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おとなの隠れ家/日記
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2004年06月25日(金)
ぬれねずみ



いやー、どのくらいぶりだろう、あんなに雨に濡れたのは。
しかもね、ほんの2〜3分の出来事だった。

なじみの駐車場に車を止めて
いつもの人が

「傘はいいですか?」

とまで言ってくれたのに
わずか100mぐらいで建物に入るから

「ええ、大丈夫です」

なんていって
駐車場から出たら

「あらら、わりと降ってるわ」

と思いつつも、小走りして建物に入った。
わたしは車移動が多いので、傘はほとんど使わないのだ。


用がすんで、手に袋を二つさげ
建物の玄関で立ちすくんだ。
じゃじゃぶりだった。

中身が濡れないように袋のくちをしめると
わたしにはもう余力がなかった。

「どうせ走っても濡れるな」

仕方がないので普通に歩いた。

「雨って、こんなに防ぎようがなかったっけ?」

わずか100mくらいのあいだに
髪はシャンプーしたあとのようになり
スーツは、肩と、袋をしっかり握っていた袖のあたりがびしょぬれ。

駐車料金を払うところで中のおねーさんが

「あらー」

といわんばかりに、わたしをみた。


スーツじゃないのなら、濡れても平気だし
あの状況ならスーツでもいいや、なんて
雨に濡れることがキライじゃなかった学生時代を懐かしみながら
これも自然の恵みだからとか、たかが人間、自然には歯向かえないのさと
濡れた快感を楽しんだ。


ついでに
数年前に傘がまにあわないくらいの大雨の中
オトコと歩いていたシーンが甦った。


あの頃のわたしは、もう居ない。


自然乾燥で乾いていく髪が、ゆるやかなカーブをみせてくれた。