moonshine  エミ




2002年11月17日(日)  生涯の恋人

 試験の日曜日、すっかり開き直った朝は、特にジタバタ参考書をめくったりもせず、のんびりご飯を食べて出発。
 外に出ると、雲ひとつない青空じゃないの。
 陽のあたるところはあったかくて、小春日和とはこのことね。
  
 福岡大学にて受験。
 わからないなりに一応答案をつくって(もう、やけっぱちのパズル気分で適当に数字を埋めてった)、時間がきて、ふと我に返ると、ワー、アハハ・・・と中庭のあたりからはしゃいだ声がする。
 大学だけど、日曜だし近所の子供が来て遊びまわってるのかな・・・?と思って窓の外を見ると、遊んでいるのはまさに大学生でした。どうもかくれんぼと鬼ごっこがまざったような遊びをしてるようで、走り回っては息をきらして歩いたり、追いかけたり。
 んー、平和だなあ。

 この日記をいつも読んでくれてる人には、おなじみ(かもしれない)、私の相棒のしんちゃんですが、春から仕事で愛知に行くことになりました。
 まだいまいちピンとこないなりに、既にさみしい。
 先週の火曜に判明して、その日のレッチリのライブの前に知らされました。それもあって、本当に、夢の中にいるようなライブだったよ、まったくよぅ。夢のように楽しく、得がたいときだった。

 しんちゃんと付き合い始めたのが19歳の秋で、次の春から私がマンションを借りて、二年間ほぼ一緒に暮らした。
 いま、私たちは24歳。
 書けないようなキツいことも、まあそれなりにあったけど、今も変わらず仲良し。
 お金が無くても、どこに行かなくても、同じ部屋にいて別々のことをしてても、どれだけずうっと一緒にいても、しっくりくるのが二人だと思っていたのに。
 福岡−愛知間なんて、それほどの距離でもないけれど、やっぱり会いたいと思ったときにすぐに会えるとこじゃない。お互い仕事もあるんだし。
 距離が開くことで、一緒に出来なくなるいろんなことや、寂しかったり不安になったり、めんどくさくなったり(笑)する、そういう様々な気持ちを想像して(←そう、こういうことを具体的に次々と想像するのは得意だったりして ^^;)、けっこうしゅんとした。
 まあ、私にとって一緒に行くっていう選択肢は当分ないし、しんちゃんにとっては新しいおめでたい出発なんだから、寂しがってばかりもいられませんな。

「胸焦がす情熱は 過ぎ去っても
 今も 誰かに あなたのこと話す時には
 声が 知らずに やさしくなる
 静かな 静かな この気持ちを 何と呼べばいい?」

吉田美和 “生涯の恋人”


 周りには、遠距離の恋を実らせた人も終わらせた人もいろいろいる。私たちはどうなるんだろうね。
 自分の気持ちが案外あっさり変わることも知ってる。
 しんちゃんだって、しゃちほこのようにピチピチした(?)名古屋美人にクラリといくかもしれません。

 でも、お金もないクルマもない、閉塞感と希望がごちゃまぜになった若くて青い二人の日々が、お互いにちょこっとずつ大人になりながら、まるまる5年も続いてる、その今は、真実なのだよね。
 いろんなことを感じられる、自由な心の若い時間を、こんなにも仲良くなれる人と一緒に過ごせてよかった。すごいことだ。
 いつか別れてしまうとしても、そのときにたくさん泣いて傷つけあったとしても、やっぱりしんちゃんは私の心の、生涯の恋人だろう・・・と、思う。

 と、なんかもうお別れみたいな文章を書いとるな、わたしャ。
 そんなわけで、春からは私にとっても、新しい日々になりそうです。
 日記の10000ヒットのときに、「花も嵐も」てタイトルで書いたけど、ほんと、嵐は突然やってくるもの。
 こりゃ目が離せませんな。
 そして、しんちゃんは、私のこのかわいい気持ちを、心して受け止めるように。いいね?
  
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