矛盾スルニモ程ガアル
◇back◇ index ◇next◇

2014年09月11日(木) そしてまた、深まる。

職場から、部署異動できる可能性は薄い、って連絡が来た。


そういう可能性があることは分かっていたものの、割と期待していた分、ショックで。

何よりあの上司とまたやっていかなきゃいけないのか、っていうのが絶望的で。


彼にもAさんにも職場の年下の女の子にも泣きついた。



と言っても、全てメッセージかラインのやり取りだけども。


彼との電話が終わった後に連絡が来たもんだから、当然辛くても電話も出来ない。

Aさんにはまた泣きごとラインして、

「まあ、職場も頑張ってくれた結果がそれなら、しょうがない部分もあるな。そう人生なんでも上手く行くとは限らないってことなのかも知れないな」

って返事が来て、その通りだなって思う。

「うん。今の職で入ったんだし、しょうがないよね」

っていうと、

「そういうことや」

って。会えるか聞いたけど、今日は都合悪いってことだった。


Bさんとのメッセージのやり取りでは、彼は「じゃあ俺の地元に来るしかないな(笑)」って冗談にされて、でもきっとその裏では真剣に受け止めてくれてるだろうことが分かるからもう動揺しないけど、彼と沢山話しあってなければ、「ジョークにされた……」って軽くショックだったかも。

でも、自分の期待したとおりに他人が動いてくれないからって責めるのは間違ってるし、そもそも期待するのもどうかって話で。

あー、自分ダメだなーってまた落ち込んだり。

年下の女の子には、「あんまり上司と接しないようにするしかないですね。あまり思い詰めないでくださいね」って言われちゃって、もうどっちが年上だかわかりゃしない状態で。

でも心配してくれる人がいるっていうのは、やっぱりそれだけで有難いことで。


ただ思ったよりショックだったらしく、ひたすら涙が溢れてきて、ずっと伝っては流れ伝っては流れして。


明けて今日。


朝の電話でも、ちょっと元気ない私を。

「困ったねえ」

って、話を聞いてくれる彼。


「今日は嫁が午前勤務で午後いるから、早く帰らないと」

って言われて、思わず「えーっ!」って言ってしまった。慌てて、

「相談したかったのになー。でもしょうがないね」

って続ける。


もしかしたら夕方、コンビニに車をとめて話を聞いてくれるかなって思ってたら、やっぱりそうで。

この人やっぱり優しいなあって思う。



「じゃあこっちに住むしかないな」ってまた、言われたので。ずっと気になってたことを聞く。


「ねえ、それって、私のこと試してるの? そっちに住むぐらい俺のことが好きだってみせてみろ的な。あるいは、そっちに住んでから嫁としてふさわしいか、色々検討したいからってことなの?」

「そうかもね(笑)」

「それって、私が全てのキャリアを捨てることになるとか、選ばれなかった時にはもういい年で就職もそんなにないとか、分かった上で言ってるの? 責任的な」

「うーん。そうなら、責任は、あるよね」

「こう、何ていうか、私もそうなんだけどそっちが動かないとこっちも動きません的な? お互いそうなのかな」

「うーん……。そうかもね」

「今のうーん、って何?」

「いや、何ていうか。ちょっと待って、話を整理しよう」

「えっと、だから、こっちに住めっていうのは私の覚悟を見せてみろってことなのかなって。それで、相手が動かないと自分も動けないってことなのかなって。私も、お前を嫁にしたいって言われて初めて動けるタイプだから、そうなのかなって」

「あー。そういう意味? いや、俺は単に会いたいって願望を言っただけで。あんまり深く考えてなかった。っていうか、ぼむさんが来るとか思ってないし」

「えー! いや、言われたら考えるよー」

「だって今まではいはいって感じで、来るとか思ってなかった」

「そっかあ。何か色々考えちゃったよ。私も慎重なタイプだから、確約がないと動けないから。でも、結構今まで親が先回りして失敗しないようにっていう人生歩んできたから、失敗したことあんまりないんだよね。でもそういうのを今度捨てて、チャレンジしてみたらいいのかなって。選ばれなくても、そしたらその時だみたいな。そういう精神が足りないのかなって思って。……でもやっぱり、安全な道を用意しようとしちゃうんだけど」

「俺もどっちかっていうとそうだよ。皆そうじゃない?」

「でもその時はその時みたいな感じで動ける人いない?」

「そうかー。じゃあ、俺たちは二人とも慎重派なんだな」

「うん。でも嫁にするって選んでくれたら、その時点でそっちに住むかも……」

「それ、危なくない?(笑) ずっとそのままずるずるいかれるかも知れないじゃん」

「危ないよね(笑) でも、決定したなら、その後はすみやかに物事を進めてくれるって信じてるんだけど?(←牽制)」

「いや、俺の話じゃなくて一般的に(笑) 結婚詐欺とかに気をつけてね、っていう」

「いや、確かに私だってチャラい男に結婚しようしよう言われたら信じないよ(笑) でも、Bさんは慎重派でしょ。確約できないことは口にしないタイプでしょ。裏返せばいい加減なこと言わないっていうか。だから、そういうBさんがちゃんと口にしてくれたら、それは良く考えてくれた上の結論だから、それは信じるよ。信じてるから、私もそっちに住むって決めるんだと思う」

