ことばのかけら
桜子



 書き置き

洗い髪 風に吹かれてなびいていく
気持ちも そこへ向かってく

ひとつひとつ積み上げて
それが自分をつくってく
大切なのは楽しむこと
・・・思い切り 楽しむことだよ・・・

それでもツライと言うのなら
そこに誰も居ないというなら
あなたがあなたを抱きしめよう
目を閉じれば優しい心地

洗い髪 風に吹かれてなびいていく
気持ちも そこへ向かってく

2002年10月28日(月)



 呑気な世界

時々訪れる・・・

呑気なスマイル浮かべてるだろう自分を思っては
蹴飛ばしたくなるような衝動

"泣き叫びたい!"
"怒り狂いたい!"
・・・そんな時でも何故平静装ってヘラヘラしてられる?私。

はみ出したくない弱さが 今は静寂を守ってる

2002年10月27日(日)



 永遠の春

永遠に続く幸せの園への切符をあげましょう
条件は ただひとつ
たとえどんなに辛くとも
この道突き抜けるまでは
振り返っては いけません
どんな後悔があろうとも
どんな未練があろうとも
決して・・・

旅人は思わず頷いた
その道の終わりが どこまで続くのかも聞くのを忘れて・・・

歩く
歩く

・・・それでも人は過去を振り向く
痛みを捨てきれずに・・・

永遠の春を手にする者は未だ居ない

振り返らずに行けるのは
恐らく
涙を知らない愚か者達だけ

2002年10月26日(土)



 十三夜には瞳を閉じて

一緒に月を見ようよ
と、ねだってみた
「似合わない」って笑い飛ばされた
そのままむくれて帰ってきてしまった
久し振りに会えたのに・・・

「ゴメン」なんて連絡はいいから
ちょっと外に出てみて
夜空を見上げて 光を浴びたら
私は瞳を閉じる

貴方には
私がどう見えるだろう
すこし遠くから見る月は
色も違うの・・・?

心研ぎ澄まして想う
そんなことは きっとどうでもいいんだ って

感じたものを信じよう
形無くとも 私の気持ちはそこにいるよ



+++

かどひこsanのリクエストにより書いてみた詩です!
テーマは「離れていても同じ月を見てる」て事・・・でしたな。
なんかフツーに恋愛モノになってスマン。てへ。
お気に召していただければ本望〜。

そう言えば、共同企画以外でテーマもらって書いたことって無いね。
面白いかも。
もし何か思いついたらお申し付けクダサイ。>ALL
書けたら喜んで書きます〜♪


2002年10月18日(金)



 珈琲

解けない知恵の輪
絡まる糸と糸
延々続く日々

いつから目覚めが嫌いになったかは覚えてないけど

いっそ 悪夢のように
目を開いたら全て終わっているといい
「怖かった!」と泣きついて
笑って済ませられたなら・・・

そんな訳にはいかないでしょ、と
肩をすくめて苦笑い
今は この一杯の珈琲を楽しもう
体からお茶の温度も消え去った頃
また考えたらいい

2002年10月17日(木)



 木漏れ日

まぶしいだけの世界は苦手
笑い声と軽い冗談 ホンの少しのお世辞
うわすべりなものを
この歳になっても耐えてはいけない

木漏れ日くらいが丁度いい
しっとりした木陰に
葉の形をくぐって 屈折しながら漏れてくる
闇を認めて こぼれ落ちる
その光は 優しい

2002年10月13日(日)



 やりたいこと 全部

カラオケにでも行きたいな
わざわざ隣町まで行かなくていい 駅前のでいいよ
歌える歌を片っ端から歌うんだ
3時間くらい時間取って

その後近くのファミレスで
パスタ思いっきり食べて
なんて事ない話で盛り上がって
その間ドリンクバーで座を持たせたりしてさ
温かい紅茶の湯気が すっかり冷めてしまうくらい
話に夢中になりたい

それでも話し足りなかったら
ウチにでも来る?
この際だから何もかも腹割って話すか
昔話なんて持ち出したなら 朝なんてスグだよ きっと

泣いて泣いて泣いた夜
着替えも忘れて眠りに就いた
目を覚まして カーテン越しの陽射し浴びて
いちばんにこんな事を思いついてた

連絡してみようかなぁ
いつか実現させたい ありふれた一日の計画

2002年10月12日(土)



 1piece

今 何を言っても不安なら
話を変えよう
忘れてしまえ

明日の夢だの 希望だの
そんな話は現実味がないなんて言うけれど
今抱いてるそのもやもやした気持ちも
たった今限りの形無いモノ

結局無責任なことしか言えない
それでもここで ずっと見ててやる

まだ悲しいなら吐き出してみる?
ほら 話してしまえば案外小さな悩み

キミが慌てふためいたり
泣いたり笑ったり冗談めかして何かを隠したり
そんな全てを ずっと見てるよ
そうして 自分の悩みにも整理をつけてる
だから謝るな

とにかく今日は寝てしまえ
また 明日な!

