先月から眠っていた指輪を呼び起こした 忘れてはいけないから 誘惑にかられないために その欲求に素直になってはいけない 自分に言い聞かせる為に そして君に勘違いさせる為に 左の薬指にはめた
効果はあまりなかった だから
望まないことを 作り話を たくさん言葉にした
東京での仕事を離れてまで 自分に嘘の言葉を並べる必要が来るとは思わなかった いったい誰にとってのやさしい嘘なのか もうわからない
ただ己の欲望に忠実なだけ 対象を知った上で篭絡させようとしているのではない 百聞,は一見にしかずというが かかる相手の基本的な情報は学んで向かいたいものだ それが相対する誠意 そして覚悟である
君と出会ってから26年 君が好意を持ってくれてから随分時間が経った 見守られていると薄々気づいていた だからこそ君の幸せを祈っている 大切な人
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