それからは自分との戦いだった。
とにかく早く彼に気持ちを伝えたくて。
早く彼との関係を元に戻したくて。
だけど、焦りは禁物で・・・。
毎日毎日が戦いだった。
そんなある日。
告白の予定日まではまだ2週間くらいあったある日。
仕事で外へ出た私は
右車線で信号待ちをしている、見慣れたトラックを見つけた。
そのまま、私も信号に捕まってしまい
私の車とトラックは互いに交差し合った状態で止まった。
この道から帰ってくるのは、リュウのはず。
何となく、目を合わせたくなくて
お互いに気付いたらどう反応していいか分からなくて
私は視線を下に落としてタバコの箱を開け、
タバコを取り出して火を着けた。
その時、トラックは私の横を通り過ぎた。
通り過ぎる瞬間、私は運転席を盗み見た。
運転手は
不自然なほど
私の反対側、左を見ていた。
トラックのナンバーは、紛れも無くリュウのトラックで。
なんとなく、寂しかった。
会社に戻ってからも、リュウと一対一ですれ違ったけど
リュウは手に持っていた伝票入力の機械を見つめたまま通り過ぎた。
私に気付かないはずは、無いのに。
私は、その日
彼に避けられた寂しさから
どうしても我慢できずに
決別のメール以来、久々にメールをした。
「多分、もぅ落ち着いたと思う。
だけど、1回だけ会って話がしたいんだけど、ダメ?」
リュウからは案外早く返信が来た。
「いいよ。みぃが都合のいい日、また教えて」
「リュウが仕事の帰りに寄れる時でいいよ。」
「了解。じゃ、また連絡する。」
「今日は無理?」
「ごめん、今日は予定あり。」
「そか、じゃぁまた」
本当に久しぶりにメールが会話になった。
リュウが、話し合いに応じてくれた事も嬉しかったけど
メールのやりとりがこんなに長く続いたのも久々で。
私は嬉しかった。
リュウに告白できるッ
また焦って時間を早めてしまったけど。
だけど、リュウと会って話ができる。
いろんな想いを込めて
告白の日に渡そう。
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