ぐったりしている間に四月になってしまいました。
冬から春への季節の変わりめ恒例の体調低迷に見舞われていまして、半病人生活をしていました。「半」病人なので中途半端に活動できてしまって、いま更ながら「
BAROQUE」にのめり込んだり、
あずき豆乳の旨さに開眼したりしていました。
「BAROQUE」はPS2やWiiでも遊べるようになったらしいですが、私は敢えてPS版を推します。などとしたり顔で言ったりしていますが、私はこのゲームを遊んだことがありません。と言うか、遊べないと思います。アクション要素が強すぎて。
では、何故のめり込んでいるかというと、頽廃的な世界観と狂ったキャラクタデザイン、そして「口が聞けず、記憶を失くしていて、罪の意識だけを抱えた主人公」、この要素に心が鷲摑みにされてしまっているからです。それにサブタイトルが素敵。「歪んだ妄想」だなんて。
ゲームから離れて一〇年近くが経ち、反射神経も視力も鈍ってきた私は自力でゲームをプレイしてストーリイの謎を解くことから逃げて、最初から最後までストーリイを解説してくれているサイトで詳細を知り、動画サイトでイベントシーンを見て、ゲームをクリアした気分になっています。
「BAROQUE」の世界に浸るといろんなバロック(歪んだ妄想)が湧き上がってきます。「BAROQUE」のように歪んだ物語を書きたくなってきます。
そこで必要になるのは原稿用紙です。この頁に何度も書いています通り、私は原稿をつくるのに紙の原稿用紙を使用しています。お気に入りは「
コクヨ ケ−35」原稿用紙です。紙面が薄いグリーン、罫線はちょっと濃いグリーンで目にやさしくて、B5サイズなので狭いスペースで作業できます。これに万年筆で一ト文字一ト文字書き込んでいきます。
しかし、万年筆は書きやすいのですが、うっかり字を書き損じてしまうことも儘あります。たとえば私は「狭」と「挟」をよく間違えるのですが、字が完成してから間違ってしまったことに気付きます。字が完成してからでは書き直しができません。書いてしまった字は二本線を上から書くことで「便宜上なかったこと」にするしかありません。実際は桝目が一ツ無駄になり、字数換算がその分不確かになります。
そんな私に朗報が! 何と「
アンドゥ機能付き原稿用紙」が発売されるのです。その名も「ケシカミ」。
「アンドゥ」とはみなさん御存知の通り、作業の手順を一手逆戻りすることです。「あっ、いまのなし!」でなかったことにできる機能です。たとえば先程の「挟」と「狭」を書き違えたら、九手戻れば「書く前」に戻れるのです。すばらしい。
秋葉原のヨドバシカメラでは先行販売されたそうで、インターネット上では
実際に購入・試用してみたという記事も散見できます。引用記事では「10枚で500円と原稿用紙にしてはちょっと高かった」とされていて、私も同意見です。大量消費する者としてはちょっと手を出しづらい。もう少し時代が進めば半額くらいにはなってくれるかな。そしたらケ−35からケシカミに乗り換えるんだけど。
うそ。「ケシカミ」は大がかりな仕込みネタです。四月一日だからね。