「あー。そうだね」


思ったよりも、深い会話になって。

それから、つい私が言ってしまった。


「あー、でも半年も待てないかも(笑)」

「じゃあ、終わりだね」

「え、なんで?」

「自信がないってことでしょ?」

「うーん、そうかな……そうかも。一応、私のいいとこも悪いとこも見て欲しいからの半年なんだけど……無理かも」

「だったら」

「……うん。こういう私に振り回されるのが辛いって言うんだったら、別れる」


ここでまさかの別れ話アゲイン。彼は黙っていて。


「自信、ないよ。だって本当は、昨日も病んだ時に、こんな私じゃ迷惑かけちゃうって思って、別れた方がいいのかなって思ったし」

「どうして。だって病気でしょ?」

「うん……。Bさんみたいに、病気ってすんなり思ってくれたらいいけど。でも、病人と健康な人じゃ、病人を相手にするのしんどくない?」

「そりゃしんどいかも知れないけど、それと迷惑なのと違うくない? 少なくとも俺は、迷惑だったらこんなに毎日電話しないし。そこは信じて欲しいな」


ここで私、涙腺崩壊。


「うん……(しゃくりあげて泣く)。ありがと……」

「うん」

「なんでこんなに、Bさんの前だと泣いちゃうんだろ(ぶっちゃけAさんの前でも泣くけどそれは言わない)」

「それは、今まで自分の中にため込んでたものを解放してるからじゃない? 嬉しいな」

「うん……ありがと。半年、待つ」


もう、ええーんみたいな、子供みたいな泣き声が出て。
嬉しくて、ちょっと復活した。


そもそも私のこれ、未だに「甘え」って見る人がいるの、分かってるし。

本当は、Aさんだって元彼だって、そう思ってるのも何となく分かる。


本当に「病気」って理解してくれる人は少ない。

っていうか私も、なってみるまで本当にはきっと理解できていなかったし。


でもBさんは、「病気でしょ」ってすとんって言ってくれて。

働けない私を、ちっとも責めない。


それだけでも救われるのに。


迷惑じゃないとか、どういうことだ。

「しんどいかも知れないけど」って、「しんどくないよ」って言わない正直さも好き。



「大好き」

って囁くように言ったら、

「聞こえないよ?」

って言われた。

「大好き」

ってちゃんと言ったら、

「俺も好きだよ」

って言われたから、

「大好きじゃなくて?(笑)」

ってすねたら、

「大好き」

って。

「なんか言わせたみたいー(笑)」

ってわざとらしく笑ったら、

「言わせたんでしょ(笑)」

って彼も笑う。

「うん(笑)」

「そこ、どういう言葉を使うかの問題じゃなくない?」

「うん、分かってる(笑)」

「知ってるくせに」

そんな、馬鹿ップルな会話。


「私、超マイナス思考なんだけど、Bさんといると何ていうか、人生楽しいかもって思えるの」

そう伝えたら、

「俺もマイナス思考だから、マイナス思考×マイナス思考でプラス思考になってるんじゃない(笑)」

って彼が笑う。


「ええ、マイナス思考!?(笑)」

「うん、人に言う時は超プラス思考だけど、俺自身はマイナス思考だよ」

「例えばどんな?」

「うーん……例えば、ぼむさんの全部が実は演技だったらどうしよう、とか」

「ええ!? 演技だったらとっくに中でいった振りしてるし。上手いっていつも言ってるじゃん」

「だからそれがお世辞だったらどうしよう、とかね」

「ああ、なるほど……。本当に気持ちいいのに」

「うん。ありがと」






超満たされた私は、ちゃんと彼を気遣う余裕も出来て。


「今日、早く帰らなきゃいけないんだよね。ごめんね」


って、切り出す。彼も現実にかえって、

「うん、ごめんね」

って言うから、

「ううん、ありがとう」

って伝える。




ああ、彼のことをどんどん好きになっていく。


私ばっかり、好きになっていっている気がする。


くう、ポイント上げやがって。(暴言)




でもきっと、こういうことがある度に、きっと彼も少しずつ私を選びたくなってくれてる、と思う。


期待してしまいそうになる。


ああ、期待しないようにと言い聞かせる一方で、選ばれない可能性もあるってそれだけは分かっていたら、期待する気持ちに任せて期待しちゃってもいいんじゃないかなって思った。


それでダメだったら、その時泣いたらいいんじゃないかって。


今回みたいに。



期待して、ダメで、泣いても、また起き上がればいいのかなって。



たった半年無駄にするだけだから、きっとダメージも少ないはずって。


でも、時間としてはダメージ少なくても。(まあこの年の半年は貴重ではありますが、ちょうど今術後であんまり積極的に活動できないのもあり)


彼を失うダメージは計り知れないだろうなって、自分でも思う。



この、先のことなら何でも考えてダメージに備えておきたい私が、考えたくない、ぐらい。



2014年09月09日(火) リゾットを生米から作れと。

そんなことを言われたら、皆様どうなさいます?





あまりにお金がないので自炊を決意し、何とか体調も回復してきたので、彼に「米とトマト缶があるからリゾットでも作ろうかと思う」と言ったらば。



彼「え、でも大変でしょ?」

私「大変じゃないよ―。むしろ作るの楽」

彼「そうなの?」

私「だって生米から炊くわけじゃなし」

彼「え、そうしないの!?」

私「!? しないし!! 炊いた米を投入だよ」

彼「えー。作ろうと思えば作れる?」

私「うん……多分……。ってか昔やったことあるような気がするけど、炊いた米で作るのと労力の割に大差なかった気がするんだよね(私の料理レベルでは)……」

彼「俺が食べたいって言ったら作ってくれる?」

私「え! めんどくs……えー、だってそんな手間をかけるほどの……それって精神性の問題? 手間暇かけて作るのが大事、とかなんだったらやるけど」

彼「そうそう。そういう問題」

私「やるけど……だったらもっと時間をかけた方がいいことが……」

彼「例えば?」

私「うーん……(何かしらの下ごしらえとか、と思うものの具体例が思いつかない)」

彼「読書とか?」

私「そうそう」



本日ですね、こんな会話がございましてですね。



え、基本的に生米からリゾット作りますけど? っていう方は絶対結婚しているか、結婚できる方です。おめでとうございます。(いや急に言われても)


問題は!! ク○クパッドの、しかも簡単そうな料理を選んで作るレベルの私でございますわよ!!!


きっと彼の頭の中ではイタリアンで出てくるようなおしゃれなリゾットをイメージしているに違いない……。そんなに普段いいもの食べてないだろうに……

悪いけどトマト缶ぶち込むだけだっつーの……。

ク○クパッドに載ってる料理も、炊いたお米を入れるものの方がが多いもん……。
私少数派じゃないもん……。



と思うものの、実際のところどうなんでしょう?


