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2010年総括
2010年12月31日(金)
毎年恒例の総括です。
さて、2010年ですが。

読んだ冊数。
小説:38冊(前年比−17冊)
小説以外:40冊(前年比+13冊)
漫画:102冊(前年比−52冊)

その中でもおもしろかった本。

■小説
『収穫祭』西澤保彦
『SOSの猿』伊坂幸太郎

■小説以外
『怖い絵 1〜3』中野京子
『呻け!モテない系』能町みね子

■漫画
『大原さんちのオモテウラ』大原由軌子
『路地恋花』麻生みこと

ということなんですが。
今までこんなに冊数少なかったことないんじゃないかなあ。11月読んだ小説0冊とか、物心ついて初めてなんじゃないだろうか(笑)
内容的にも、これはおもしろかった!と言える本がほとんどなかった。上にあげたのは、その中でもまあおもしろかったかな、というものです。
『収穫祭』みたいなの好きなんです(笑) 私が求めてるのは破綻のない構成だとか緻密なトリックとかじゃないんだぜ!
『怖い絵』も、おもしろかったですねー。でももうネタがつきてきているのかな、という感じなのが惜しいところ。
漫画はあんまりびっくりするような新作と出会っていないんですよね。『路地恋花』は派手な作品ではないですが、私は好きです。
あ、連載中の漫画はどれもおもしろかったです。ちはやふるとか君に届けとかファンタジウムとかー。

うーん、長い人生、こんな年もある、かな。
冊数が減ったのは、テレビをよく見るようになったのが最大の原因かなと思います。レコーダーを買ったことで、見やすくなったので。ドラマもよく見るようになりました。
2011年は冊数はともかく、おもしろい本と出会いたいです。まだまだ私が出会っていないおもしろい本はたくさんあるはずだ…!

それでは、2011年もよろしくお願いします!
『三谷幸喜のありふれた生活8 復活の日』三谷幸喜
2010年12月30日(木)
途中で、この話読んだような気がする……と思ったのですが、記録に残っていないので読んでいないらしい。
すごくなぞ(笑)

「アナウンサーと生ドラマ」の回がすごく感動的でした。
三谷さんはどんなに年下のタレントさんでも、さんづけで呼ぶのが、いいなあと思いますね。その人を誉めるのもうまいし。
『SOSの猿』伊坂幸太郎
2010年12月27日(月)
家電量販店で店員をやっている遠藤二郎は、副業を持っていた。それは、エクソシスト。知り合いの女性から、ひきこもりの息子の悪魔祓いを頼まれるのだが…。
一方、五十嵐真は、一瞬にして300億円もの損失を出すことになった株誤発注事故の原因を調査することになる。
ふたつの物語を結びつけるのは、孫悟空…。

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バラバラの物語が結びついていくのは伊坂さんお得意のスタイル。
これがまたおもしろいんですよねえ。
文章も好きだし、スタイリッシュさも好きですよ(笑)(ご本人はスタイリッシュと言われると苦笑するらしい)
それから、いろんなことの考え方、姿勢とでもいうのでしょうか…それが好きです。

今回、「暴力はいつだって悪いのかな」というテーマが出てきましたが、これ、今までも何度か読んだなと思いました。何度も、形を変えて問い続けているテーマのひとつなんだなと。
なにが救いなのかということも、ですよね。

うーん、伊坂幸太郎やっぱりおもしろいなあ。
★★★☆
『ちはやふる 11』末次由紀
2010年12月21日(火)
もう11巻なんですよねー。それなのにこんなにおもしろさが衰えないのはすごい!
お母さんとのエピソードもよかったですね。
『30代にしておきたい17のこと』本田健
2010年12月20日(月)
なんでしょうね…特に感想がもてないというか(笑)
うん、まあ、そうだよね、まっとうに生きていればね、ということが書かれています。
私はもっと、メカラウロコ的なことを求めている…!(笑) いや、その期待は選択する本が間違ってますよね。うん、うん…わかってるんだけど、もうちょっとなにかあるかと…。
『KAGEROU』齋藤智裕
2010年12月19日(日)
リストラされて借金を抱えた40歳の男。誕生日を翌日に控えたある夜、廃墟と化したデパートの屋上から飛び降りようとするが、黒づくめの男に声をかけられ、飛び降りを思い留まる。男はとある契約をもちかけてくる。それは……。

