衛澤のどーでもよさげ。
2007年07月01日(日) 最終日。

断食施設を退所する日がやってきました。
いつもと同じように朝の礼拝に参加して、居室への帰りがけにT先生から思いがけぬプレゼントを頂く。何と、薔薇の花びら。施設内で栽培しているものを採ってきてくだすったのだ。封筒に入れてくだすったのだけど、封筒越しにもとてもいい香り。

そして気分よく施設での最後の食事。ほぼ通常食と言っていい豪華な食事です。


玄米飯も毎食ごとに量が増えてきて、ほぼ茶碗一膳。茄子の煮浸しに煮豆と冷奴、そして味噌汁。
同じ日に退所する人がほかに三人いて、口々に「うわあ、豪華だなあ」などと感嘆の言葉を洩らしてしまう。いや、ほんとうに豪華です。こんなに食べたら満腹になるよ。

食事をして、退所の時間まであと僅か。居室の掃除をして、荷物をまとめて。退所時間が来たら、バス停まで施設の送迎車で送って貰います。バス停からは来た道を逆戻りして帰るのですが、ぼくは名古屋駅周辺で一泊する予定があったので、名古屋駅でストップ。
退所時間が昼過ぎ、名古屋駅まで二時間ほど、名古屋駅構内で土産ものを見てうろうろしているうちに夕方に。土産を見定めて買い込む前に「せっかく名古屋に来たのだから」と名物「ひつまぶし」が食べられる店に入りました。

長らく憧れていたひつまぶし。入った店のメニューにはひつまぶし「大」と「小」がありました。以前のぼくなら迷わず「大」を注文したでしょう。しかし、今日は迷わず「小」を注文。一食の絶対量が断食前と比べて減っているようです。


ひつまぶしは「一杯めは普通に鰻丼として、二杯めは薬味を乗せて、三杯めは茶漬けとして」食べるとされています。このひつまぶしも茶碗に軽く三杯程度の御櫃の大きさでした。
満腹。
それもさることながら、何より驚いたのは、ものすごく味が濃く感じられたことです。「これが名古屋の味付けか!」と思ったのですが、どうやらそうではなく、私の味覚が断食によってリセットされていたようです。

何故それが判ったかというと、この後、コンビニエンスストアに立ち寄って断食以前から好きだったペットボトル入りのコーヒーを飲んだのですが、そのときに「げ、こんなに甘かったかこのコーヒー!」と思ったのです。こんなに甘いものを五〇〇ミリリットルも飲めないぞ。そう思いました。以前は平気で一日で飲み干していたのに。

体質リセットだけでなく味覚までリセットしてしまう断食。これからは調味料もほとんど必要がない食生活ができそうです。

それにしても。
名古屋という街は何とも不思議な造形が幾つもある街ですな。


これとか。


これとか。


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