流天日記
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2005年06月21日(火) 坂の向こうに

ビリジアンの生い茂るほそい路地を抜けると
カッと照りつける太陽が私を迎えてくれた

南国特有の突き抜けた猛暑である

大通りはゆるやかに傾斜している
右手を見ると、下り坂の向こうに
青白い水平線が見える。
左手を見ると、上り坂の向こうに
発達した町並みが見える。

時計を見ると丁度満ち潮の時刻である
青い水は、車を飲み込み、人をのみこみ
町をゆっくりと侵食してゆく。
この町は海と共にあるのだ
私の今いる足元だって、数分後には水の中になるのだろう。
(完)


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