夕暮塔...夕暮

 

 

変身できるかな - 2003年01月12日(日)

「ねえ、いつ、変身するの?」

大きな目をぱっちり見開いて尋ねてくる彼女は、どうやら本気で興味津々の様子だ。「いつかなあ」と笑って返せば、見たいなー、どんな風になるんだろうな、と声を低くして考えこむように首をひねっている。
どんな風になると思うの?
試しに聞いてみる、このたまらなくユニークな人からなら、きっと面白い答えが返ってくると思ったから。
「わかんない、でも凄そう…とにかく凄そうなの。まず笑顔が消えるんだと思うんだよね、きっと」

ああ、それはそうかもしれない。伝えると、彼女は真剣そのものの表情で頷いた。

それにしても、変身って。
どうしてそんな人だと思われているんだろう。普段の私は、そんなにゆるいかな。人からの評価やイメージは不思議だ、思春期の頃のようにもどかしいとは思わなくなったけれど、今でもコントロールできない所が沢山ある。

暫くの後、いい例えを思いついたと彼女が言う。
「スーパーマリオの、スターをゲットした状態みたいなのを想像してるんだけど!」
わあ懐かしいね、それって、無敵ってことかな。
ふたりで背を丸めて子供みたいに笑った。だけどいくらなんでもそんな風になるのは難しそうだと思う、もうとっくに人間技じゃないし。ああでもなれるものなら、今だけ、少しだけ、そんな風になってみたい。


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