白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2003年03月31日(月) 飢餓

 今朝の新聞テレビは米英軍の食糧不足をとりあげていた。補給路をイラクゲリラに邪魔されて十分な食糧や燃料の供給ができなくなっているという。1日の携行食が1食しか支給されず兵士たちは腹をすかして戦争どころではないと記事にある。「腹が減ってはいくさはできぬ」というけれど物資不足が士気を減退させているのは確実らしい。太平洋戦争で補給を断たれた日本兵の多くが戦死するより餓死したという悲惨な状況が知られているがそのころ小学生(当時は国民学校生)だった私たちも食べ物がじゅうぶんでなくいつも空腹を抑えて生きていた悲しい思い出が私の戦争体験でもある。



2003年03月30日(日) レーザービーム

 中日アレックス・オチョア選手の鉄砲肩を君は見たか?
 二塁走者を中前打から生還させない、中飛で三塁走者を釘付けにして犠飛にしないというような場面がきのうおとといの巨人戦で何回かあった。解説者が「鳥肌がたつ」と興奮していたがアレックスの強肩ぶりに私もしびれた。と同時におととしの4月イチロー選手が対アスレチックス戦で右前打を三塁に遠投して一塁走者を刺して実況アナが「レーザービームだ」と絶叫した場面を思い出したがアレックス選手のようなプレーが日本人選手でもできることをイチローは証明している。



2003年03月28日(金) 検索エンジン

 YahooやGoogleで検索するとき大まかな語句で検索すると膨大なサイトがヒットして調べる意欲がなくなってしまうことがあるが週刊文春の臨時増刊号(3/31)のCD付録は文春の記者がよく取材するホームページを中心に知的好奇心を満足させるように工夫された検索エンジン。名づけて「ホームページ・エンサイクロペディア」。



2003年03月27日(木) 書店閉店

 新刊のパソコン誌や週刊誌の立ち読みによく通っていた書店が閉店することになったらしい。歩いていけるほど近くにあったので散歩のついでによく立ち寄っていた。これがなくなると寂しい。本屋さんも経営がきびしいらしくできては消えできては消えしている。情報社会を支えるという社会的使命も書店にはあると思うけれど儲からなければつぶれてしまうのも資本主義の鉄則だから両立はなかなかむずかしい。



2003年03月26日(水) 大本営発表

 アメリカ軍や政府がいかにイラク戦での戦果を大本営なみに誇ろうとしてもイラク国営テレビやアルジャジーラが打ち落とされたヘリや戦死者や捕虜をありのまま映しだすので米英共同軍の苦境を全世界が知る。来るべきバグダッド攻防はベトナム戦以来の地獄の戦場になることが必至となってきた。パウエル国務長官の戦況解説も悲愴味をおびてきている。



2003年03月25日(火) アカデミー賞

 アカデミー賞授賞式のスピーチはさながら反戦集会のそれであった。「恥を知れブッシュ」と絶叫するM・ムーア監督(長編ドキュメンタリー賞)。涙を流しながら静かに戦争の残酷さを訴えるA・ブロディ(主演男優賞)。それぞれ映画のクライマックスを思わせるような感動のスピーチだった。テロを警戒して晴れの授賞式に欠席した宮崎駿監督(アニメーション賞)もステージの上で「千と千尋の神隠し」で訴えた平和を語って欲しかった。



2003年03月24日(月)

 本阿弥光悦のことば「剣は人を殺めるために研ぐのではない。剣に美しさを与え、人を斬ることを拒ませることを目指すものです」(ドラマ「武蔵MUSASHI」より)。
 ブッシュのことば「ミサイルは人を殺すための武器ではない。世界平和を目的とする兵器です」(出典不明)。



2003年03月23日(日) ソーラーライト

 ホームセンターの売り出しにソーラーライト(庭園灯)があった。ワンコイン(498円)で買えるので開店前から並んで手に入れた。太陽電池に蓄えた電力をカドミウム電池に充電して夜間6時間点灯させるというもの。春の夜の庭園をロマンチックに演出しようという計算だったが1.2ボルトの電池2個では明るさが不足して蛍の光ほどの電力しか得られず計画は大失敗。安物買いの銭失いだった。



2003年03月22日(土) 従軍記者

 砂嵐やミサイルによる爆風の吹きすさぶ中でうら若き女性従軍記者が上ずった声でイラク戦を伝えている。NNN(日テレ)の今泉記者だ。なにも血なまぐさい戦場に独身(と思われる)女性を派遣しなくてもと思われるが男女平等社会だから女でなぜ悪いというわけか。「ジェンダー・フリー」などという新語も日常にとけこんできたが女性はやはり「しとやかさ」がいちばんだ。