2002年10月11日(金)



 明日から僕は素直になる

その横顔は
何を想った瞬間の顔だろう
たった今 掛けようとした言葉を
ふいに 飲み込んでしまう

話したいことなら
幾らでも見つかる気がする
口を開けば
言葉にならないよ
愚かしい僕を笑って

そっと
寄りかかりたい気持ち
でも まだ言い出せない
言い訳じゃないけど 今日は色々ありすぎて
伝える勇気を振り絞るのも大変なくらいで

だから今日だけ
キミから声を掛けて
明日から 僕は素直になる

2002年10月10日(木)



 夜更けに想う

いかに
今まで
虚勢張って生きてきたか、ってこと。

いまは静かに満たされてる。
何もかも。


2002年10月09日(水)



 ニブいなぁ

アイマイな事ばかり話すキミの態度が
時々掴めなくて
ニブいなぁ 分かんないかなぁ
ここまで分かりやすく気持ち話してるのに

近づこうとすればするほど
話をそらして笑ってる
ニブいなぁ ホント分かんないかなぁ
分かって気付かないフリをされてるのかな

そろそろ
煮え切らない態度に苛立って意地悪な言葉を投げる
ニブいなぁ ニブいなぁ ホント
キミが突然泣き出した

駆け引きをすればするほど
自分の気持ちからも遠回り
結局何を知りたがってたんだっけ?

すれ違ってばかり
それでもどうして
こんなにも分かり合おうとするのだろう

・・・それも 分からない?
本当に?

2002年10月08日(火)



 はんぶん

心和やかに話す時間は
あっという間に過ぎていく

「明日があるのにゴメンね」と
反省はんぶん 感謝はんぶん

話の合間 途中途中
妙に笑ったり 早口だったり
ツマラナイ事言いづらくなって 黙ったり

「あなたを好きでいていい?」と
期待はんぶん 心配はんぶん


2002年10月07日(月)



 おまじない

くりかえし
くりかえし
唱えてくれた
その言葉
目を閉じて また心の中でくりかえし くりかえし

目を開けたら歩くんだ
この曲が終わるまで
お願い もう少し聞かせてね
優しい声のリピート

歩き出したなら 自分の声で
言い聞かせるんだ
くりかえし くりかえし

2002年10月06日(日)



 Roun’ the world

星空のもと 立ち尽くしてみた
あわれすぎる悲しみに触れた夜
どうしようもなくちっぽけだね
何も力になれやしない 隣で一緒に泣くだけ

けれど お陰で気付けたの
私ずっと そうやって勇気をもらってきた
その偉大さに 温もりに 慈愛の深さに

受け取った贈り物は
部屋と心を満たして溢れていた

生まれ 芽生え 育った優しさ
形を変えて誰かに手渡すこと出来た
きっとそうして 世界は巡っていくんだね

夏の暑さに ひとり歩くことを忘れていた
寄りかかりきりの心地よさに慣れてしまっていたんだ
自由な時間をくれてありがとう
私 いつの間にか強くなれていたよ

肩落とす人を見かけても
足元を見つめてる時は気付かなかったんだ
人の痛みを共にすることが出来るまでになれた
時は流れてる 不思議なくらい

生まれ 芽生え 育った優しさ
形を変えて誰かに手渡すこと出来た
きっとそうして 世界は巡っていくんだね

生まれ 芽生え 育った優しさ
あなたに返すことは出来なくなっても
巡り巡ってあなたにたどり着きますように
いちばんに気遣ってくれてたあなたへ―――


2002年10月02日(水)



 Lost&Get

こぼれすり抜け落ちてゆく
失ったものは 確かに大き過ぎた
そうして憎んだものだよ
奪い去った人を 力無い自分を

けれど いずれは慣れてゆく
それが さも当たり前の境遇だったかのように

無くして分かる 何もかも
流した涙は雨になり
倒れた誰かに掬って飲ませる
・・・そんな風にだって 生きられる


2002年10月01日(火)
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