ことばのかけら
桜子



 頑張れ!

夜が明けて
忘れかけてた暑さが蘇って
思い出したようにセミが鳴き始めた

もう一度
目を凝らしてよく見てみた
持ち合わせた物の大切さに気付けた
案外いけそうな気がする 今は

「頑張れ!」って言葉が
ようやくプレッシャーじゃなくなってきたみたい

このまま歩いていくよ
陽だまりの中 風に吹かれ
今は感謝の気持ちで溢れてる

2002年08月25日(日)



 hb

時々 混乱する
一体この気持ちはどこへ向かっているのか
自分で掴めなくなったり

段々何かが歪んでく
そのうち真心 読めなくなってしまう

"ホントに信用できるものって何"

言葉だけじゃ足りない
幾ら素敵な台詞並べても…
求めているのは温もりだと分かっても
友人の数を勲章にはしたくなくて
今日も何かを突っぱねた

「人生 明るく楽しく前向きに!」だなんて
今はハナで笑ってしまいそう
そんなに簡単に言わないで
どんどん ひねくれていってしまうよ

2002年08月22日(木)



 見切って 進め

握れる拳があるなら握れ
力弱くても構わない
歌える歌があるなら歌え
昨日の歌でもいいじゃない

うつろなまなざし 何を見るでもなく
それでも時間は過ぎていく

先に夢があるとは言えない
そこに希望があるとも言わない
用意された保証なんて何もない
この道ゆくだけ

何もしないで 絶望するより
遥かにマシ ただそれだけ

過去も見ない
未来を大きくもしない
あるのは 今 この時だけ
信じたいのは 自分の意志だけ

もう 踊らされない
もう 惑わされない

すべてを見切って
それでも 進め

2002年08月20日(火)



 あなたたちがいなければ

抱えきれなくなった荷物を
降ろさせてくれてありがとう
クダラナイことばかり話してしまったし
どうしようもない愚痴ばかり
疲れていたところに聞いてくれて ありがとう

おかげで傷の癒し方まで見つけられたよ
また自分で頑張れそうだよ

あなたたちがいなければ
昨夜はどうして過ごしたろう
きっと 暗い夜が長く続いてた

穏やかに眠れそう
ありがとう

また明るく起きだせそう
…ありがとう

2002年08月16日(金)



 You

すれ違うだけの人もいる
苦手な人も増えてきた
もともとクセの強い人間だから

数少ない気の合う人たちの中
それでもずっと笑顔でいるのが退屈になって
時々虚しくて

一番に 悲しい顔を見せられる人
一番に 恥ずかしいことを言える人
一番に みっともないことを曝け出せる人
一番に 嬉しいニュースを伝えたい人

やっと誰だか分かったのにさ
そんなにふざけないで

一番に 素直になれる人…
それが 今大事にしたい人

2002年08月15日(木)



 螺旋

「明日こそは」なんて
時には決意めいた事をふいて
見える景色は 昨日も明日もそうそう変わっちゃいない

ぐるぐる回りでまた元通りの
同じ事の繰り返し
ああ 見飽きたよ 見飽きたんだよ この空の色は

螺旋階段
それなら いつかは同じ風景繰り返すようで
上にも下にも 何かしらの突破口がある筈―――

―――ある筈よ、といったキミも
もう隣にはいないけれどね
丁度良かった
非常階段は 二人で並んで通るには窮屈だった
一人で気ままに行くさ

「明日こそは」なんて
時には決意めいた事をふいて
見える景色は きっと明日もそうそう変わっちゃいないだろ

まあいいさ
360度の景色
全部覚えられるまで ぐるぐる回りしてやるさ



2002年08月12日(月)



 8月 早朝の香り

日が昇りたての
朝の匂いは
まだ熟れきらない トマトの匂い

朝露含んだ ひんやりした風
そっと髪を撫でてった

ベランダにもたれた
心くすぐる会話を想う

青臭い草いきれとともに
また渡る風に 身を任せた

2002年08月11日(日)



 ろくでなし

平々凡々の両親から生まれ
愛する人はナマケモノ
集まる友達ドコか欠けてて
そんなこと言う自分が もっともろくでなし

ろくでなしが ろくでなしだねとろくでなしを笑い
ろくでなしは「そうかもね お互いね」と言って
困った顔して頭を掻いて笑った

夜な夜な明かりを持ち寄って
キズを舐めあい語る人々
明かりがどんどん増えるたび
あたたかさ増し 傷口にじわんと染みてはすこし癒えた

不器用
だけど
愛すべき人達


2002年08月10日(土)



 何でもいいのに

言葉が 宙に浮いてる

何でもいいから 答えてあげたらいいのに

2002年08月04日(日)
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