よるの迷走日記
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| 2004年08月14日(土) |
ストレスの元その一、退場。 |
いやーすごかった。この約三年、いろんな駄目アルバイトがいた。 どんなに叱っても遅刻癖が治らなかった奴もいたし、 何様だお前ってくらい反抗的な奴もいた(しかも仕事できねえ)。 2日で無断退職して貸した研修ビデオを駐車場に捨ててった奴もいたし、 金銭トラブルを引き起こしてもめて辞めた奴もいる。 しかし、彼には敵わない。ワースト・オブ・ザ・駄目バイト、H君。
そもそも、 「どうも集中力がないんですよねー。」 と研修担当者が最初から首を傾げていたのである。 そしてそれは日増しにひどくなっていった……。 まず、人の話を聞いてない。聞いてもすぐ忘れる。 同じことを次の時やらせようとすると、間違っている。
少なくとも今まで「ゴミ箱の片付け方」を一回で覚えられなかったのは 彼だけです。ちょっと前来てた社会実習の中学生だってできたのに。 何の難しいこともない、店内のゴミを集める→店頭のゴミとまとめる →ゴミ捨て場に捨てる→一杯になった缶・瓶ゴミ袋を専用ゴミ箱に捨てる→ ペットボトルの袋を専用ゴミ箱に捨てる、これだけ。 なのに彼にやらせると、30分後(普通よっぽどついでに床掃除でも しない限り15分かかりません。ゴミまとめて捨てるだけだもん)に 「わかりません。」 と言いに来る。「何が?」と聞き返しても答えられず、見に行くと。 店内から持ってきたゴミの袋、そのまま。店頭のゴミ袋をゴミ箱から 出して、袋をつけないままゴミ箱に戻してある。まだ途中のくせに ペットボトルと缶にまで手をつけ、そしてどちらも中途半端。 半分以上私がやりながらやり方を説明し、 「後はゴミ箱に持ってって!」 ――もちろん後で見に行くと缶ごみ専用箱に燃えないごみの袋が 入っているのである。説明してあったのにである。してなくても 他のゴミ袋見りゃわかるだろ、高校生にもなって。
更にあれは2週間位が経過した頃でしょうか。(一応、建前としては 最初の12時間が研修期間。レジ業務等一通り教えるのに1週間。 2週間もすれば2/3人前くらいには動けるのが普通。) 未だにレジの基礎もこなせない(というより怖くて任せられない) 彼に、力仕事を任せることにした。 「いい、一回しか言わないからよーく聞きなさいよ。」 鬼店長は言った。 「まず床のものをどけて、水をまくの。洗剤をかけて、 デッキブラシでよくこすって、水をしっかりまいて、 洗剤をきちんと流す。最後に物を戻してお終い。」 送り出して五分後、ようやく用具室から出てきた彼は言った。 「あの、モップが見つからないんですけど。」 「――今の私の話のどこにモップがあったの?」 「じゃ、これもいらないんですか?」 と、デッキブラシを指差す。 「それでこするの!!」
毎回毎回同じことで叱られるのもイヤだったろうが聞いてないのは 立証済みで言う方が疲れるのである。 こっちの態度が威圧的なのかしらと反省しようとしたこともあるが 優しく言っても厳しく言っても進歩はなかった。 もうちょっと愛想があるとか可愛ければ救いようもあるが 暗いし。でかいし。おどおどしてるし。 二言目には 「もっと頑張ります。」 あのねー、お仕事なの!頑張って当たり前、できなきゃ意味ナイのー!! 耐えがたい苦痛を受けて更に給料を払わなきゃ いけないというこのジレンマ。 正直、宛名給料ドロボー様で着払いで送り付けたい気分である。
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