「時間はあるでしょ? 夜10時まで働いてる訳じゃないでしょ?」


と言われましたものの、ぶっちゃけ夜10時まで働いてたって、作る人は作るし、作らない人は作らない!!(おい)


あー、料理上手だったら良かった。


というより、料理がせめて好きだったら良かった。



嫌いじゃないんですけど、時間かけて作ってあっという間になくなって、残るは洗い物……っていうあの感じが苦手なんですよね(人生楽しく生きられないタイプ)。




そうだった、忘れていたのですが、今の彼は元彼と同じタイプでした……。


「基本的にはやる気出して料理作って欲しい」


っていう………。




この需要に応えられる女子って、一体全女子人口の何割なのか知りたいところです。

私みたいにものぐさな方が、やっぱ少数派なんだと思いますが……。


最近分かってしまったんですよね。料理とか、家事が出来る人は、基本自分が頑張れば絶対結婚できるんです(断言)。


問題は、正直掃除も料理もそんなに好きじゃない(唯一洗濯だけは嫌いじゃない←干すだけだろ)のに今のところ結婚願望はある私ですよ!!!




離婚して分かったことがあります。





私、絶望的に結婚に向いてない……(遠い目)




むしろ前の結婚が奇跡ってぐらい……。




彼が、離婚も考えてくれたってことで嬉しくて、日曜日まではその効果が続いたんですがね(ほぼ一日)。


何というか、それが今までよりも現実味を帯びてくると、もやっとした不安が。


え、私、できんのかなっていう。


家事全般にあまり意味も見出せず、故にやる気の出ない私に……。

っていうか元々生まれ持ったポテンシャルが低いのだと、自分では思っているのですが……。




こういうこというと絶対「やらないだけでしょ」とか言われるからあんまり言わないんですが、きっとこの日記を読んでくださってる方(いらっしゃるのかしら……)は、私のそういう性質も分かった上で読んでくださってると信じてそろそろ暴露しております。



「その人がそうなるには、そうなるだけの理由がある」が最近の自分の信念でして、それに一つ当てはめて見ていただければと(何の話)。



うーん、彼は私がやる気のないのは理解はしてくれてるんですが、「でも俺の基準に満たないところは頑張ってね?」ってナチュラルに思っていらして。というかこれは理解はしていないのでしょうか……。


あーくそ、これだから姉のいない男って!!(私調べですが、姉がいる男性って、女性に対して冷めた目でいるっていうか、ある意味現実的じゃないです? 変に夢を見ていないというか……)


妹じゃダメなんですよね、姉じゃないと……。(彼は妹)



ほわーんほわーんって夢を見ていましたが、今、割と私の胸にあるのは

・そもそも選ばれるか分からない
・っていうか選ばれたとしても嫁の務め(笑)を果たせるか分からない(ってか多分無理)


という2点だけです(超真剣)。



でも結局、世の男性が求めるものが分かってしまいました。

子を産み、育ててくれて、家事をしてくれて、料理を作ってくれる。

そういう、自分をサポートしてくれる人がいいってことですね……(何を今更)。



私23歳で結婚してそこからずっと最近まで、世の男性の求めるものなんてリサーチしたことなかったから、これが最近分かってきてびっくりしているところです……。


どんな男でも結局そうですね!!(断言) 勿論例外はあると思いますが、ほぼ!!



私、父親が「俺は仕事をして稼いでいるから偉い。女は稼ぎがないから男より位置が低い」っていう真っ当な男尊女卑野郎だったので、とにかく結婚して家庭に入ってくれって言われるのが嫌で。

だから家事もしなくていい、共働きも全然いいよ、っていう人と結婚した訳ですが、やっぱそういう人って性的には弱い傾向があるのでしょうか……。

元彼も今の人も性欲強い方だと思うけれど、やっぱりそういう人は女性的なものを求める傾向も強いんですかね……。


性的には強い人がいいんだけど、女性的な役割を期待されたら嫌、っていうこの矛盾。



これどっちかを取らなきゃいけないのか……って気分でいます。


そもそも、女性的な役割(嫁)は出来るかどうかも分からないんですけども!(←可哀想。私が)



もーあれかな、半年後に選ばれなかったら、そういうものだとして一人で生きて行こうかな、っていう気持ちになってきました最近。


元彼しかり、結局結婚向きの女じゃなかったってことですよね……。2人に選ばれなかった訳だから……。




そうは言うものの、今の人が私との結婚を脳内で想像してくれた、考えてくれたって言うのは私にとって非常に価値が大きく。

だってそれまでは、絶対彼はそこで迷うとか思ってなかったんですもん。


せめて、迷う価値ぐらいはある女だったってことで、自信がついたっていうか。

そもそもそうやって、男に自分の価値を左右されてるのが間違いなのですが、どーーーーーーにも治らない。



あまりにも如実な効果として、一応私休職してますし病んでますので、一日何も出来ずに寝ていることが多かったのですが(夕方ぐらいからちょっと回復する)、昨日ぐらいから、お昼を過ぎたぐらいからちょっと調子がいいんです。


昨日、「あれ? 私調子いい? 何か動ける」と思って、今日も午前中はダメだったのですが、やっぱり同じ時間になるとすっと気分が晴れて動けるように。


これ絶対彼の効果です……。


今まで、「仕事においてもダメだし、恋愛においてもダメな自分」っていうのが自分の中であったのですが、彼の迷った発言によって自己評価が「仕事においてはダメだけど、恋愛においてはちょっとはいいかも知れない自分」っていう風にはっきり変わったのだと思います。



あーーーーーしかし何でこんなに自己評価が低いんでしょう。



この低ささえ克服できたら、私きっと、一人で生きて行くことにさほど抵抗を感じないタイプのような気がします。



でも今現在低いのは事実な訳で、依存してるのも事実な訳で。



離婚を考えてくれただけでも嬉しいのが、まぎれもない本音な訳で。


はーーーーーー。



だけど立ち塞がるのは生米から作るリゾット問題ですよ。


これ結構、大したことないようでいて重要な問題かも知れない、と思っています。



でもねー、とりあえず、それだけの手間をかけてくれたって、そういうのが嬉しいんだよってはっきり言ってくれる人なので。


そういうもんかなあと思って、リクエストがあればやってみると思いますが……(しぶしぶ)。

多分彼も元彼も、そうじゃなくて自分から「私あなたのためにお料理したいの!!」って女が理想なんですよね。元彼の今の彼女とか、そうですもん……。お節とか作るんですぜ……出来はともかく……。←毒。

