快賊日記「funnyface」

2002年09月11日(水) Last Year

ものものしい厳重警戒のもと、その街は目を覚ました。
未だ消える事のない怒りや悲しみや狼狽…。
そんなものを抱え込んだまま月日が経ち、
またその日を迎えた。
今年は大丈夫。まさか同じ日に同じ事はないはず。
でも問題はそれだけではない。
同じ悲劇を繰り返す事だけが罪ではない。
その日になると必ず思い出す怒りの行き場に人々はきっと
悶え苦しむんだ。そして癒される術はきっと
同じような報復でしかない事に、正しい良心は痛むんだ。
過去の過ちもあるだろう。しがらみもあるだろう。
痕にならない傷もあるだろう。もしかしたら分かり合える日は
来ないかもしれない。
それでも今はただ同じ悲しみが繰り返されないように…。
遠いこの地から、この日に静かに祈りを捧げる。


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