおい。
今、ほんとに八月か?

なにより信じられなかったのは、久々に行った銭湯で乗った体重計が示した針の位置。
いつの間に、此処まで膨張したのだ。

ダイエット決定。



2003年08月10日(日) はじめて憎悪を知ったのはいつだったか。

少し前の話だが、知人に、新聞の折り込み広告の裏に描いた絵を見せられた。
たまに遊びに来る知人の九歳の姪が描いたものらしい。

中央に、泣いている女の子の絵。
そして、その周りには、隙間無く、繰り返し、その姪のものではない女の子の名前が赤いペンで書き込まれていた。

「怖っ!」

思わず叫んでしまった。
気を悪くさせてしまったかと思ったが、その知人も心配していたらしく、「今度来たときに、それとなく尋ねてみようかと思うの」と言った。


子供というと、無垢で無邪気で苦労を知らない、というイメージがある。
が、考えてみれば、子供なりに、自分の世界があり、その中では、苦しみも悲しみも絶望も感じていたものだった。
学校行って、帰ってきて宿題して、遊びに行って、帰ってきて、食べて寝る。
そんな毎日でも、大人が言うほど気楽では無かった。
子供は子供というだけで無力だった。
大人になれば、きっともっと違う日々が待っていると思って鬱屈した毎日を過ごしたものだった。

だから、彼女の姪は大丈夫だと思う。



2003年08月07日(木) 生涯随一の験の悪さ。

さほど、縁起を担ぐ方ではない……つもりでいる。
が、どうも、信じているわけでもないのに、身に染みついてしまっていることが結構ある。

夜は爪を切らない、とか、霊柩車を見たら親指を隠す、というような細かいことである。

あとは、縁起が悪いよりは、良い方がいいと思うくらいは、ごく普通だと思う。
茶柱が立てば小さな幸せを予感するが、立たないからと言って、嘆いたりはしないし、目の前を黒猫が横切ったら、「おっ。可愛い」と思い、暇なら「散歩中?何処の子?」などと声をかける。


が。

わたしとランディの、身内だけを招いた披露宴のときのあれは惨かった。

わたしの方の親戚一同と、ランディの家族が集まって、旅館の広間を借り切って内輪の宴会をしたのである。

宴もたけなわとなったとき、父方の伯母がマイクを持って歌いはじめた。



別れてくれと云う前に 死ねよと云って欲しかった



……おい。
思わず、気持ちよさげに歌う伯母を見た。
この歌は、母の十八番でもあり、何度も聴いたことのある歌だが……「他人船」というタイトルだけでもアレな歌をよくもこの場で……
後で、母方の大叔母が激怒していたと母から聴いたが、酔っ払いの集団の中からツッコミは出なかった。
花嫁自らキレてれば、面白いことになっただろうな、と今は思うが、とりあえず、そのときは、

引き離す 引き離す 他人船


で終わる歌を聴き、黙って拍手した。


しょっぱながそれだったが、結婚七年、なんだかんだでやってきた。
だから、家も方位や風水は気にするに及ぶまい、と思っている。



2003年08月03日(日) 恐怖体験

夏に限らず、怖い話は好きである。
血や内臓が飛び散るような、力技で話で目を背けさせる話では無く、人の業を感じさせる話が良い。
四谷怪談なんか、凄く怖いと思う。

未だに、舞台やテレビで四谷怪談をやるときには、お岩さんにお参りを欠かさないという。

そりゃー、女から、美貌と、夫の愛と、子供を奪ったら、何百年だって祟ろうというもの。

怪談は虚構として怖い。
眠れないほどの怖さを楽しむものである。

「生きている人間ほど怖ろしいものは無い」とは、よく言われることである。
確かに、生きてる人間の怖さは、目を瞑ってシャンプーするときに背後が気になることは無いが、性質が良くない。

たとえば。


わたしは、以前、とある通販会社の商品発送部門に勤めていた。
扱っている商品は、所謂「縁起もの」で、通常、一生に一度しか買わないものであるので、ケースに髪の毛一筋ほどの傷がついていても、顧客から苦情が来たものである。

