2003年11月09日(日)
山場

衆議院選挙速報にくぎ付けだ。筮竹で自民230議席を占うと乾為天(上も下も天)と出た。昇り詰めた龍の相だ。これをどう読むか?今回は安定だが、昇った龍は下るしかない。現在、未決定の議席はあと90数議席、これがどう決するか……。

そんなきな臭い話はさておき、ちょっと気になる発言が与党からも野党からも聞かれた。「(小泉首相の)パフォーマンスだけの政治はもうやめにしよう」「野党のパフォーマンスにかき回された」云々。

パフォーマンスをいやに低く見積っている。ここに政治家の志の低さが伺える。見てくれではなく、大切なのは中味だ。確かにそう言われればおおかたの日本人なら賛成するだろう。だが、ちょっと待て。その中味はどうやって伝わるのだ。もっと突詰めて政治を考えて欲しい。どちらにせよ結局は密室のやりとりを前提に政治を考えてはいまいか?みてくれは二の次、中味が大事ということは、よく考えてみれば分るように、どこか知らないところで政治が動くということを意味する。

パフォーマンスはみてくれである。しかし、パフォーマンスを大事にする精神は公開を前提にする。信頼も裏切りも公開される。そういうパフォーマンスに責任を取る政治の時代になったのではないだろうか。


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