浅間日記

2010年06月06日(日)

山の家へ、畑の様子を見に行く。

小さいYは、おじいちゃんはどこにいるのかと尋ねる。
おじいちゃんはね、今日はいないんだよと説明しても、何度も何度も尋ねる。

春ゼミがジーワジーワと鳴いている。
沢の水が、ドボドボと音を立てて流れ落ちる。

猫の額ほどのジャガイモ畑の草を、Aと二人でせっせと抜く。
母が花壇にしていた頃の名残か、変な園芸品種の草が、
畑の脇で、場違いに鮮やかな花を咲かせている。

おばあちゃんの花だね、とAが言う。



山の家はいまや、父や母ではなく、私達のペースで動いている。
母の趣味の調度品や、父の土産である異国の置物にかわり、
子どもの靴や服やおもちゃや落書きが存在感を増してきている。

自分が子どもとして居る場所から、親として居る場所として、
少しずつ、空気が入れ替わりはじめている。

そのことの痛みにも、もう慣れた。

2007年06月06日(水) 
2006年06月06日(火) 観光地ビフォアフター
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