moonshine  エミ




2002年07月06日(土)  「信じられない」ことなんてない

 えーと、予告どおり今日はまず、
「うちのHPの現在のトップの言葉について」(「の」が多い・・・)
 について書きましょうかしら。
 トップの言葉をまだ見てないっていう人はコチラ
 
 これは銀色さんがかねてから折々に書いている、彼女の考え方のひとつ。
私はこれにかなり共感している。
 というよりも、中学3年生という多感な頃から彼女のこういう姿勢を読んでいるので、知らず知らずのうちに影響されてきたのかも。

 たとえば新聞の三面記事やワイドショーで大きく取り上げられるような、「世の中の一般の人が巻き込まれた事件」について、私はあんまり語りたくない。痴情のもつれとか、殺人とか、誘拐とか事故とか虐待とか・・・。
 ああいうことについて「かわいそうよねぇ」とか同情顔で言い合う人たちの残酷さに私はゾッとする。それは、「自分には、まるきり関係のないこと」という表情に満ちている。
 
 どんな事件も、明日は我が身かもしれない。でもそんなこと、今はわかりっこないから、私たちは今を一生懸命生きるしかない。不幸な事件に遭っても、いのちある限り人は一生懸命生きるしかないだろう。
 不慮の事故や事件で亡くなった人も、その家族も、本当にいつ自分の立場になるかわからない。そのときの自分を想像しただけでも、身を切られるように痛い気持ちがする。いわんや、今の当事者をや。
 それを思うと、とりあえずの平和を貪っている今の自分が、あくまで世間話のついでとして、わけ知り顔で軽々しく同情を口にするなんて、ひどく傲慢なことのように思える。
 
 子供を虐待する親や、罪を犯した人々・・・それを一概に「信じられない」と吐き捨てることも、私にはできない。
 もちろん罪は憎まなければならない。人を傷つけないようにしなければならない。殺人なんてもってのほかだ。
 でも、やっぱりそれも、世間話で片付けるのが何だか無責任なことのような気がしてしまうんだよね。
「信じられない」なんて言葉で済まされる出来事は、この世にはない。
 だからそんなことを、いっそ軽い気持ちで話題にしたくないんだ。

 こんなこと言っても別に独善的な気持ちになってるわけじゃなくて、もちろん世の中の大部分の人たちが口にする「事件」についての話題は、良心から起こるものだとわかっています。
 でも私は、長いことそれに対する違和感をもってて、銀色さんの文章を読んだのがきっかけで、その違和感を突き詰めて考えてみると、こういうことなのかなって思ったわけです。

 関連して、
 家族、恋愛、金銭感覚。
 この3つについての価値観は、私は決して他人とは共有し得ないものだと思っている。
 だから、こういう話題のときは、自分の価値観を基準にするみたいな発言をしないように、心がけている。

「あそこのウチって、変わってるわよねぇ」
「あのカップル、出会い系サイトで知り合ったんだって、なんかイヤよねえ」 
「ほんとあの人ってケチよねぇ」

 こういう、人の家庭のこととか、恋愛のこととか、お金の使い方について安易に述べられた感想は、絶対に自分を基準にしてるんだよね。
 でも、家庭なんて、恋愛なんて、お金の使い方なんて、もっとも個人的で、他人にはその一部分しか見えないものだ。
 その、見える一部分だけで、それを自分(や、広義での一般の価値観)と比べて、どうこう言うのって、すごく狭くてくだらないと思う。
 だから、心の中で「それって、ちょっとどうかな・・・」と思っても、それはごく個人的な感想として、口には出さないようにしたい。
 そういう話題が始まると、本当に耳を塞ぎたい。電車の中とかでも。でも、こういうのって結局、大概が精神的に幼い人か、オバチャンの話題なんだよね。オバチャンにはなりたくないよ。と、思う・・・。
 
 時々、会社やなんかで
「あの上司って、家でもあんなふうなのかしら」
 なんて話になるのも、私にはよく理解できない。どうしてそんな発想が出てくるのか、本当に不思議に思う。仕事でイヤな人とかち合っても、その人の家での姿なんて想像することもないし、ましてそれについての感想を持ちたくもない。それは本当にその人のプライベートで、それがどうであろうと、他人である私たちが勝手な想像で評価したりすることは出来ないと思う。

 とにかく、物事の一面だけを捉えて、プライベートなことに関する評価とか感想とかを口にするのが、私は嫌いのようだ。 
 でも、こういうことに私が過剰なほどに敏感なのって、たぶん自分の育ってきた環境からだろうな・・・。
 
「まず」なんて書いたけど、思いがけず長くなっちった。
 何か思っていることを的確に書けてない気もするが、今日はこの辺にしておこうかしら。

 HMVのギタリスト100、1位はやっぱりジミ・ヘンでした。
 私にとっても永遠のベスト・ギタリストだな、ジミ・ヘンは。
 大学生っていう時に彼を大好きになれて、よかったな。

 さて、今日はすごく感動的な本を読んだので、エイヤ!っとうちの本屋さん「春秋の道連れ」を更新してます。
 中田英寿あり、少女の戦記あり・・・。
 読んだ本全部を紹介することができないんだけど(読むペースに書くペースがとても追いつかない)、たまに更新してるので、たまには覗いてくださいな。感想なんていただけると、なお喜びます。
 
 
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