「硝子の月」
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2002年02月04日(月) <始動> 瀬生曲

 何かが動き始めている。

 ――何が?――

 少年の問いにこたえる存在ものはなかった。
 ただ、自分が死んではいないのだということはわかった。
「死なれては困る」
 聞いたことのない女の声が聞こえた気がした。それはとても遠く、また近かった。
(アニス……?)
 姿の見えない女の肩に、ルリハヤブサがいるような気がした。


紗月 護 |MAILHomePage

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