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流行りものにはあまり興味がない、多少興味があっても自分が手を出すのは恥ずかしいタイプです。私の主義(?)に反する。でも今回は買いました。
水嶋ヒロという俳優が好きだったからです。(過去形ではないよ) ごくごくミーハーに、出演作が好きで、顔や声が好きなだけですけど。だから、結婚報道などあれやこれやの騒ぎも興味を持って見てきました。
本はできるだけ買おうと思っている(出版界のために)けど、単行本はやっぱりハードル高いですよね。値段が高いというのもあるし、収納スペースの問題もあって。手元に置いておきたい本は文庫にしてる。だから、今回も興味はあっても買う気はなかった。
実際発売されてみると、地元の本屋では売り切れてたので、手に取ることもできなかったんだけど。ネット上でいろいろ感想やらなにやらを見ていて、ネタバレを避けるために見る範囲が狭まってしまうことに気づき、これは買うべきかと思った。
早く読みたいということではなく、今読むことが大事だなと。読んで、あれこれ気になってたことがわかったのですっきり。なるほどなるほどと納得。なので読んでよかった。自分で確かめないとすっきりしない性質なので。
買った経緯(というか言い訳?)をなんでこんなに長々と説明してるんでしょうね(笑)

感想としては…そうだなあ、やりたいこと(気持ち)はわかる、でも確かに拙い。設定もトンデモ。でも読みやすい。展開はすっきりとまとまってる。そんなに酷評されることはない、という感じです。
発表される経緯があるからあーだこーだ言われているけど、そこまで言われることじゃないよなあと思います。まあ、その経緯がなかったらこんなに売れないだろ?ということですが…。
でも出版界の活性化のためとかなんとかで賞金辞退したでしょ? 賞金よりも、出版によって活性化されてるから、よかったじゃない、と。なんかの週刊誌の見出しに「全国の小説家志望者に希望を与えた」とか書いてあったけど(笑)、それもよかったじゃないですか(笑)

文章は達者でもつまんない小説、本、いっぱい売られてるじゃないですか。でも、私はこの小説は結構楽しんで読みました。文章は訓練次第で成長していけるけど、人が楽しめる小説は誰にでも書けるものじゃないんじゃないでしょうか。
最初に断片的に入ってくる情報では、もっと説教じみた小説なのかと思ったので、あんまり読む気しないと思ったんだけど、すごくエンターテイメント性があったんですよ。トンデモだけど(笑) でも夢があるよね(笑)

つっこみどころはすごくたくさんあるんですよ。そもそもの設定からそうなんですけど。
文章も、「シナリオ的文体」とか週刊誌に書かれてましたけど、そのとおりなんですよね。「小説」ならば書かれているであろう部分が一切省かれていて。映像ならばそこらへんが役者の演技やら映像の雰囲気で補われる部分だよなと。
売り方も、話題先行で今は売れてるけど、今後はどうなんだということを書かれてましたが、それは私も心配しています。この文章で今後が心配だよ…。私が心配することじゃないか(笑)

それから誤植に関して。
初版は、終わりの方のページに誤植があって、シールが貼られているんです。噂によると貼り方のうまいへたがあるとか(笑) 私のは綺麗でした。店頭で他のも見てみたけど綺麗だったけどな。
この誤植を、大失態というように書いてある週刊誌も見ましたが、ネットの感想を見ていたら、これは意図的なお遊びだったんじゃないかと推測している方がいて、それにすごく納得したんです。内容にリンクしていること、他にも遊び(そちらも本の内容に沿っているが、必然的ではないこと)が仕込まれているということで。なるほどなと思いました。遊びだという釈明をしないのは、それもまた話題づくりなのかな、と思います。

