浅間日記

2007年01月18日(木) 金権政治参加

どの街にも一軒か二軒、必ず、素敵な職人がいる蕎麦屋とパン屋がある。
これは信州で特筆すべき点のひとつかもしれない。

そのパン屋で年末にみかけた、メッセージブレッドなる商品。

「イラク戦争に反対します。価格のなかから10円を、復興支援団体へ寄付します。」
というようなことが書いてある。
そして、発売から今までの売上個数と、寄付した金額が書き添えてあった。

まじめな店主だから、自分に何ができるか考えたのだろう。
まじめにパンを焼くことしかできないし、
まじめにパンを焼くことならできる。
考えた末に思いついた商品なのだろう。



おおよそほとんどのことにおいて、自分は購入消費することしかできない。
社会や政治に対するコミットメントは、その範囲が極めて限られている。
しかし、購入消費することはできる。息をするぐらい無理なく幅広く。


こうしてメッセージフラグのついた商品やサービスを選択的に購入することは、
何かの署名を集めるとか、国会の前を行進するとか、
そういうことに比べれば格段に簡単だ。今日も出来るし明日も出来る。
省エネルギー型の製品を選ぶ時のような按排で、やればよいのだから。
そして、払った金額の分だけ確実に経済は動き、意志は反映される。

「支持できない国会議員の地元へは旅行に行かない」
と宣言することだって、十分国民の意思表示になるのだ。

票よりも金がものを言うというのなら、
これからはもう、その方便に従ってものを言おうと思う。

2006年01月18日(水) 悪貨が駆逐するもの
2005年01月18日(火) 悲嘆エレベータ
2004年01月18日(日) コインロッカーベイビーズ


 < 過去   INDEX  未来 >


ipa [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加