お節なんて正直作ろうと思ったこともないです……。


あー。元彼が今の彼女で幸せなんだとしたら、彼もそういう女と結婚した方が幸せなんじゃないのかなあ(いや結婚してますけども)。


っていうか、そこで「私が変わろう」と思わない時点で、もう女子として終わっているような気がしてなりません。




やっぱり、今月で終わりかな……。←諦め早い。





彼が、世間体を大事にする自分と葛藤してくれているように、私も自分を変える葛藤が必要なのかも知れません。



とりあえず、絶対損にはならないから自炊は続けようと思います。

っていうか今までしてなかったのかいって話です。

確かしてた筈なんですけど、材料が余りまくるので嫌になって作らなくなった記憶が……あ、それか凄い仕事が忙しかった(深夜とか)あたりからしなくなったか……うーん。



幸いにして、今の彼(さっきから彼彼連呼していますが、彼氏の意味ではなく単なる三人称です)は、私のことをやったら可愛い可愛い言うので。(最近本気で10秒に1回ぐらい言うときがあります)

可愛いっていうの自重しなきゃ、価値が下がっちゃうっていうけど本当それだけは続けて欲しい習慣です(意味不明)。


そしてその習慣を受けて、いい意味で前向きになれています。


綺麗になろうって思えるし。スタイル良くなりたいって思えるし。

何ていうか、その辺に関しては元彼はめっちゃ厳しかったけど、今の彼は凄く基準が緩いので。


超ぶよった身体でも「全然普通だし」って言ってくれて、それが逆に「じゃあもうちょっと痩せたらもっと可愛いって言ってくれるかな」って頑張る動機になるっていうか。

子供と女は誉めて育てろ、ですよ。(誰もそんなこと言ってない)


彼が連れてて、多少は自慢できるような感じになれたらなあとか。勿論自慢とは程遠いんですけども。


何がいいって、ダイエットをさぼっちゃっても、罪悪感が出ないのがいい。

元彼の時は、すっごいダメなことしてる気分になったんですよね……。



今の状態、私にしてはこれでも、やる気が出ている方なんですけども。



月末会ったときに、そういう変化に気づいてくれるかな……どうかな。


分からないけれど、気づいてくれたなら、きっとまた彼の評価が上がってしまって手放したくなくなるんだろうな、ということだけは分かります。




あー。料理に関してもそんな感じでいてくれたら良かったのに。


そしたらもっと頑張れたかも知れないのに。(他力本願)


まあ、自分のため自分のためと言い聞かせて、修行いたします。


でもどんなに修行しても、言われないとリゾットは生米から作らない気がしています。


これはあれか……料理とか習いに行けばいいのか……。でもそんなお金ないしな……。

そして習ってもやるとは限らない(多分やらない)しな……。



あー。リゾットは生米から問題。奥が深いです。←単にお前のやる気がないだけだろ。



2014年09月07日(日) 世の中分からんもんだねえ。

これを彼の口から言われた時の私の笑撃といったら。



いっつも飄々として、「そんなもんでしょ」みたいにふるまっている彼が、しみじみとした口調で昨日の会話の最後らへんでこの台詞を言った。


私は爆笑してしまったのだけど、彼は「え、これ笑うところじゃないんですけど」って言っていた。

いや、むしろツボでならない。そんなこと言うキャラじゃないのに、この人。



他にも、

「しょうがないよね、私が一緒にいたくなっちゃったんだもん」

と言ったら、


「いつから?」


って聞かれて。


「いつから……7月……に会った時は気持ちを抑えてて……8月……に会った時は、抑えられなくなったって感じかなあ。いつからだろう」


って思い出し思い出し答えたら。


「俺は一緒に旅行に行った時だけどね」って言われて、え、あれ6月ぐらいの話ですけど!? ってびっくり。

「そうなの?」

「うん」

「だって私は、好きだって自覚したのがBさんが地元に帰る前日だもん」

「ああ。突然「好き」って言われた時はびっくりしたよ。嬉しかったけど」

「ばれてた?」

「うん(笑) 多少ね、そうじゃないかって思ってたけど、言わないようにしてるんだと思ってた。だから、結構簡単に出てきたな!? って思ったよ(笑)」

「それね、真相は、全然それまで意識してなくて、突然「好き」って降ってきたの(笑) 1回目は言わないようにしたんだけど、2回目で我慢できなくなっちゃった(笑)」

「そうなんだ(笑) っていうかあの時、なんで起きたら下で寝てたの? あれ、俺凄いショックだったんだけど。俺何かした!? とか思って。俺のこと好きだったら一緒に寝たいって思って、離れたくないんじゃないの。何で別々に寝てたのって聞いても、答えてくれないし。あれ今でもショック受けてる」

「ええ!? そんなの覚えてないよー。多分……寝にくかったんじゃない?」


そんな会話になった。あの日別々に寝たのは覚えている。普段自分のシングルベッドで好きなように寝ている私が、いい加減彼と二人でシングルに寝るのはせまい、と思って下に降りたので。
こ、この人それでそんなに傷ついていたとは……繊細な……。



私が離婚をしようと思ったのは、やっぱり、この人と向き合いたいって人に出会った時だったよ、って話をしたら。

「俺にとっては、今がその時なのかも」

って。

それから、私が甘えてしまうって話。どうしてだろう、元彼には甘えられなかったのに、Bさんにはちゃんと甘えられる。同じ、年下なのに。


「なんで?」

って彼が聞いてくる。


「なんでかなあ……」

考え込んで。


「許してくれる、感じがするからかも」


って言ったら、「ああ」って納得した声が聞こえた。


甘えるし、甘えてきてくれるし。そういう関係はとても心地いい。

「ぼむさん、すっごく甘えてくるよね。かわいい」

って、彼が言う。


「そ、そんなに甘えてる?」
「うん、すっごい甘えてくるじゃん」


そ、そうですか……。


ちなみに会話の合間合間に、やたら「可愛い」って言われる。

「言い過ぎかな、価値が下がるかも」

って言われたけど、「下がらない! 言われたことないから今まで通り言ってくれて構わない」って伝える。


魔法みたいなもので、あんまりにも可愛い可愛い言われると、洗脳のように私可愛いんじゃないかって思えてくるから不思議。

勿論、鏡を見るたび「この顔のどこが……」って思っちゃうけど、見ていない間はちょっと幸せになれる。





もう妄想がやばい。


同居して子供が出来て実家に帰って子供を産んでその間彼が通ってくれて、彼の実家に戻って子供を育てて「パパお帰りー」とかって子供と出迎えて、いつか子供が巣立ってたまに子供が実家に帰ってくるときには「ねえねえあの子が帰ってくるって♪」って嬉しそうに私がBさんに話す、その辺あたりまで一通り妄想してちょっと落ち着いた。





