天上天下唯我独尊

2007年01月26日(金) 罪の重さ、罰の軽さ

ライブドア裁判で、前社長の堀江貴文被告が長々と反論していると報道されていた。
この人は、学校の勉強は出来たのだろうが、倫理や道徳というものを持ち合わせていない人間なのだろうか。
親はどんな育て方をしたのだろう。

先日、ジーオーグループ総裁の大神源太に対する論告求刑公判が行われたが、東京地検は懲役18年を求刑した。
それに比べて、ホリエモンは懲役4年の求刑。
GOは組織犯罪処罰法、堀江は証券取引法と、しょっぴかれた根拠の法律が違うからなのだろうが、これではバランスが悪くないか?
GOはオレンジ共済だのリッチランド(これって名前からして怪し過ぎだろ!(笑)引っかかる方もどうかしてるぜ)だのと同じで、虎の子を増やしたいという欲の皮の突っ張った連中が引っかかった訳だが、ライブドアの方はそれとは質が違う。
しかも大神源太は、主演映画まで作って、第3者から見れば実に笑えた。
しかしライブドアは違う。
死人が出ていて、しかも組織犯罪が絡んでいる(超能力者の透視による。噂とも合致する)分、もっと悪質なような気がするのだが。
東京地検の責任者は、就任会見で言った筈だ。
「額に汗して働く人、リストラされ働けない人、違反すれば儲かるとわかっていても法律を遵守している企業の人達が憤慨するような事案を、万難を排しても摘発したい」
それなのに、ホリエモンが4年だなんて、結局検察も圧力に屈しているのではないかと思ってしまう。
三権分立なんて、所詮机上の空論なのか。

ところで、「ブレイド・オブ・ザ・サン」は公開されないのかしら。
私としては、「愛の流刑地」よりも、こっちの方が興味あるんだが。
さっさと公開して、その収益を被害者救済に充てればいいのに、面倒な法律なんて作るから、却ってややこしくなるのだ。
何か事件や事故が起こる度に、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」や「危険運転致死傷罪」など、法律や条項が新しく作られて来たが、タキトゥスが言った「国家がより堕落しているほど、法はより多い。(Corruptissima res publica plurimae leges.)」は、その通りだと思う。
そして法律ばかり増えたところで、悪人は減りはしない。
そればかりか、大神と堀江のような、刑罰の軽重の捩れが生まれてしまう。(大神も決して善人ではないだろうが、世の中の影響を考えたら、どちらがより重い罪かわかるだろう)
国会の度に新法を成立させても、法律業務が煩雑かつ難儀になるだけで、世の中にとって良い事など少ないような気がするのだ。


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