★ 夏海の日記 ★

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2005年10月25日(火) 脳のお仕事

今日は久し振りにパッキリ晴れて、養老山脈が綺麗に見えました。
その後ろに見えたのは、雲かな?他の山かな?
白く見えたのは雪だったのだろうかと思い、冬が近いなぁって感慨深く思います。
朝日に輝く雪山はとても美しく、その季節に私はもうここにはいないのだなって思うと、寂しく感じます。
今度住む場所から見えるのは、西側ではなく、東側の風景です。
見晴らしはとてもよさそうだから、綺麗な山が見えたら良いなあって期待してます。

ここのところ夜中に蚊と格闘していて、寝不足のせいか、朝起きたくありません。
二人とも低血圧&低体温なんだけど、結構teaは起きられる方で、でも最近は朝の目覚まし(不快なバイブです –“−)にも気が付かないで寝ているようで、
「あかん!こんなハズじゃない!!」って毎朝頭を抱えています。
・・・たぶん、年を取って、一晩寝ただけでは疲れが取れない体になっているんだと思うよ。
(って言ったら、思いっきり否定してたけどね 笑)

さて、今日のテーマは脳のお仕事。
最寄駅で降りて、会社への道を歩いている時に思いました。
「この網膜に映っているものを、物として認識し、『見えている』ものとしているのは、脳がやってることなんだよな」
・・・すいません。こんな小難しいことを いつも考えてマス (。。;

体の全ての機能を司っているのは『脳』であり、
聞きたいもの、興味がないもの
見たいもの、興味がないもの
嗅ぎたいもの、興味がないもの
それぞれ、見たいもの、聞きたいもの、嗅ぎたいものしか、見えない、聞こえない、嗅げない。
見る作業は、網膜に映った映像を脳が処理し、立体にしたり、色を選別したり、形として認識したりして、
見ている物 として 人は認識します。
つまり、今見ているものは、本当に見えているものと同じものではないと言うことです。

宮崎駿監督の作品は、映像が迫ってきます。とても迫力がある。
それは、遠近法を無視して、見えるように描いてあるからだそうです。
この『見えるように描く』とは、写真を撮ったことのある人なら、解かるかな?
例えば風景写真を撮ります。
山が迫って見え、その山をバックに人物を撮とうと思ってファインダーを覗くと、
あれあれ?山はとても遠くにあり、かなりショボイ写真になってしまって、がっかりした経験ありませんか?
あの『山が迫ってくる感じ』は、脳がそう見せているのであって、実際の映像は写真で撮ったそのものなのです。
つまり、迫力ある風景は、脳がそう見せているのです。
脳が網膜から映ったものを迫力ある映像として処理して、そう見せているのです。
一点を集中して見ると、他のものが目に入らなくなります。
これも 脳の仕業。
一点に脳の意識が集中する為に、他のいらない情報をカットしてしまうからです。
同じ場所にいても、それぞれの視点で見る(興味を持つものが違う)ものだから、脳の処理はそれぞれ違い、
ある人には見えていて、ある人には見えていない現象が起きます。

で、
脳のお仕事について考えてみました。
人の話を聞いて、これはいる、これはいらないと 区別して、区分けして覚えたり忘れたりするのは脳のお仕事。
耳から入る音全てを聞き、耳から入る全てを覚えていたら、気が狂います。
そうならない為に、脳は必要なもの、不要なものを瞬時に判断し、整理してくれるのです。
人間の脳をコンピュータにするとしたら、東京ドームだか、霞ヶ関ビルだか、東京都だか、
それだけの広いスペースキチキチいっぱいのスーパーコンピュータを並べて、並列処理を行っても追っつかないという話を聞いたことがあります。
何せ、瞬時に入ってきた情報を処理しないといけないのですから。
見る、聞く、嗅ぐ、触る。
産毛をなでる風を心地よく感じるか、不快に感じるかは、脳がどう処理しているかで決まります。
熱いから汗を出して体温を下げよう。
寒いから、鳥肌を立てて、体温を維持するようにしよう。
熱いものを触ったら、熱いと感じ、やけどをしないように瞬時に手を離すのも 脳の仕事。
足を動かすのも、手を動かすのも、涙を流すのも、ゲラゲラ笑うのも、脳の仕事。