2003年03月21日(金) さくら便り

 戦争一色の紙面の片隅に各地の桜の咲き具合を報じる「さくら便り」が始まった。毎年恒例の記事だが、わが町の桜の名所母智丘(もちお)公園もあって「一分咲き」という報告。我が家近くの遊歩道の桜並木も「ちらほら」と白い花びらが春風に揺れている。「つぼみ」にはじまって「落花盛ん」で終わる花のたよりはせちがらい世相に一服の清涼剤となっている。「枝の間に宵の明星初ざくら 稲葉澄江」(「朝日季寄せ」より)。



2003年03月20日(木) 五行首相

 きのうの党首討論で野党の追及を受けてようやくアメリカ支持の理由を口にしたがはぎれがわるいので猛烈な野次怒号でよく聞き取れなかったが小沢自由投党首が「雰囲気で決める」発言をコンコンと諭されたときは議場も静まりかえった。このところ失言つづきでやや錯乱気味の小泉さんだがぶら下がりの記者団からも小泉発言は五行でまとめるようにしているという。それ以上書くと論理が破綻するからだという。週刊文春(3/13号)の記事だ。



2003年03月19日(水) セーター

 71歳になる姉が老いの手すさびにセーターを編んでくれた。亡母は手芸のたしなみがなかったのでこども時代のわたしはいつもできあいの服だった。寒くなって莫大小(メリヤス)のシャツは着せられたけれどセーターのようなものは編んでもらえなかった。小学校時代クラスの中に暖かそうな毛糸のセーターやジャケツを着ている友達がうらやましかったものだ。長じてそういうものを着る機会はあったがたいていは既製品で手編みのものはなかった。私のために姉が編み始めたというのは去年の暮れだったがようやく編みあがってきのう届いた。



2003年03月18日(火) 早期終戦を

 戦端が開かれようとしている。しかし週刊ポスト誌によれば「米軍の戦力を100とすれば、イラク軍の戦力は1に過ぎない」(江畑謙介氏)と分析されるように戦争とはいえないような戦力差があるらしい。イラクは10日間で白旗を掲げるだろうとも言われるが戦争が避けられないのなら一刻もはやく終結するようにブッシュにお願いするしかない。



2003年03月15日(土) 類語辞典

 「笑う」をあらわす日本語には「笑壷に入る」「顎が外れる」など100以上のことばがあるという。そのような類語をあつめた辞典が刊行されたと新聞の広告に出た(講談社 類語辞典)。欲しいと思ったが、昔似たような本を買ったことを思い出して本棚を調べてみたら昭和56年に角川書店から出たのを買っていた(類語新辞典)。それによると「笑う」には54の類語があげてあった。



2003年03月14日(金) ネット中継

 MLBの公式サイトでオープン戦のネット中継をやっている。レギュラーシーズンになると有料らしいがOP戦期間はタダ。きょうはヤンキース対レッドソックス戦。4回松井の三塁打が出てヤンキースが先取したところ。ただ画像が一昔前のテレビ電話のように駒落としだしカメラが引くと球場が暗くなって見づらい。このところ当たりはいいがヒットのなかった松井クンにあわやホームランというすごい一撃が見れたからまあいいか。



2003年03月13日(木) ネコニゲール

 我が家は四囲を囲ってあるが生垣や低いブロック塀だから野良猫野良犬には勝手御免の屋敷になっている。しかも隣家は愛猫家だから猫の跳梁跋扈が激しい。ひところペットボトルに水を入れて置いておくとネコが嫌うといわれたがこれもウソであったことがわかってそれ以後打つ手なしだったが、ウレタン地で作った黒猫の模型を猫の通り口につるしておくと猫撃退の効果バツグンというのを県民生協が斡旋するというので注文した。商品名は「ネコニゲール」。ふざけた名前だが85%の効果を保証するとある。



2003年03月12日(水) 江戸仕草

 江戸300年の泰平を支えたのは家康以来の封建制もさることながら町人の家庭教育が公衆道徳を高めたというのが江戸仕草研究家の越川礼子さん。「三つこころ、六つしつけ、九つことば、十二文(ふみ)、十五理(ことわり)、末わかる」ということばは十五歳までに段階を踏んで人格教養を養成するという町人や商人の家庭教育の指針を示しているという。(NHKラジオ深夜便)