滅多に買わない単行本、そしてベストセラー作品でしたが、いろいろな意味で楽しめたので後悔はしていない。
まあ、評価としてはこんなものですが。
→★★

ついでに、おもしろかった感想を紹介。笑えるような、感動的なような(笑)
中森明夫氏による『KAGEROU』の個人的な感想
http://togetter.com/li/80247
『儒教と負け犬』酒井順子
2010年12月12日(日)
2009年刊行ということで、時代のギャップをほとんど感じずに読むことができました。やっぱりこういう問題は時代の流れが早いですからね〜。
日本・韓国・中国というアジア三国での晩婚化・少子化が顕著であることから、これは儒教の影響ではないかと考えた著者が、各国の「負け犬」たちに話を聞いてみました、というもの。

家というものを重要視し、家のために女性が犠牲になることを強いてきた儒教の教えが無意識に刷り込まれている三国。しかし、西洋的な考えも入ってきていて、男女平等であると育てられてきてもいる。そこらへんの矛盾する二つの思いが、女性から結婚を遠ざけているのではないかという分析です。
なるほど。

酒井さん自身が、男性にリードされたい気持ちはある、とおっしゃっているのが意外でした。
そうか、そういう気持ちがあるのかー…。
私は、「君は一人で生きていけるだろうと言われてふられて悔しかった。そんなに強くないのに」という話を聞くと、「君は一人で生きていけないだろう」とか言われる方が、バカにされてる感じがするけどなあ、といつも思っているほどなので。
でも、「男性は自分より下の女性を望む」んですよね。

どんどん若者の考え方も変わってきていると思うけれど、どうなんでしょうね。
最近は専業主婦になりたい女性が増えているそうだけど。仕事しててもバカらしくなることが多くて、そう思うのもわからないではない。私は無理だけど。

ひとつ、少子化についてこの視点が足りないのでは、と思ったのが、婚外子を認めることについての是非。
日本では子どもを産むためには結婚しなくては、という意識がすごく強い。でも、必ずしも結婚しなければいけないという意識のない国(そういう法整備進んでいる国)は、出産率が高いとのこと。
婚外子を認めるとか、夫婦別姓とかの話しになると、そんなことを言い出すと家族が崩壊して日本がダメになるとか言い出す連中がいますけど、それもまた、儒教の影響なのでしょうが。
『女のケモノ道』岡崎京子
2010年12月09日(木)
最近、女性関係のエッセイやなにかが読みたくて、これはふと目に留まったので借りてきたもの。
94年から96年に女性誌に連載されていた座談会なので、なにかと時代を感じることが多かったです。
そして、女度高いなと……。岡崎さんは自身のことを「女おたく度30%」と書かれていますが、それで30%なんだったら、私5%かも……と思います(笑)
まあ、いいんですけどね。
『見知らぬ明日 グイン・サーガ130』栗本薫
2010年12月05日(日)
ついに最終巻。
何度も思ったことですが、君たちのそのセリフはもう聞き飽きた、どうして5ページで終わらないんだ、と今回も思いましたが……。そんなあれやこれやもこれが最後。
最後には「未完」の文字。
私は、いつまでも終わらない物語なんか読みたくなかった。

これから、この物語がなんらかの形でつながっていくのかどうか………。
そしたら、もちろん私は読むと思いますが。
『負け犬の遠吠え」酒井順子
2010年12月02日(木)
「負け犬」という言葉。
そういえば、読んだことなかったなあ、と思い、今更ながら本書を手にとってみました。
ちなみに2003年刊行です。

なるほどなーと思ったり、共感できることもあり、世界が違うと思う部分もあり…ですかね。
えーーと思ったのが、40代の独身の娘を持つ母親が「あなたを看取ってから死にたい」と言った話に非常に感動しましたと書いているところ。感動? ここは感動するところなのか? 皮肉…のような書き方には見えないけれど……と思いました。

個人によって違うのはもちろん当たり前だけれど、やはり世代というくくりによっても、家族や異性や結婚に対しての考え方というのはだいぶ違ってくるものなのかなと思いました。
そこらへんを乗り越えるのって難しいよな〜。


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