
おとなの隠れ家/日記
marko
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| 2004年08月17日(火) ■ |
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| さつまいもに絡むお盆のお話 |
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こどものころ、おやつでふかしいも、結構食べたな。 あつあつのおいもにバターをつけて食べるのが好きだった。
さつまいもって、 好きなわりには食べる機会があまりなくて
てんぷらの盛り合わせとかで、薄いのがちょこんと付いてくると 一番最後までとっておいて食べるくらいに わたし的には貴重だったりする。(笑)
先日、ネットショッピングでさつまいもを買った。 例の「どっちの」でも取り上げられた上質のさつまいもらしい。
油を多めにひいて、スライスしたさつまいもを少し焦げ目がつくくらいに焼いて 何もつけずにそのままでいただく、これが好きでね〜♪
帰省の日時を知らせるために実家に電話した時に母にその話をした。
「上等のさつまいもで、味もなかなかだったよ」と。
帰省準備で荷物をバッグにつめていた時、ふとさつまいもが目に入った。
「重いしな」
一旦はやめておこうと思ったが、10本ほどバッグに詰め込んだ。
持ち帰りったさつまいもを母に自慢げに見せた。
「どうよ、立派でしょ」
「ほんとねぇ、仏さまも喜ぶわよ」
「え?」
母は、さつまいもを一本手に取ると、そのまま仏壇にお供えした。
お盆にお供えする食事もくだものも全部決まっている。 手のひらに乗るくらいのミニスイカのとなり(所定の位置)に母はさつまいもを置いた。
「買い忘れたの? さつまいも」
「アンタが持ってくると思っていたから」
「でもさ、持って来るなんて一言も言ってないし、現に出かける寸前までその気なかったし」
お供え用に必ず必要なさつまいもをなぜ母が買っていなかったかが気になった。
こどものころから知っている風景で 小さいテーブルの上に(20センチ四方くらい)おままごと用のようなおわんやお皿が いくつか並んでいて(外側は黒くて中は紅い食器たち) そのひとつひとつに本物の食べ物を並べて仏壇に供える。
いつも同じメニューで ご飯、そうめん、ゴマ豆腐、きゅうりの酢の物、デザートは白玉団子だ。 そうめんに醤油をたらしている母の姿をみて 確かにそうめんは麺だけで食べると味気ないけれど、仏さまは味がわかるのだろうか 本当にこれらの食事を食べているんだろうかと思い、母に聞いてみた。
「ちゃーんと食べよんなっとよ」(訳:食べていらっしゃるのよ)
と、きっぱり。 なんでも、仏さまにお供えしたものを後で食べると、味がしないらしい。 くだものとか、お菓子とか、味気なくなるそうだ。 だから、お供えしたものを人にあげてはだめだと、味が落ちているので。
「そうか、本当に食べているのか」
線香でもあげてみようかと仏壇の前に座り、蝋燭に火をつけた。 チーンと鳴らして、手を合わせた瞬間、仏さまに、ちょっとまってもらった。
「ねー、うち、ナンミョウホウレンゲキョウだっけ、ナムアミダブツだっけ?」(おい)
「それはナンミョウホウレンゲキョウよ」という母。
「オレの家系はナムアミダブツだ」という父。(聞いてないって 笑)
仏壇は母方のものらしい。
手を合わせ目を閉じて、仏さまに話しかけてみた。
「どっちでもよさそうだけど、やはりそういうわけにはいかないんですかね?」
返事は返ってこなかった。(笑)
15日の仏さま用の夕食は「こも」とよばれる、風呂敷サイズのゴザのようなものを 想像してもらうといいんだけど、それに包んで精霊船に乗せてお持ち帰りしていただく。
テイクアウトね。(笑)
その後、精霊流しの終点で、仏さまが食べ終わっているだろう「こも」のお供え物の残骸は 回収し焼却されるので、燃えないもの(プラスチック類やトレーなど)は こもに包んではいけない.....ああ、こんなとこにも分別ね。(苦笑)
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