しかし現実を考えると、子供が産まれたとして5人分だか6人分だかの毎日の洗濯と料理と洗い物を考えると、マジ同居無理じゃね? ってなる。


いや、流石にその全てが私にかかってくることはあるまい……? 同居して当然、ってご両親じゃないみたいだし……と自分に都合のいい情報を引っ張り出して、その辺は気にしないようにしているところ。




最後に、とにかく今現在髪の毛が抜けて抜けて仕方ない私。(多分ストレス)

「はげたら嫌いになる?」

って聞いたら、

「ならないよ。薄くなってもぼむさんはぼむさんでしょ。海藻食べるしかないな(^-^)」

って。


いや、ここで「なる」とか言われてもショックなんだけど、でもやっぱりこれを聞くのは恐る恐るだったから、凄く嬉しかった。



こういうことの積み重ねで、本当に好きになっていくんだなあ、って思う。




あー、しかしBさんは完全に男友達だったのに……。完全にノーマーク。完全にダークホース。


こんなに好きになるなんて……世の中、やっぱり分からない。



2014年09月06日(土) まさかの祝杯。

月末会ったら、可愛いって言ってくれて嬉しかった、ありがとうってちゃんと感謝を伝えよう。


貴方のおかげで前向きになれたよって、いっぱい感謝を伝えよう。



そう、思っていた別れ話翌日の今日。






昨日、「電話はどうしたらいい?」って聞かれて、「どうしたい?」って聞いて。

「明日の予定は?」って言われたから、「2時から歯医者」って言ったら、「じゃあ、それが終わったら電話して」って言われた。



歯医者が始まる前も、終わってからも、ぐるぐると同じこと考えてた。


ともすればすぐ、心は期待しそうになる。やっぱり君の方が大事だから、妻とは別れるから、戻って来て欲しい的なことを。

ダメダメ。そんなこと、相手は考えてないんだから。泣いたってことは私を手放すってことなんだから。

何度も何度も言い聞かせて。逆転はないんだよ。奇跡は起こらないんだよ。元彼のときだって、願ったって叶わなかったでしょう。そうやって、自分の心をねじ伏せるのに必死だった。



家に帰って、電話をかけて。

他愛のない話を、ぼちぼち喋る。時々、沈黙になりながら。

これ、話す意味あるのかなー……って思いかけた頃、彼が切りだした。


「昨日の、話だけど……」

「うん」

「もうぼむさんの中では決まってるの?」

「うーん……。Bさんの、本音が聞きたい」

「俺の? ……うん、本当はこのまま続けるのが一番いい。別れるのは、本当は、嫌だよ。俺がずるいだけだけど」

「でも、迷ってるのは、このまま愛人として続けるか、別れるかってことでしょ?」

「うん? うーん……うん……」

「私ね、子供を殺せって言われてやっぱりショックだった。産みたいもん」

「それは、俺が世間体を凄く気にするから……ぼむさんが、嫁ならいいけど……」

「でも、命は命でしょ。それを、こっちはいいけどこっちはダメってしたくない。できない」

「うーん……」

「男の人にとってはそんなものかも知れないけど、おろしたら次は出来ないかも知れないし、そんなに簡単じゃないよ。それなら続けていけないなって、思ったの。私の信念として」

「そっか……確かに命は命だもんね。……ごめんね。でも、そしたらエッチはしないかも……」

「じゃあこの関係も終わり?」

「いや、電話では出来るじゃん?」

「いや、そんなエアセフレ嫌だし(笑) 身体が近くにいないから、それで仕方なく電話でするんだし(笑)」

「確かに(笑)」

「だって、子供が出来ても結婚せずにおろせってことは……私のこと、それだけ対象外ってことでしょ」

「いや、そんなことないよ。それは俺の……世間体を気にしてるせいだよ。人目を気にするっていうか」



そんな会話を、確か、まずした。


それから、彼がどう思っているか、もう一度聞いた。


「本音の本音を言えば……割と最初から、ぼむさんを嫁にしたらってのは考えることはあったよ。でも自分の中でどっち着かずで……」

「迷ったことあるの?」

「今も迷ってるよ。でも……いつになるかとか分からないし……」

「待てって言われたら、多分待っちゃうと思うよ。半年くらいなら」

「半年……それは無理だな」

「うーん……。それ以上は私が無理(笑)」

「そっか(笑) ぼむさんの中ではどうなの?」

「うーん……迷うって言われたら、迷ってきた」

「それは、俺が嫁をとるって言ったら別れてたってこと?」

「うん。そしたら続けられないのは確か。でも迷われると迷う……」


そんな風に、会話は転がり。


「私と嫁と、もしBさんがフリーだったらどっちを選んでた?」

「うーん……どっちかなあ……どっちかと言われたら……ぼむさんかな」

「ホント?」(でも内心、ここで私を選ばないなら彼が葛藤とかしたりしないだろと思っていた)

