| moonshine エミ |
| 2003年12月09日(火) 願わくば花の下にて | ||||
| 2003年も終盤になって、ずいぶん仕事では落ち込んだ。 こんなふうになるとは思わなかった。 スパイラルは今も続いている。小さなきっかけですぐ沈んでしまう。 だせーなぁ、自分。 上げ潮を待ち望んでいる。いや、波は自分で起こさなければいけないのだろうね。 でも楽しむ気持ちを忘れずにいられたのはよかった。 友だち、いろんな人、ありがとう。 自分のことだって、少しは褒められるよ。 ということで、今日も仕事ではうじうじしつつも、 退社後ははりきって、部活動にでかけた。 日替わり部活動。今日はしずりんと結成しているトム部である。 (別名:オンナ25の会) 『ラスト・サムライ』 かなり面白かったよ。お金をたくさんかけるということが、いいふうに作用してる。迫力あった。 最初の戦いで武士たちが登場する場面、 静寂の竹林から鎧兜と馬のシルエット、そして怒号・・・なんて、 ちょっと震えるくらいだった。 トムも、今回は基本的に、かっこ悪くなかったし。 (おいトム部だろオマエら) いろんなところで言われているように、渡辺謙がすこぶるかっこいい。 まさに侍然としている。 真田広之も、出番こそ多くないが、よかった。こちらは、暴れ武者という感じ。 小雪も、もの言いたげな表情がやっぱり美しい。 美しい国土と良き伝統をもつ日本人であるという面、 発達した世の中に住む現代人であるという面、 無意識のうちにもっている誇りのようなものを両方、満足させられるような内容だった。 時代物好き、幕末フリークぎみでもある(会社では歴史研究会にも属しています←単なる飲み仲間)私なので、 もちろん時代考証とかあれっ?と思うところもなきにしもあらずだが、 考えてみると、日本でつくられる時代物にだって憤懣やるかたないところは多くある。 (特に最近では大河ドラマ「時宗」や「利まつ」ね!) この映画では、いわゆる敵役のひとりである「大村」を 近代兵制の整備に尽力した大村益次郎のことだとばかり思って見ていたので、 長州出身の彼をこんなにサムライ魂無き人間に描くなんてー!と思ったけれど、 確認すると、架空の人物として描いていたみたいね。 彼は史実ではこの映画の時代には既に生きていないし、 映画でも「益次郎」という名は一度も出てこない。 いや、そんないろんな瑣末事はどうでもよくて、 あの時代の日本に対する畏敬の念、のようなものがすごく感じられたのが肝要。 ハリウッドがそんな映画を作ってくれたことがなんだかうれしい。 トムが主役だけれど、彼を持ち上げる作品じゃない。 勇敢で、自らに厳しく、「名こそ惜しけれ」名誉を尊ぶ武士。 その精神を身につけつつあるかわいい子供。 親切で気持ちの良い青年。 峻厳なる山、人の手で磨かれ輝くような寺、 素朴な藁葺きの家、散る運命だからこそ目を奪う桜。美しい国。 明治天皇の描き方にも、とても好感がもてた。 久々に、かっこいい武士が出てくる小説が読みたくなったよ。 でも、近代国家ができるまでに、 同じ日本人が、ああやって旧勢力と新勢力に分かれ、殺しあったんだよね。 戦いの後、武士がわも政府側もなく、まさしく死屍累々と、 広い草っぱら一面に倒れる人々の姿が、とても悲しかった。 それは、いつの時代、どこの国でも行われてきたことで、 そして今も。 映画の後には、ゆいちゃんも加わり、 随時、サムライぶりながら、楽しい食とお酒のひととき。 いやー、いろいろありまさぁな〜〜〜! 身辺、にぎやかです。 |
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