某突起名の人生つぶやき日記

某突起名の独り言。
あくまで独り言ですので・・・まぁ、お気になさらず。

2002年07月16日(火) M。










仕事が終わった直後、

駐車場を車に向かって歩いていると携帯電話が鳴る。

カバンから携帯を取り出して

着信を受けて光る白黒のディスプレイを見ると

あの時一日に30回は見た、の携帯の番号。





私は彼女の携帯の番号を着信拒否にはしていなかった。

・・・何故なら電話帳にも登録していないから。

もう見るコトの無い番号だと思っていた。





その、もう見るコトの無い番号が光っている様子を

電話を取るコトも無くボンヤリと見ていると、

それは随分長い間鳴っていて、

ああ、少し気の毒だな・・・そろそろ取ろうかなと思いはじめた頃に

ピタリと止んだ。










私は何事も無かったように携帯を握り締めたまま車に向かって歩いて行き、

車のドアを開けた瞬間、また着信。










「・・・はい。」





「Mです。」





「分かってます。」





「・・・。」





「どうしました?」





車のシートに身体を滑り込ませ、

片手でサンダルのストラップを外しながらの会話。





「あれから○○さんのおっしゃったコトを色々考えてみて、

 婚約者にも全部話して・・・Zとは別れるコトにしました。」





「そう。」





「もう縁を切ろうかと。」





「・・・そう。」





・・・今更。

そんな言葉が口からするりと出かけたが、飲み込んだ。





「・・・それで?」





「・・・。」





「何か他におっしゃりたいコトがあって電話をかけてきたんじゃないんですか?」





「・・・あの、婚約者とも話したんですけど、

 ○○さんにも色々とご迷惑をおかけして、

 あの時、体調崩れされてお仕事もお休みなさったようなので

 何て言うか、その、お詫びを・・・。」





「・・・・。」





「・・・すみませんでした。」





「そうですね。」





「それで、ご迷惑をおかけしたので、

 ○○さんがお仕事をお休みなさった分だけでも

 お給料を保証させていただけたら・・・」





「要りませんよ。」





「・・・は・・・。」





「保証」という言葉に、

被せるように私が放った言葉が聞き取れなかったワケでは無いようだが、

意味が理解出来なかったようで、Mはしばらく沈黙していた。





「・・・でも。」





「要りません。」





「・・・・。」





「繰り返さないでください。」





「・・・・。」





「Zとの様なコトも、私にした様なコトも、両方です。」





「・・・はい。」





「二度と繰り返さないと約束してくださるなら、

 お金は一切要りません。」





「・・・はい。」





ある意味金銭を請求するよりも残酷かも知れない。

払ってしまえば少々痛い程度の金銭。

その代わりに、婚約者に不満があろうが、

理性が飛ぶほどの感情に煽られようが、

守らなくてはいけない絶対の枷を強いられるのだから。





でも、私はMを側で監視しているワケじゃない。

守るか守らないかは彼女の自由だ。

守れるか守れないかは彼女の良心次第。





お金は少々勿体無いが、ココはMの良心に賭けてみよう。





私はようやくサンダルのストラップを外して、

運転用のスニーカーを履いた。





「婚約者には、許してもらえましたか?」





「・・・はい。」





「Zとは会って話すの?」





「・・・いえ、もう会ってはいけないような気がするので、電話でします。」





「そう・・・電話する時は婚約者の側でした方がいいよ。」





「・・・。」





「聞かれたくないコトもあるかも知れないけど、

 手に負えなくなったら、男の人に代わってもらった方が安全でしょ。

 側に居てもらった方が決心もグラつきにくいと思うしね。」





「・・・そう・・・そうですね。」





「お幸せに。」





「・・・・。」









それからほんの少しの間、Mからは何の返事も無く

「アレ、何か変なコト言っちゃったかな。」と私が一瞬不安になって、

口を開きかけた瞬間に、彼女の涙声が聴こえた。






















「・・・・・・・はい・・・。」





















電話を切ってから、私は車のエンジンをかけ、

ハンドルにもたれて深呼吸した。





抑えてしゃべっていたから。

だから、他にも話したいコトはあったはずなのに、

あれだけしゃべるので精一杯だった。





私の声は、怒ると誰にでもそれと判るくらいに低くなる。

私は、頭ではもう終わったコトだとMの電話を理性的に受けとめながら

内心、あの時のコトやZのコト、色々な嫌なモノを思い出しながら

くだらない負の感情にさらされていた。




ましてや相手は、一度私の激昂した声と

私の汚い罵り言葉を一時間以上も聞き続けた相手。

少しでも表に出せば、すぐにMも勘付いて、

またあの時の精神状態に逆戻りしてしまうかも知れない。





もう終わったコトなのだ。

あとは私が忘れればいいだけ。

子供じみた激情にさらされて相手を傷つけるのは、

もう止めなくては。





そんなコトを考えながら、放っておくと低くなりそうになる声を

なんとか抑えながら話していた。










それにしても良かった。

思ったよりあんな私の酷い言葉を真剣に考えていてくれた。

思ったよりダメージも受けてないみたいだ。










ホントに良かった。





















コレで良かった・・・・多分。










 ↑
エンピツランキング投票ボタン。

つぶやきでなく普通の日記なのですが、
やっぱりボタンメッセージに困ったので普通仕様。


ついでのMy登録。



 < 過去  INDEX  未来 >



My追加。
ご感想をば。


某突起名 [MAIL] [BBS]