ある日、社長が、作業倉庫に駆け込んで来た。

「今、お客さんから苦情が来た」

Nという先輩とふたりの部署で、ミスをする割合は、わたしの方が高かったので、なんかやっちゃったか、と思わず緊張した。

「箱に、『K死ね』と書いてあったそうだ」

Kとは、女性上司の名前である。
思わず、ぶっ飛びそうになった。
わたしじゃない。絶対わたしじゃない。
決して好きな上司じゃない、というか、寧ろ積極的に嫌いであったが、そこまでじゃない。

「君たちふたりのうちのどちらかだ」

と、社長は現物を出した。
商品を取り出した後、紙の化粧箱を潰して捨てようとしたらしい。
内側に、確かにくっきりと『K死ね』とある。
わたしの筆跡じゃない。
と、いうことは……先輩か。
しかし、万が一、先輩が、違うと言い張った場合、わたしのせいになるのだろうか。
そうだろうなぁ、この先輩、お父さんがこの会社の取引先っていうコネで入ったんだもんなぁ。
でも違うぞ。
証拠も探せばあるはずだ。
と、めまぐるしく考える。

が、先輩は、潔かった。

「はい。わたしです」

……わたしで無いのだから、この人しかいないのは確かだが、やはり驚いた。

「何故だ!?」

と、恐らく、わたしの仕業だと思っていたらしい社長が怒鳴った。

「何処から話せばいいのか……」

と、先輩は、今までは、わたしに対して愚痴っていたことを社長に向かって話しはじめた。

K部長が自分を無視し、挨拶さえしないこと、ミスにもならないような細かいミスを指摘し、何度も何度もやり直しをさせること、口に出して非難めいたことは言わないが、嘲笑うかのような表情を浮かべること……
被害妄想と思われても仕方無いようなことばかりだが、それゆえに、余計に陰湿で堪えるいじめだったのは、一緒に仕事していれば判った。

「あの子は、そんな子じゃない。確かに、明朗快活なタイプでは無いが……」

と、社長が庇う。
(余談だが、K部長が社長と愛人関係にあるというのは、社内の公然の秘密だった)

その後、先輩は社長に不満をぶちまけ、営業担当者は、顧客の怒りをなんとか収めることが出来たらしい。
翌日、会社に行くと、社長が「今晩、女子社員全員で、懇親会を開くように。経費で落とすから強制参加」と行って来た。

げっ。

女子社員全員って、三人しかいないじゃないか。
わたしは関係ないじゃないか。
このふたりの間に挟まれろというのか。
社長命令では是非に及ばず、その日は三人で飲み会。

なにが怖いって、わたしと和やかに雑談しつつ、商品を箱詰めしながら、『死ね』とか書いてた先輩。
少なくとも片方は、『死ね』とまで念じるほどの憎悪を抱き、それが露見するに至っているというのに、「総てはコミュニケーション不足のせい」と言い、月に一度の飲み会で関係を改善せよという社長。
そして、焼肉食いながら、総て無かったことのように歓談するK部長とN先輩。

あれほど不味い焼肉を、わたしは未だ知らない。
我が人生で今後、あれ以上不味い焼肉を食べることがないことを心から願ってやまない。



2003年08月01日(金) 下手物好み

ランディの実家に行ったら、御近所の奥さんが、揚げたての天麩羅を持って遊びに来た。
天麩羅は、非常に美味であった。

で、そのとき、話の流れで、ゲテモノ料理の話になった。

ランディのお母さんは、蝗が好きで、蜂の子も食べられるという。
わたしは、虫は嫌である。
蝗や芋虫を食べるなら、蛇の方がマシである。
でも、故郷にいた頃には、さほど好きじゃなかった、なれ寿司の類が、ときどき無性に食べたくなり、こないだはデパートの地下の物産展で売ってたので買って帰ってしまった、と言うと、御近所の奥さんは、

「いやぁ〜〜〜!気持ち悪い〜〜!若いくせに、そんなもの食べるの〜〜〜!?」

流石に、滋賀なんかで作られている色とりどりのカビびっしりの鮒寿司とかは、味も臭いも(実は値段も)物凄そうなので食べたことはないし、なにより、そうめんに、冷たい牛乳と醤油をかけて混ぜ混ぜして食べてるあなたが一番凄いと思います。


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