★ 夏海の日記 ★

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2007年01月31日(水) 子供と大人の繋ぎ目

今日もテトは可愛いです。^^
もう、毎日可愛くてしかたがありません。
teaと毎日、「テトは可愛いねぇ〜」と、シュリシュリしています。
そして私は思います。
これが人間の子供なら、こんな風にはできないんだろうなって。

テトはロングコートチワワ、つまり犬です。
まだ1歳になる前。
すでに、成犬(それも、デカイ!! 汗)の大きさですが、子供です。
そして、これからも、この大きさや姿のままです。
小さいまま。
子供である今のままの人生を過ごし、
本人も大人である自覚があるんだかないんだか、私は犬ではないので判らないのですが、
今と変わらずイタズラしたり、全身で喜びを表現し、全身で甘えるのでしょう。

でも、人間の子供の場合は違う。
親の自由になるのは、いくつくらいなのかな?
幼稚園児になり、小学生になり、中学生になり・・・
でも、親側からしたら、子供と同じ意識しかない。
だって、昨日と今日、明日は繋がっているのだから。
中学生になったら?
高校生になったら?
大学生になったら?
20歳になったら?
いつ、『大人扱い』をするのか?
今日から?
明日から?
卒業式?
入学式?
誕生日?
会社に入社したら?
結婚したら?
子供が生まれたら?

親が意識しない限り、子供は大人扱いされない。
なぜなら、今日は昨日の続きだから。

子供側としたら、困るよねぇ。
もう『保護者』なんていらないのに、まだまだ子供なんだからとか言われちゃったりして、
かと思えば、もう大人なんだからとか言われちゃう。
おい! おい!
だよねぇ。

少し前に書いた、『女の子の場合』。
女の子には初潮というものが、自分の意思と関係なく来てしまう。
なりたくないのに、体は勝手に大人になり、
今まで母親(大人)だけの特権であった、生理用品を共有し、
自分が少し未来に母親になるという現実を突き付けられる。
母親は娘を女の目で見る。
娘は母親を女の目で見る。
初潮を境に女の子は女の子から女性に変わる。
それが小学生であっても。
成長過程においても胸も膨らみ、お尻も丸みをおび、見た目にも判りやすい。

男の子の場合は?
声変わり?
ヒゲ?
小学生の甥っ子は声変わりをしたが、大人扱いされていないし、本人も子供のまま。

では、いつ子供から大人になれば良い?
昨日と今日は繋がっているのに?

ある日 劇的に大人になるなんて有り得ない。
少しずつ 少しずつ 大人になっていくものだから。
では、親側の意識は?

うーたんの友達が入院した時のこと。
30歳をとうに越していた彼は、仕事中に崖から落ちて、死んでもおかしくない怪我をして入院していた。
お見舞いに行った時、病室にいた親戚に向かって母親は嬉しそうな顔をしてこう言った。
「本当にこの子ったら、いつまで経っても子供なんだから〜。(うふっ:夏海の耳に聞こえた声)困っちゃう。」
かいがいしく世話を焼く母親の顔は喜びに満ちていた。
うーたんの友だちは骨折によって身動きが取れない為、身の回りの全てのことを母親が世話をしていた。
喉が渇いたと聞くと、ジュースを買いに行き、お腹が空いたと聞けば、お菓子を買いに行き、果物を剥いてやる。
すでに成人になり、30をとうに越した息子を、大手を振って『子供扱い』できるのだ。
そりゃーもう嬉しかっただろう。(息子は怪我をしたんだから、母親本人は否定するだろうけれどね)

私がテトに接していて思う。
子供は可愛いままでいて欲しい。
子供は子供のままでいて欲しい。
愛するテトは、言うことを聞かない時も、いたずらをした時も、可愛くて仕方がない。
甥っ子に接する時に無条件に私に向けられる笑顔と、無条件に私のこと信頼している目を見ていると、
愛おしさでいっぱいになり、この蜜月がいつまでも続けと思う。

でも。
残念ながら 子供は大人になる。
犬のように、いつまでも子供扱いしていては、子供(息子・娘)の為にならない。
甥っ子、姪っ子の将来の為に、近い将来、大人扱いをしてあげないといけなくなるのだ。

大人側にその意識がない場合はどうなる?
いつまでも『子供でいて欲しい』と願うのは、親なら誰でもだけれど、
その親が、子供にしがみついて離れない親であった場合は?
子供は いつ どうやって 大人になれば良いのだろう?
いつまでも子供のままでいる年を取った人が多過ぎる気がする。
親は子供でいてくれた方が楽なのだ。
自分の好き勝手に操縦できるから。

うーたんは、結婚するまで 自分の身に付けるもの一切を母親が買っていた。
下着や靴でさえも。(って言うか、財布の中身までも一切管理していたのだー)
気持ち悪い母息子関係だと思った。
新居に引っ越す際に、母親が新品のグンゼのパンツを持たせる図を想像して貰いたい。
そしてこう言われた。
「欲しいと言われたものは、全て買い与えることができる。
 でも、この人をお嫁さんにしたいと言われても買ってやることはできない。
 あなたが来てくれて、本当に良かった ^^に〜っこり」
うーたん 26歳。
成人式を終えて、6年後のことでした。

親が意識して子離れしてくれない場合、子供が精神的に独立するのは難しい。
親と同居していたら尚更である。
子供と大人の繋ぎ目をどう乗り切るか?
親の支配下から脱して、自分自身の足で歩き始めるには、本人の固い意思が ますます必要になってきている日本のご時世なのです。


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