「うーん、やっぱでも現地妻かな」

「うん……。それ私、割と本気に受け取ってるからね」

「ええ!?(笑) まあ向こうはもう彼氏いるから」

「いなかったとして、選んでた?」

「えー、そうなると全員から選ぶってことかあ……うーん……どうなんだろう……」


そうやって話が横道にそれつつも。


結局、私が言ってしまった。


「じゃあ、迷っている間は、それに付き合うよ」


と。


Bさんは「え?」と聞き直して。「俺ずっと迷ってるかも知れないよ?」って聞いてきたので、「半年ぐらいが限度かな☆」って伝えておいた。

「だったら無理の確率高いな」

とか言い出すので。

「半年以内に離婚しろとは言わないよ。私だって4年かかったんだし。(後から思えば2年でした)でも、半年以内にどっちにするか決めることぐらいは出来るでしょ。本当に手放したくないと思えば半年もあれば人間決断するんだよ」

「そうとは限らないじゃない?」

「ううん、そうだもん。私を手放したくないと思えば、ね」

「うーん……。分かった、半年だね」


そんな会話をしながら。結局、期限付きで元に戻ってしまった。

というか、この期限を最初からは私から口にしないように決めていて。

向こうが聞いてくれたので、言いやすかった。



それから、私の好きなとこどこ? って聞いた。


「一緒にいて楽しい。あと、癒される」


一番目は前にも聞いたことがあって、二番目は今回初。

い、癒される!? え、こんなせわしない女のどこが!? って思って聞きなおしたけれど、「何か癒されるんだよね」って。

うーん、分からん……。でも、男にとって「癒される女」ってのはポイント高い筈!(確か) そう思ってちょっと嬉しくなる私。



「私と結婚したら、楽しいことだけは保証するよ(笑)」

って言ったら、

「そんなの知ってるし。一緒に旅行行った時からそれは思ってた」

って。


それからお互いに、あの旅行は楽しかったって言い合う。

彼が、「本当に楽しかった」って凄い実感こめて言ってくれたから、あー本当にそう思ってくれたんだなって嬉しくなる。

「昔ね、Cさん(実は元彼)に、ぼむさんは一家に一台だなって言われたことあるよ(笑)」

「一家に一台ぼむさんか(笑) いいな。……欲しいな」


そんな会話をわいわいしながら。あと、どんなとこが可愛い? って聞いたら、


「恥ずかしがってるとこ、照れてるとこ、甘えてくるとこ、純情そうなのに超エッチなとこ。……こういうとこ、仲間の皆は少ししか知らないんだもんね」


って言われて、(ああああごめんー、AさんもCさんも知ってますがな! Aさんにはめっちゃ甘えて頼るし、Cさんにも大概恋する女の表情は見せてきたと思うし……)と内心思うも、「うん」って答える。ばれませんように。←ひどい。


でもきっと一番、甘えたり頼ったり恋したりのバランスがいいのは、Bさんにだなーって自分でも思う。


そして日記を読み返していて、やっぱり私の意識を変えたのは「頑張ってるんでしょ? 頑張ってる人を弱いなんて思わないよ」っていう一言だったな、と。


私のこと、AさんもCさんも「弱い」って目で見て。
だから「頑張れ」って思ってた、のは私にも分かる。


だけどBさんは。頑張ってるんでしょ、って、言ってくれたから。


この人になら、委ねられるって、そう思ったんだ。




それから、昨日、その後の話をBさんがしてくれた。

「あの後大変だったんだから。嫁が帰ってきたときに泣いてたら変だし、泣いたあともあれだし、テンション下がり過ぎててもおかしいし……。電話切ってからは色々考えたよ。別れたら気まずくなっちゃうのかなとか、喋れなくなったら嫌だなとか、……嫁と今別れたら、ぼむさん戻って来てくれるかなとか」


そんな、言葉も大事に私は胸に収めて。



例え半年後、彼が決断してくれなかったとしても、迷ってくれたことを感謝できるようにしていよう、と思った。


こういう決意は大抵、元彼の時のように無様に崩れ落ちるのかも知れないけれど。



だけどやっぱり、迷ってくれたんだったらまだ諦めたくはなくて。


初めて、自分の生活スタイルを変えても一緒にいたいって、思えた人だったから。



そう言えば、一緒になった時の話をした。妄想上の。

彼は彼で、「ぼむさんの実家に帰省したら、お盆とか絶対野球見に行くんだろうなあって思ったよ」って言ってくれて。

私は私で勿論妄想は炸裂していて、「子供が産まれたら、絶対二人して「うちの子が世界一可愛い」「それ当然だし」とか言ってそう」とか、「Bさんは子供とキャッチボールとかしてくれそうだなーって思ってた」とか、言って。
彼は「絶対親ばかだー(笑) でもぼむさんモンスターペアレントにならないか心配。俺が待ってーって止めそう」と笑っていた。

「孫が産まれたらうちの親絶対来る。あるいは来いって言うよ」と私が言うと、「近いから、ぼむさんの実家に月1、2くらいなら行けるよ」って優しい(?)答え。(※そもそも彼実家に同居前提の話です)



彼の実家には、離れがあることも知った。

そこに二人が寝ればいいしね、って。えっちも出来るよ、ただし声は出せないけど(笑)って。



プライベート空間が持てるらしいと聞いて、無駄に安堵する私。(捕らぬ狸の皮算用状態)




でもなー。



地元で、同じ大学だった人を嫁に貰ってて、共通の友達もいっぱいいる中で。



私を本当に選んでくれるかなあ。




やっぱり分からないなあ。




だって、彼にだって分からないんだし。




こういう時、人は占いとかに頼るのかなあ。(占いを占いとしてではなく人生相談として見ているため、いざという時の心の寄るべがない)




