moonshine  エミ




2002年08月21日(水)  選ぶ喜び

 人と話してて「あっそういうことなんだ!」と初めて気づくときがある。

 昼休み、他愛ない同僚とのおしゃべりから、
「そうか・・・。映画でも本でもビデオでも、そもそも『選ぶ』って行為が好きなんだな、私は」
 と思った。
 
 本屋さんもレンタルビデオショップも大好きで、毎週必ず行く。
 表紙とか、背表紙、パッケージ、ジャケット、見るの大好き。
 選ぶ基準はそのときそのときで、タイトルがいいな〜と思って手に取るもの、ジャケットや表紙に惹かれるもの、キャストや作家名で決めるときもあるし、本だったらじっくり立ち読みしてから決めたりもする。
 友達のオススメや雑誌・ネット等のレビューを心に留めていて決めるときもある。もちろん、売れているもの・宣伝されているものには、自然と目が行くに決まってる。
 
 とにかく本屋にしろビデオ屋にしろ、無数のモノが置いてある。
 そして今の私たちには無数の情報がある。
 無数のものたちの中から、「これ! これ、読んでみよう、見てみよう!」て選ぶまでが、もう、楽しくて仕方がない。
 いろんな情報を受け容れて、自分のアンテナにピピッと引っかかるものを選び取る、その行為。
 それが快感だ。
 
 時にはハズレることもある。
「あ、これ、あんまし好きじゃない・・・」
 でも、それでも、時間を無駄にした、とはあんまり思わないんだよな。それって何でだろ、と考えたら、やっぱり、その作品を選んだ自分に、とりあえず満足してるからなんだ。
 自分で選んだものだから、期待と外れてても、まあOK。
 逆に、どんなに宣伝されてて、みんなが「いいよアレ」「見たほうがいいよ」「面白かったよ」って言ってるものでも、まだ自分のアンテナに引っかかっていないものは、手に取らなくても全然平気。ま、みんなそうだろうけどね。

 ただ、再発見して嬉しかったということだ。選ぶのが楽しい私を。
 お金をかけて作られて、宣伝されているもの、いま旬のものには、いいものがたくさんある。あたりまえだ。
 でも、時の洗礼を受けて息づく古いものや、ただただ奔放に純粋な情熱でつくられてポンと置かれてるもの、棚の隅っこで静かに呼吸をしているようなものにも、いいものはたくさんある。
 いろんな選び方を、自分らしく楽しくできたらいいな、と思う。
  
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