| moonshine エミ |
| 2003年05月22日(木) 世界じゅうに花束を | ||||
今日はうれしいお給料日。 いそいそとATMの列に並ぶ。 私のすぐ前に並んでいたお姉さん、 「わたし、たくさん記帳するので、お先にどうぞ」 と優しく順番を譲ってくれる。 「わー、すいません」 なんて言って、もうすぐ順番だーとお財布をひらいて気づいた。 キャッシュカードを家に置いてきていた。 すごすごと退散。 昨日のライブのことを少し書き足しておこう。 ゆうべの日記は酒が入っとってちょっとお恥ずかしい。 ま、文章を書くなんて恥ずかしい行為だもんねーどっちみち。ある意味。 ばんびーるの昨日のラインナップは弾き語りの男の人ばかり5人、 フラッシュさんはトリで登場。 メトロノーム(メトロフラッシュ。)を台の上に置いて、カチッカチッと鳴らしながら、『ブランコ』が始まった。 小さめボディのペペというスパニッシュギター(ペペフラッシュ。)で。 ギターの音色も声も軽く、どことなくもの悲しく始まった。 弾き語りの人は座ってやることが多い気がするけど、フラッシュさんはこの日も立ってやってた。 あー、フラッシュさんだー、とじんわり。 「・・・こんな感じでユルーくやりたいと思いマス」と。 ほの寂しい『朝食が遅すぎた夕暮れ』、激しくないけど何となくぐっとくる『裸になりたい』は初めて聞いた。 『幸せの回収宣言』は、バンドよりも弾き語りのほうが好きだなあ、と思った。 『してやったり』はとても好きな歌。弾き語りでは初めて聞く。イントロのギターだけでもう、かっこいい。 「♪全ての人が愛し合えるにはさ ジョン・レノン並みの想像力が必要だ」 ああ、この歌いだしの詞、もう何度も日記に書いた気がするな。 お客さんはほんと、少なかった。純粋にライブを見てるのは、3−4人。 フラッシュさんの直前に演った美和けんじさん、お店のバイトの男の子は、ノリノリで聞いてた。こういうのうれしい。 そのほかに、男女3人組がいた。 この人たちは、ごはんとおしゃべりに夢中になっていたけれど、フラッシュさんが歌いだすとやっぱり興味をひかれた様子で、 曲の合間に「すいません、リクエストいいですかー?」なんて言い出した。おばちゃんが。 「なんでしょう、スタンダードはほとんど何にもできませんが」と、びっくりした様子でフラッシュさん。 「長渕」と言われて、『巡恋歌』のさわりをチラっとやったフラッシュさんが、すごく照れくさそうで恥ずかしげで、もうもうもう、すばらしくかわいらしかった。 「じゃあ、尾崎は?」と言われて、ジャンボ尾崎のマネ(?)なんてしてかわしたり。 こんなこと、普段のライブではまずありえんので、興味深くてねぇ。 『ビールと君を』では私ともう一人、女の子に鈴が手渡されてジャンジャン鳴らして、大変たのしくて。 美和けんじさんもカズーで即興参加。 いつのまにか、さっきまでいなかった女の子たちがライブを見ていて、すごくニコニコしながら聞いていたので、あ、フラッシュさんを好きで見に来た人たちなんだな。と思っていたら、 全然そうではなくて、ライブスペースではないほうで食事をしていた人たちが、音につられてやってきていたらしい。すごいな、フラッシュさん。本当に楽しげに聞いている女の子たち、こっちまで嬉しくなってまた鈴をジャンジャン鳴らす。 『いい夢をみたいなら』がはじまる。 本当にいい歌、だけどコレを聞くと、あーライブも終わりだーと遠足の最後の子どものようにシュンとなる。 でも、この日はそのあとに『本日閉店』もやってくれた。 CDでしか聞いたことがなかったので、おトクでした。 やっぱり馴染みでない場所でやるからか、お客さんが少なかったのは寂しかったし、フラッシュさんも寂しいだろうなー、と思うと悲しかったけれど、 それでもいい歌を聞かせてくれるフラッシュさんがすごくうれしかった。 「やっぱり歌は楽しいですね。」と、blogに書いてたフラッシュさん。 そうよね。楽しいよね。 今朝になっても幸せ気分がぬけきらず、でもそうやってボンヤリしてるバアイではないなので、2倍くらい集中して(当人比。)まじめな顔を作って仕事。 ああ、世界中の人たちに花束あげたいくらい、幸せな気分だー。 と、心の中では思っていた。 でも、花束なんかよりも、ご飯が、お水が欲しい人だって、世界にはたくさんいるんだよなあ。とか、考えはいつもそうやってズレていって。 きのうは本当に幸せな日だったなあ。 最近の楽しい日、ベスト何位にチャートインかなあ。 などとボンヤリ考える。 すると、楽しかった日が、次から次に、たくさん思い出された。 いろんな人の顔が思い浮かんだ。ひとりの時間を楽しんだ思い出も。 この日も、あの日も楽しかった。もちろん昨日も! 順番なんてつけられない。 「こんなことやあんなことで、何だか楽しくやってます。」 何日か前、そんなふうに、福岡を離れた大学時代の友人に近況メールを書いているときにも思った。 そう、楽しい。 なんだかんだで、楽しくやっている毎日なのだ。 仕事の繁忙期もだんだん終わりに近づいている。 今週末も来週末も再来週もけっこう先のこと考えても、 楽しみな予定やこれからやりたいことがいっぱいある。 やりきれるかなぁこんなに?というくらい。 帰りの電車で、浅田次郎の短編『月のしずく』を読んだ。 思ったとおりに切ない話。 涙が出そうで困った。 |
||||
| << | □ | >> | ||||