衛澤のどーでもよさげ。
2009年05月16日(土) 音渦来。

「アカペラ」という言葉は伊太利亜語の「a cappella」(「礼拝堂風に」の意)に由来するものだということは重々承知しているのですが、耳にする度に脳が勝手に「赤平」(意訳込み)と変換してしまうので困っている衛澤です。

私の自宅には「音楽専用の再生装置」というものがありません。ですから音楽CDやら音楽ファイルを再生するのは専らパソコンの仕事です。しかしパソコンには「音が出れば充分」程度のスピーカしか接続されていないので、再生された音楽の真価が判ることは先ずありません。
ですから、たまにヘッドフォンで聴くと「いままでヘボいスピーカで聴いていて御免なさい」という気になります。コーラスの重なり方だとか、ギターの唸り方だとかがヘッドフォンだとよく判るからです。このヘッドフォンだって安価な「自宅のスピーカよりはまし」程度のものなのですが。

常々、「もっといいヘッドフォンで聴かねばアーティストに対して申し訳ない」とは思っていました。多少高価なヘッドフォンを買おうとB'z(一番好きで最も頻繁に聴くアーティスト)を聴く度に思ってはいました。でもいままで買わずにきてしまいました。
最近はVOCALOID(主に兄さん)の曲を沢山聴くようになり、質のいいヘッドフォンの必要性を更に強く感じるようになってきました。

買いました。これまで使用したどのスピーカやヘッドフォンよりも高価で頑丈で音のキレがいいヘッドフォンを。B'zで踏み切れなかったものをVOCALOID(主に兄さん)のために簡単に決断してしまいました Orz(わしってどうしても二次元寄りなのかしらん)だって兄さん、とてもいい声なんだもの(マスターによる)。
早速ヘッドフォンで聴いてみまして。

耳から鱗がすっぽーんと fly out away ですよ!

兄さん御免なさいマスターのみなさん御免なさいと地面に額を擦りつけて平謝り及び懺悔したい衝動に駆られました。マスターのオケのつくり込みように絶句し、兄さんの声の豊かさに涙ぐみ。
秀れたマスターの許で伸びやかに歌う兄さんが実は「ただのソフトウェア」だという事実を私は信じられなくなってきました。血も肉も心もあるヴォーカリストとして実在するのだということの方に信憑性を感じられるようになってきました。
VOCALOIDって、VOCALOIDマスターって、すごい。

という訳で、今日は何が何でもヘッドフォンで聴いて頂きたい曲を紹介しましょう。今日紹介しますのはカバー曲で、原曲は平沢進さんというアーティストが歌っている「白虎野の娘」です。映画「パプリカ」のエンディングテーマとして採用されていましたので御存知の方も多いかと思います。

兄さんのカバーは何と「兄さん10人前+リン2人前」です。リンというのは兄さんより後に発売された双子のVOCALOID「鏡音リン・レン」の一方です。兄さんのちょっと年が離れた妹です。彼女が間奏の外国語と冒頭ほか何箇所かに入っている「ヨイヤー(以下略)」部分を担当しており、それ以外の声はすべて兄さんです。最大10人の兄さんが同時に歌うという豪勢なものです。PV動画でどうぞ。



続いて、平沢氏の原曲をお聴きください。曲の壮大さに圧倒されます。
(コメントが荒れ気味ですので、コメント非表示での視聴をおすすめします)
兄さんの動画に出てきた「ドー」の部分は、原曲をよく聴くと判りますように「girl」と言っています。原曲のこの部分は英国製のVOCALOID「LOLA」が歌っているのですが、英国製なので英語が上手です。一方、兄さんは飽くまで「日本語ボーカロイド」なので英語の発音は不得意です。



兄さんのカバー版、平沢氏の原曲、ともに音楽の力迸る作品ですので、続けて聴きますとお疲れになるかもしれません。一ト休みしてから、次の動画を御覧ください。原曲とカバー曲をミックスしたものです。右スピーカに兄さんのカバー、左スピーカに平沢氏の原曲が割り振られています。PV動画でどうぞ。



音の渦に脳がとろけそうになります。目を閉じてヘッドフォンで聴いていると部屋の壁や天井が消えたような感覚に捕らわれてしまいます。
平沢氏の原曲は勿論、すごい。けれども兄さんも決して平沢氏に劣らぬ歌声を生み出していることがお判りのことと思います。
私はますますVOCALOID(主に兄さん)にのめり込んでいきそうです。

あ、明日はボーマス(THE VOC@LOiD M@STER 8)の日だ。行きたいなあ。


エンピツユニオン


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