天上天下唯我独尊

2011年10月19日(水) 悪魔の証明

3日前に、衝撃の動画を見た。
中国で、車に轢かれた女児を誰もが見て見ぬ振りをするという動画である。
常人が眉を顰めるような話でもウケてしまう人でなしの私ですら、笑える要素が皆無の、胸が悪くなる動画であった。
ここまで気分がどんよりするのは久し振りだと言うぐらい、酷い。

ネットで知った後でTVでも取り上げられていたが、ちょこっと暈しを入れただけでそのまま流していたが、2度轢きされた女児から汁が出ているのが丸判りであった。
いいのか? こんなの電波に乗せちゃって……と心配になってしまった。
でもお茶の間には、中国の酷さは伝わった事と思う。

一体どうしてこんな事に、と思ったら、中国の制度に問題があるらしい。
通報者が救急車の料金を支払わねばならないとか(世界的には救急車が無料の日本の方が少数派らしいが、利用者ではなく通報者に請求が行くとは!)、裁判になった場合は訴えられた方が無罪を証明しなければならないとか、聞いて驚く事ばかりだ。
日本の法律だと、「『無い』事は証明出来ない」ので、『ある』と主張する者がそれを証明しなければならないのだが、中国はその逆な訳だ。
普通に考えても、『無い』事の証明は難しい。だって『無い』のだから。
(よく言われるのが、アイルランドの蛇の例。アイルランドに蛇が『いる』事を証明するなら、アイルランドで蛇を1匹でも捕まえれば証明出来るが、蛇が『いない』事を証明するのは殆ど不可能である)
精々現場不在証明ぐらいしか出来ないだろう。
この無茶な法律を逆手に取って、助けられた人間が助けてくれた人に対し、「こいつのせいで怪我をした」と悪魔も吃驚な言いがかりを付け、更に裁判で勝って金まで毟り取った事例もあったとか。
そら誰も助けなくなるよな……と薄ら寒くなるお話であった。
中国共産党はさっさと法改正しろよ!

私の祖母は戦争で大陸から引き揚げて来たのだが、日本の官憲を毛嫌いしており、
「それに引き換え中国人は皆優しかった。とても親切だった」
と生前に言っていたらしい。
それがこんな国になっちゃうなんてねえ。


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