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2003年12月14日(日) 彼の奥様


彼は只今デジタルカメラに凝っていて
撮影したらまとめてくれたものを私に見せてくれる。

お子さんの写真だったり、
旅行の風景だったり、
ある日は家の屋上のお花、
季節の移り変わり。

そこには
いつも彼の奥様の姿がなかった。
体の一部であっても、顔が映ることはなかった。

日々送られてくるお手紙にはたまに奥様の登場はあるものの、
日常のありのままの姿が書き記されていて、
東吾の文字には彼女に対する非難の言葉はなかったから
私もあまり気にすることもなかった。
想像することが難しかった。

しかし小さく心の隅では
写真撮影されるの、嫌いなのかな?
東吾は写しても私には見せないのかな?

見せてという気にもならなかったし、
あまり拘る事ではなかった。

今日メールにて写真が出来たよとお知らせがあった。
主人も子供も寝ていたので、
ゆっくり見れると想い、ウィンドウを開けて見た。

お子さんの笑っている写真や作業している人々、
食べている写真、周りの人たちを映し出していた。
そうしたら目の前に彼の奥様が
はにかんで笑っている写真だった。

写真というのは、撮影したその人の目線で切り取られるもの。
彼の眼差しは彼女の笑顔に向かっていた。
心構えが出来ていなかったのか
ドキドキしてしまい、私は慌ててウィンドウを閉じた。

なんでこんなにオドオドしてしまうんだろう。
見てはいけないものを見てしまった気分になるんだろう。
見なければよかったかな。

そう想いつつも、もう一度開けて確認しようとする。
しかし横顔や後姿はあったものの、
彼女の笑顔の写真はどこにもはなかった。

幻?あまりにもリアルなものだったけれど、
旅疲れで見えないものを見てしまったんだろうか。

しばし呆然とパソコンの前に佇んだままだった。


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