今の嫁と続けるよりは、彼は絶対幸せになる。

そういう、根拠のない無駄な自信はあるけれど。




問題は彼の心であって。





とりあえず私が出来ることは、崩壊した行儀をなんとかすること。


あと、料理かな……。






私か嫁かを彼が迷ってくれるなら、それに付き合いたいと思っている。


自分の、意志で。



2014年09月05日(金) 突然の別れ話。

昨日も普通にトーク&エロをして。


今日もそうなるんだと信じて疑わなかった。



帰宅途中の彼から電話が来て。

「今日は野球もサッカーもあるから早く帰らなくちゃ」

とうきうきしながら彼が言う。


この人はそういう、普通の楽しみを本当に楽しめる人だなあ、と微笑ましく思った。



彼が家に着いて、着替えて、野球を見ながら。


ついつい、奥さんの話とか聞いてしまった。隔週で彼の好きな料理を作ってくれる、とか。料理はそこそこできるよ、とか。

子供の話もした。子供は好きだから欲しいと思ってるよ、って言っていた。

彼は行儀やマナーに厳しい(というか、私が最低限のマナーがなってないだけなんだけど)ので、奥さんはそういう人じゃないとダメなんだよね、遠いわあとか。

料理もある程度できる人じゃないと、とか。

彼の地元に来ればいいのに、って言われるから嫁にしてくれるなら、っていつもの会話とか。


最近はこういうことを聞く頻度が増えて、重いって思われてるんじゃないかと思ってひやひやする。


そして、私が子供が出来たら産んでいい? って聞いたのがきっかけだった。

「最初に言ったじゃん、やだって」

と彼。



「だって、勿論絶対避妊はしてるけど、可能性はある訳でしょ」

「やだよ。それは分かってる上の、この関係でしょ」

「分かってないもん。認知してくれとか言わないから」

「それでもやだ。ぼむさんが嫁ならいいけど、そうじゃない関係では。隠し子みたいで」

「じゃあお腹の子を殺せって言うの(←出来てません)」

「それは……そういうことを言うんだったら、今後エッチはできないよ」


そう、言われて。私はふうっと考え込み。次の瞬間、しっかりしたものを胸に、


「うん。……いいよ」


と答えていた。

彼はまだ、普通の会話のやり取りの範疇だと考えていたと思う。

「……いいの?」

って、恐る恐る聞いてきた。


「うん。……ごめんね、私やっぱり、不倫には向いてないみたい……」


そう言って私は泣きだしたから、意図は伝わったと思う。


「ごめんね……」

と泣く私に、

「ううん。ぼむさんが悪い訳じゃないから……」

と彼は言ってくれた。


私はしゃくりあげて泣いて。

泣いては落ち着き、泣いては落ち着きしながら、


「今、Bさん、冷静?」


って聞いてみたら、


「冷静じゃないよ……」


っていう涙声が聞こえてきた。


「うん。ありがとう」

「何にありがとう?」

「冷静じゃなくなってくれて(笑)」

「ばか……(涙)」


それからまた沈黙。時々鼻をすする音。

ふと、彼が声を発した。


「なんで、って今思ってる」

「なんで……なんでかな。産んじゃダメって言われたのが、思ったよりショックだったのかも」


そう答える私の声は明るくふるまっていたけど、もちろん涙声で。


私「びっくり」

彼「何が」

私「いや、なんでこんな悲劇的な話してるんだろうって」

彼「ホントだよ……」


そんな会話をしながら、段々私は彼が泣いているらしいと分かって来て。
しかも結構長く泣いていて。

彼がそんなに泣くと思っていなかったから、正直そっちに気を取られて涙が止まってしまった。


「例の現地妻のときと、どっちがショック?」

「分かんない……同じぐらいショックだよ……」


そんな会話もやっぱり意外だった。

あーあ、と私は思って。


「私が、嫁を捨てて一緒になりたくなるほどの女なら良かったなあ」

って自嘲したら。

「なんでそういうこと言うの(涙声)……そう思ったこともなくはないよ」

って、そう言ってくれたから。



それで充分かも知れない、って思っている自分の冷静さにびっくりする。








「衝撃的過ぎて何も考えられない」






って、彼は沈黙の合間に、笑ったようにそう言って。



私はあれこれ考えていた脳が静まって、ぼんやりと部屋の灯りを見ていた。




気づいてしまった。


私は本当は、期待していた。


3ヶ月を超える付き合いになって、子供の話をすれば、少なくとも最初に言われた時よりは彼も情が深くなって、認知するよって、あるいは嫁を捨てて一緒になろうって、言ってくれるんじゃないかって。


馬鹿だけどそう思ってしまっていた。


だけど最初の時と変わらない態度に、きっと失望したのだと思う。


そして、私は彼の子供が産みたかったんだなあって、思った。


彼と一緒に生きて行きたいって思いが、どんどん深くなってしまっていた。



だから、二人の間に出来た(仮定)子供を、殺してと言われて心がものすごく反発したのだと思う。



子供を守れない父親なんていりません。(注:出来てません)



