少しずつ秋めいて来たように感じます。 見上げる空は高く、気づくと影は長く伸びて。 そよぐ風は夏の名残を留めてる。 それからきっと、もう少ししたら虫の音が聞こえるはず。 こうやって季節の変わり目を暦や言葉ではなく体で感じる度、 人間は自然と共にあるんだなと感じたりして。 とても小さな自分が感じる事のすべては、手に余る程 大きな事ばかりで。たとえば何かを作る。とても小さな何かを作る。 夢中になって真剣になってほかに何もないように、 どんどん自分の中へ中へと深く入って行く。 まるで体の中が宇宙そのものになったみたいに空っぽになって。 そこは何でも受け入れられるくらい広く深く。 自分はそうやって自然に帰って行くんだなと思える。 いつか土にかえる日まで何度でも空っぽになって何度でも 宇宙を見つけて。深い深い土の底に水が流れるように 空っぽになる度心の中も何度も浄化されるから、 きっと新しい何かを感じられるんだ。 生きてくのは何だかそういうのがいいと思う。
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