で、ストレスがたまっちゃって、脳の仕事が増えたら、脳さん、そりゃー疲れます。
沢山の処理をさせたら、パソコンだって固まるんだもん。
脳だって、オーバーヒートするわな。
今まで、忘れるもの、覚えるものとして瞬時に処理していたことを処理しきれなくなって、
全ての情報が無条件に入ってきたら、そりゃーおかしくもなります。
喫茶店の 遊園地の 小声で話す言葉や 雑音と呼ばれているもの全ての音が耳に入ってきたとしたら、そりゃ気も狂うよな。
そして、本人は気が付かない。
それは脳が疲れ過ぎて、オーバーヒートしたから起こっている現象だということに。

んで、
「宇宙から電波が」 とか、「誰かが自分を殺そうと思って」とか言ったりして。
脳が脳として機能しないのであれば、仕方がないことだよね。
そして、そりゃーもう怖いでしょう。
全ての情報が脳というフィルターを通さないでダイレクトに入ってきちゃうんだから。
自分の力でシャットアウトできないのであれば、お薬の力を借りるのは仕方のないことだと思います。
あなたが悪いのではなく、『脳』が疲れちゃってオーバーヒートしちゃっただけなのだから、どうか自分を責めないであげてください。

そして、睡眠。
この睡眠ってのが、脳を休める働きをしていて、(いや、微妙に脳は働いてはいるんだけどね。寝ててもちゃんと息してるし)
眠ることによって、脳が落ち着いて作業をすることができるのです。
見ることもしない。(意識して)聞くこともしない。
寝る環境は、外部の刺激が少ないし。
で、寝ている間に脳は何をしているか?
入ってきたデータを仕分けする仕事をしているのだそうです。
これは、覚えておくもの、これは忘れて良いもの。
覚えると区分けしたものも、これは前覚えていたものと比べて重要度はこれくらいとかね。
ソート(並べ替え)をしたり、削除したり。

睡眠が充分とれていないと、この作業が充分にできません。
人は忘れないと生きていけません。
(忘れる...記憶の中から消し去るのではなく、記憶の奥底にしまっておくって感じかな?)
入ってくる情報と、忘れても良い情報とを区分けして、どーでも良い事、生きて行くには必要のないこと、
生きて行くためには、忘れた方が良いものを整理して整頓してくれるのが、睡眠時間であり、
だから、眠らせないことが、体を傷つけない一番の拷問と言われています。

脳、疲れてませんか?
きちんと眠れてますか?
脳にちゃんと栄養を与えて、休養を取らせ、睡眠を取って作業しやすいようにしてあげてますか?

脳に栄養を与えるのは、私たちの仕事。
休養を取らせるのは、う〜ん...微妙に専門家も関係してくるかな?
睡眠が取れないのなら、専門家の仕事になりますね。
そして、脳が上手に働けなくなって、出さなきゃいけないところで信号や物質が出せなくなったり、
出さなくてもいい時に 信号や物質を出したりしちゃって、どうしようもなくなったら、
専門家に出動願って、お薬を飲んで 脳を助けてあげる必要があります。

お薬を飲むことは怖いだろうなと思うけれど、胃薬を飲むのと同じ程度だと思って下さい。
消化液が出ないから、それを補うお薬を飲む。
元気を出す物質が出ないから、それを補うお薬を飲む。
自分でどうにかできないことを お薬に助けてもらうのは 胃であれ脳であれ同じなんですから。

ただ違うこと、気を付けなきゃいけないこと。
脳が疲れちゃうってことは、慢性であることが多く、
そりゃー病気になっちゃ程、長期間頑張っちゃったんだから、仕方ないことだよね。
だから、すぐに治らないからと言って、落ち込まないこと。
症状が軽減したからといって、お医者さんの許可なしでお薬を飲むことを止めないこと。
そして、お薬を減らす時には 少しずつ焦らないで時間をかけて減らしていくこと。

『骨折』と『疲労骨折』とは 性格が違って、治るスピードが違うように、
同じ『言うことをきかない』体の反応だって、治るスピードが違います。
もともとの骨の頑丈さも人それぞれと同じで、脳の強さも人それぞれ。
他人と自分を比べないことが大切です。
っつーことで、
脳が疲れちゃって、オーバーヒートちゃって、今 お薬を飲んでいる人へ
どうか焦らないで、前を向いて ゆっくり歩いていこうね。 ^^


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