そんな心境。




一緒にいたくなってしまったから、一緒にいられなくなってしまった。




子供を殺せと言われるような関係、私には無理だ。


それは信念として、私の中に存在していた。


そのことに気付いてしまっただけだ。



やっぱり、子供が出来たよって言ったら、嬉しくてやったーって言ってくれる関係がいい。


この3ヶ月でそうなれないかと私はきっとどこかで期待していたのだけど、現実はそうはならなかっただけで、それが分かったからこの恋愛からは降りるのだ。



前の女の人も、きっとそうだったんだろうな。


心のどこかで奪えるんじゃないかって、思っていたに違いない。


だけど変わらない彼を見て、辛くなってしまったんだろうな。



3ヶ月、会った回数は少ないけれど、電話とかほぼ毎日していて。


子供もいないのに離婚を考え出さないなら、私の負けだから。





今は辛いかもしれないけれど、彼はきっと私のことをすぐ思い出にしてしまうだろう。

「今が一番大事でしょ」

って言ってくれた人だから、私とのこともきっと過去にして、また素敵な人と恋愛を始めるんだろう。






続かなかったなあ。



私、自分が好きだった人で言えば、一番短かった恋愛かも知れない。





けど、あんなに泣いてくれるなんて思わなかった。

むしろ泣くとかあんまりイメージしてなかった。

いつも、飄々としてるし、優位に立ちたい人だから。



あまりにずっと泣いてるから、段々私の中で「都合のいいセフレを失う悲しみかしらこれ……」と冷静になってきてしまったほど。



少なくとも元彼よりずっと泣いてくれてた。


だけどそれは、現実を受け入れようとする涙なのかも知れなくて。


私を失うことの。


それは、イコール私を手に入れようとしない、ってことで。




それが悲しいけどそれは彼のせいじゃない。

私がそこまで、魅力的じゃなかったからだ。






そういえばAさんにも子供は産むなとか言われたのだけど。

Aさんは子供いらない人だから、ちょっと話が違う。のかな。私の中で。





こんなタイミングで、Aさんから何でもないラインが来て、(私がスタンプでちょっかいかけていたので)笑いながら泣いてしまう。




大丈夫、大丈夫。


Bさんと別れたって、きっと次が見つかる。



Aさんもいてくれるし。だから、大丈夫。




たとえ見つからなくたって、子供を産んじゃダメな関係を続けることは、私には出来ない。


それが分かってしまった。




月末は会いたいって伝えた。



ちゃんと話をしようって。



現地妻とは、会って話をしようって言ったけど断られたって言っていたから。



私は会って、いっぱい泣いて、それでお別れしようって思った。



突然過ぎて自分でもびっくりだけど、心は理論的には落ち着いている。これ以上続けられない、って。



だけど感情が、彼の優しい声を聞くだけで涙させてしまう。



どうか振りきれますように。ぐずぐず続けてしまわないように。


でもきっと大丈夫な気がしている。私、それぐらい今子供が産みたいのだと思う。(現実的かどうかはともかく)



2014年09月01日(月) ぐるぐる考える。

やめよう、やめない、やめたい、やめない。




不毛すぎるこの恋愛を。






3周回って「やめない」って思って、さっき5周ぐらいして「やっぱりやめよう」ってなって、今7周ぐらいしたら「それでも続けるか……」ってなってる。






あー、不毛不毛。





好きになっても未来がない、辛いって思いと、それならそれで今を楽しめばいいじゃんって思いが交錯する。




ずーーーーーっと。




ストイックに考え過ぎたら、何周もしてしまった。





そんで結論。



結局、好きなの。くそっ。



そういえばくそうとか良く使うけど、妙齢の女子が使うにしては「糞」ってことだから相当下品な言葉遣いだよなあ……とちょっと遠い目になりつつ、しみじみと自分の出した結論をかみしめる今日この頃。




好きなの。結局、やめられないんだと思う。



考えてみたら昔から、「辛いけど断ち切る」よりは「とことんやって自分の限界がきたら離れる」タイプだったなあと。

変わってない……。全然変わっていない……。あの浮気された十数年前とちっとも……。

けどしょうがないからこんな自分と付き合っていくしかない訳で。




土曜日の電話では、どんどん電話プレイ(?)が激しくなり、本名呼びが始まり、「私は変態です」とか「淫乱です」とか言わされるなどの羞恥プレイが加わり、もう何か意味分かんない感じに。




日曜日はもちろん電話は無理で。



午前中にやり取りしていたメッセージが途絶えて、随分間が空いて夜に返信がきた。



今日聞いたら、甥っ子や姪っ子達とお祭りに行って、それからキャッチボールをしていたという。



「しかしいい伯父さんしてるね」


って言ったら、


「少しいい伯父さん!?」


って向こうが聞き間違えて、二人で爆笑。




「よく遊んでるの?」

「月に1、2回は会ってるかな」

「嫁の実家でしょ? 凄いね」

「実家とか、妹家族の家とかかな」

「へー(しょんぼり)」

「何? どうした?(いきなりゆっくり、優しい声)」

「ううん、別に」

「なあに?」

「何って(笑) 私の切なさが伝わった?(笑)」

「うん。ちょっとね」


そんな会話をして、ちょっとびっくりした。

見ないふり、されるかと思っていたし。伝わってないと思ってたし。

だけど、


「ちょっと声色が違うから。それって、仲間内の人は知らないぼむさんだよね」

「わ、分かる? うん、そりゃー知らないと思うよ(不倫相手にしかこんな声色にならんしな!)」

「そっか」


って、彼が言うので。


気づいてくれたんだな、って気持ちと、それを知ってどう思ったろう、って気持ちと、私の切なさが届いて彼が離婚でも考え出してくれりゃいいのにって気持ちと、でも多分ただ受け止めるだけなんだろうなって気持ちと、それでもいいや受け止めて貰えるならって気持ち。(長い)



後は、私が読んだ小説のエロい部分だけ朗読してくれと言われて、したら。


「お腹痛かったけどそれどころじゃなくなっちゃった。エッチしたくなった」


とか言われて速攻その気になる私。



だってこんなにはっきり彼が言うのって結構珍しいんですよ。(誰に言う)



そこから二人で始める、けれど。


実は薬の副作用で相当いきにくくなっている私。


ぶっちゃけここ数日、「振り」を使っている。



私、女優過ぎる!! と目からウロコが飛び散るぐらいにいった振り。
やろうと思ったら人間、普段のいき方を覚えているもんですな……。


本日は、着て写真送ってと言われたコスプレ衣装も脱いじゃってるけど、彼の中では着ていることになっている。

それを敢えて否定しない。


ああ、これがテレビ電話じゃなくて良かった!! とこっそり思う。


文明がそこまで進んでなくて良かった!! と。


今回のハイライトは私的には彼が「もうダメだ、いくっ……」と言って果てたこと。


もうダメがツボ。



ちなみに終わった後、私のどんな声が好き? と聞いたら。(私的にはあれだけバリエーションをもたせているつもりの喘ぎ声は一体どのタイプのものがお好みなのかと聞きたかった)



「いく時の声。我慢して我慢して、もうダメって時の声が好き」



とか言われておうってなる。私も彼の果てるときの声が好きだから。



そして「でも、ぼむさんの声は全部好き」とか言われてうやむやになる。




「早く会いたいね」って彼が言うから。「うん。会いたいね」って答える。


自分から会いたいって言わないようにしている、ささやかな抵抗。





いっぱいいっぱいになっているときは、絶望したりするけど。



ちょっと元気になってきたので、やっと思いだしてきた。



元彼とAさんしかいなかった世界に、彼が新しい風を吹かせてくれたこと。


こんな私だって、女として見て貰えるんだって思わせてくれたこと。



可愛いって言ってくれる、その言葉を大事にしよう。


まだこれからだって思おう。




そうやって前向きになれるのなら、この恋は続けて行っていい、はず。(注:倫理的にはアウトです)





 


 < 過去  INDEX  未来 >


ぼむ [MAIL]