2003年03月10日(月) 料峭

 3月も10日、春たけなわだというのに寒い。この時期になってからの寒さは余計身にこたえる。俳句の季語にも「春寒」「余寒」「冴え返る」などこの季節感をあらわすことばが多い。「料峭」もそのうちのひとつ。「料は、なでふれる、峭は、きびしい意」(「漢語林」)



2003年03月09日(日) NO WAR

 きのう日本全国を包んだ「NO WAR」の人波を見て、なおも小泉さんは「世論は誤っている」というのだろうか。イラク問題について日本が米支持に回らざるをえないのは北朝鮮の脅威に対する現実的な戦略からであって平和を希求する人類の理想は決して侵されるべきではない。むしろ世論が誤ったのは発足時の小泉内閣の幻想に幻惑された熱狂的な支持にあった。



2003年03月08日(土) ベジタリアン

 N響名誉指揮者のブロムシュテット氏はベジタリアン。その主義と主張は「牛や馬のような大きな動物は草を食べて生きています。象でさえも草食動物です。肉を食べる虎やライオンもいますが彼らは力が強いが攻撃的です。人間も野菜や穀物があれば生きるのに十分な力をつけることができるのです」(「マエストロの肖像」NHK-bs hi)



2003年03月07日(金) 六一○ハップ

 「キャップ二杯7ccを入浴前に投入する。数秒後湯が白黄緑色に懸濁し、温泉臭がたちこめる。実に温泉! 温まる。腰にとてもイイような気がする。頭を洗うと少ない毛髪がすべすべする。初体験の女房は肌がつるつるするという」(週刊文春3/6号)。さてこのものはなんでしょう? 正解は「六一○ハップ」。とりどりの入浴剤が売られている中で根強い人気を保つ家庭入浴剤。我が家もこの冬は毎夕これを使っている。440g400円、1回(7cc)当たり6円なり。



2003年03月06日(木) スズキ残酷物語

 きょうの参院予算委で共産党の筆坂秀世さんが自動車メカースズキのサービス残業の恐るべき実態を告発。実際は夜8時まで働かせながら形の上では5時半に勤務が終了したようにコンピューターに記録させていたことが内部告発で明らかになった。トヨタでも似たようなサービス残業があるという。「失業がイヤならだまって働け」という労働者残酷物語。



2003年03月05日(水) ベートーベン・チクルス

 今週の「ベストオブクラシック」(NHK-FM)はベートーベンの交響曲の全曲を聞かせてくれる。つまりベートーベン・チクルス。しかもベートーベン時代の古楽器を使用する18世紀オーケストラの演奏(フランス・ブリュッヘン指揮)だ。今夜は4番と6番。ベートーベンが聞いたと同じ「田園」が聞けるのが楽しみだ。



2003年03月04日(火) デザイン一新

 新聞社サイトのうち読売,朝日がデザインを一新。主要記事の本文や写真の拡大縮小がワンクリックでできるようになった読売の新技術など「見る」ことを重視した作りになっている。いままでは連載小説をはじめとして朝刊記事のほとんどが読めていたのに朝日は有料のasahi perfectでしか読めなくなったのは残念だ。



2003年03月03日(月) トルコの選択

 トルコ国会が米軍への基地利用を認めないという決定をしたニュースには考えさせられた。米国への協力とひきかえに多額の経済援助を得ようとした政府に対して国会は平和を優先させたというわけでイラク問題でもっとも緊迫した対応をせまられている国家として高い理念を守った決定は世界の平和運動に与える影響は大きい。北朝鮮の暴発に備えて安保条約の枠組みの中で現実的な対応をとらざるを得ない日本には「平和」という選択肢は残念ながらないようだ。



2003年03月02日(日) 特使

 イラク問題で小泉首相の特使としてエジプトに派遣される高村正彦氏、成田空港でテレビ局のインタビューに答えて「小泉さんとは会ってはいません」とおどろくべき発言。「特使として行くのに会わなくていいのですか」と追及されて「私たちは会わなくても考えていることはいっしょですから」とヌケヌケと。田原総一朗には「なんだかお疲れのようですが、ほんとは行きたくないんじゃないですか」と皮肉られていた。



2003年03月01日(土) 初ホームラン

 きのうは中継があることを知らず、今朝は寝過ごして5時にテレビをつけたら雨天中止ということになっていて松井選手の打席を見逃した。ニュースが繰り返し初ホームランを映しているが第2打席9球目だったという一発がその瞬間の映像だけだからホームランが生まれる期待と緊張感が省略されるニュース映像はつまらない。


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