上肢が不自由な旦那は、夏に自分一人で着替えるのが大変。 特に肌着は汗でくっつきがちだから、脱ぐのも着るのも一苦労する。
そういえば私の父が脳内出血からの緊急搬送入院手術→半年のリハビリ専門病院生活を終え、退院後うちの旦那が用意した部屋(当時私たちが住んでいた建物と同じ階)に越してきた2001年当時は、さほど介護用衣類というものは充実しておらず、ほとんどは必要に応じて母が作っていた。
今は前開きの下着やマジックテープで大きく開く開閉しやすい靴、すそ部分にファスナーがついたズボン、底に滑り止め加工がされた靴下などは普通に売っているが、当時は全くといっていいほど市販されてなかった。
なので左半身麻痺の父から「ここが不便なんだけど」と言われたら、それに応じて母と私は使い勝手をよくするための方法を考え、大きめのボタンだのマジックテープやファスナーや様々な幅のゴムや滑り止めになりそうなものなどを探して買ってきては、あれこれ試作を重ねて使ってもらっていた。←私は必要な材料の捜索と購入担当、母は裁縫ができるのでアイデアと製作担当。
特に短下肢装具(麻痺した足を固定保持するための装具)をつける左足は、全てのズボンに左裾だけファスナーをつける必要があるため、我が家には各色一定の長さのファスナーが常備されていた。
衣類は全て前開きでなくては着脱が難しいので、これも全て既存のものをリフォームすることで対応してきた。
いやあ、母が裁縫得意で良かったな!!←製作丸投げ。
自分たちでどうにかするのが無理だったのは靴だけ。(素人が下手に細工したら危険だし)これは完全にオーダーだった。左右はサイズ違うし、特に左は装具を着けた状態で長さ幅高さをきちんとはかってもらい、しっかりかつ楽に固定できる位置にマジックテープをつける等々の詳細設定が必要だったので、年に何度か専門の店で作ってもらっていた。歩行リハビリ毎日めっちゃ頑張ってたから靴底の減りも早いし。←頑張った証。これは誇らしいこと。
さて、夫の不自由なのは片手でなく両上肢。 とはいえ全く上がらないのではなく、途中までしか上がらないだけで、手指は左右共に不自由はない。
なのでだいたいのことは時間をかければ自分でできるが、夏という季節が風呂上がりの彼のお着替えひとりでできるもんの邪魔をするわけだ。 これをどうにかしてあげたい。 できるだけ人の手を借りずにできるようにしてあげたい。
そう、母だったらちょちょいのちょいで今ある衣類をリフォームするのであろう。 だが私はお裁縫のセンスが限りなくゼロである。 メイクがド下手なのと同じくらいこのあたりのことは苦手の極みときている。巾木の張り替えはできるのに。防犯カメラの取り付けも各種機器の設定も配線も高所の電球交換も電ノコでの枝打ちもできるのに裁縫とメイクは無理。永久に無理。
というわけでそこは早々に諦め(←てかハナッから自作する気ゼロ)、ネットで検索すると昔と違って出るわ出るわ大変便利な介護用品や介護衣類の数々。 両面テープだったり簡単なボタンだったり、袖の長さもいろいろあるし今はすごいね!!本当にいい時代だね。ありがたいことだ〜。
てなわけで前開きワンタッチ肌着を買いましたよ。手作りの技術はなくても探し出す愛はあるから許してたもれ、夫www
追記※ワンタッチ肌着使用から数日後「なんかさあ、これいかにも介護用ってかんじやし爺くさくてイヤ」と言われましたwww←79歳のくせにいいいいいいっ。←仕方ないんでエアリズムの前あきシャツ買いました。一件落着。
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