水の中 - 2002年08月23日(金) 水の中 無我になるまでこの腕が 弧を描き時を止める瞬間 ****************** *** ** * 全力で泳いだ後の心地良い高揚感と疲労が懐かしい。水に入るのが好きなのに年々プールから遠ざかるのは、泳ぐ前に化粧を落としたり、その後でまた日焼け止めや化粧を施したりという細々とした行程を避けたいからだ。コンタクトユーザになって、また一層敬遠する要素が増えた。大人になるとこうやって少しずつ面倒が増えてゆくのだろうか。勿論楽しみも増えているんだけれど、どんどん怠慢になっていく気がして。 どうしてまた、あなたの事を考えているんだろう。わからない人だと思っているのに、きっとあなたは私への気持ちを、どんどん忘れてしまっているんだろうと思っているのに。一回くらい、見合い、してみたら。そんな風に言われた。何だか投げやりな、気持ちの入っていない言い方だった。隣にいる共通の友人が、あ、という顔をした。おしゃべりな人だけれど、一瞬言葉を失った様子だった。私自身がそのときどんな顔をしていたのか思い出せない、ほんの2日3日前のことだと言うのに。彼に訊きたい、私はあの時、どんな顔をしてた? あなたがそう言うのを聞いて私は驚いて、どこか酷く落胆した。彼は悲しんでくれると、当然のように思っていた私は傲慢だ。どうしてそんな事言うの、するって言ったら、また怒るくせに。…そう笑って、冗談にして返そうと思って、私は結局言葉にできなくて曖昧に目を伏せた。いつまで経っても、そんなことばかり。やっぱりダメなのかもしれない、ダメだと思ってしまいたい。彼が一番正直だった時、私はとても頑なだった。あの頃に帰れたら、多分イエスと言える、そんな風に時々考える。もう遅い、難しい、私は多分、彼を傷付けすぎた。 -
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