筥崎宮の放生会(←博多では「ほうじょうや」と言う)に母を連れていった。
 夜の放生会はもっっっのすごい人波なので、後期高齢者を安全かつはぐれないで連れ歩く自信は私には皆無である。 てなわけで昼間にのんびり露店を楽しんでいただいた。←どうせ明日(下手すると当日)には忘れているわけだがwww
昔はカルメ焼きとかカラーひよこ釣りとかあったよね〜などと話しながらそぞろ歩き、しまいには「ナーシもカーキも放生会〜」(梨も柿も放生会)ってことで帰りにスーパーに寄って梨を買うことにした。
駐車場に戻って車に乗り、しばらく走ると交差点で見慣れぬ……
 いや、レトロ懐かしい風体のバスが一台。
 ちょ、あんた青バスやん!?
 どうやら現行車体に復刻塗装(ラッピング)されたものらしい。
私の記憶に一番古い西鉄バスは、電車のような横向きのロングシート。乗車口は引き戸タイプだった。ガラッと横に開くやつである。
ほどなく折戸タイプになるのだが、これがステップまで人がぎっちぎちになる朝の通勤通学ラッシュ時には、開閉時に誰かのカバンや下手すりゃ人体が折戸に挟まれる等のアクシデントに遭遇するのもまたスリリングかつバカウケだったものだ。
いやあ懐かしいこと懐かしいこと。
もうバスのドアに挟まれる人や、放生会のヒヨコ釣り、怪しいルーレットやコリントゲーム付きのカルメ焼き屋、赤やピンクのままごと売りなどは見当たらないが、今ある目の前の日々が数十年後には懐かしく思い出される時が来るのだろうよ、今の若い子たちにも。
身軽なうちにどこへでも何でも行ってみてやってみておいて悪いこたあないよ。 一人ででも二人ででもみんなででも。 いいことも無駄なこともくだらないことも。
イカ焼きのタレが白いスカートにべったりついた思い出も笑い話。 ままごとを買ってもらえなくてショボーンだったのも、カラーひよこが大きくなったらふつうのニワトリになったのも、すくった金魚が翌日兄貴の飼ってるカメのエサにされていたことも、博多弁のおっちゃんが売ってる小さな丸いカステラがなぜ東京ケーキなのか考えすぎて夜も眠れなかったことも、全てが遠く懐かしの日々。
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