とーとー12月になってしまいました。 何ヶ月かけてんでしょうね、このゲームに(笑)。
ともあれ今回は『目明し編』です。 また赤坂の話からやり直して、選択肢で「目明し編」に入れるのかしら? と思ったら、メニュー画面にある隣のフォルダを開くだけだった。 「祟」でネット首っ引きで進めていったのとはエライ違いの親切さ。 楽すぎて逆に不安に‥‥(な、なんか、やるべき所を見落としてるんじゃ‥‥)。
ちなみにネタバレ全開で書くので、今後プレイしようかと思ってらっしゃる方はご注意下さいね。 (なお、この文章では、園崎家の双子姉妹のうち、圭一やレナのクラスメイトだった方を魅音、輿宮の学校にいた方を詩音の呼称で統一して書くことにします)
さて、今回の主人公は詩音です。 この作品は基本的に各話が一人称で書かれているので、文章はそのままモノローグでもあるわけだが(台詞部分以外)。 なんか漢語表現が好きな人だなーというのが冒頭の印象でした。 「統計的なものであって絶対的なものではない」ってアンタ(笑)。 普通に「たまたま」と言えば4文字ですむものを(笑)。 まあ、複数のキャラが主人公を務めるこの話ですから、各キャラの特性を際立たせるためにちょっとクセを強くしてあるのかもしれないけど。
しかし、悟史が登場して詩音の女の子らしい内面が出てくるに従い、それも少なくなっていきました。 悟史の言動に一喜一憂する詩音、かわいい。 やはりラブコメ好きなのか、自分(笑)。 いや〜別に本来は特にラブコメ好きでもないんですが、悲惨凄惨な事件てんこ盛りのこの話の中では、そういう思春期らしいエピソードが入ると、妙に愛おしく綺羅綺羅しく感じてしまって。 ‥‥ま、『ひぐらし』の世界でこのような純愛がスムーズに成就するはずもなく、詩音はツメ剥がしのオトシマエをつけさせられるわけだが(スゲー)。 そして、詩音の視点で見ると、「祟殺し」ではあんなに可哀そうに思えた沙都子がいまいましく感じられてくるのだから読者って単純(笑)。 「泣いてんじゃねーよ!」なんて思っちゃったりして我ながらヒドイ。
そして悟史の失踪。 その1年後に現れる前原圭一。
この圭一が登場し「綿流し」とストーリィが合流してからは、既読の話を再確認しながら追っていく形になるわけですね。 圭一の無神経さ(お人形の件)に魅音が涙するシーンなどは「うむうむ、ひどいよな圭一」と、逆視点を楽しみながら読んでられたんですが、そのあと例の祭具殿侵入あたりから緊張感が上昇。 オヤシロ物語の本題に近づいていきます。 しかも、圭一と違って詩音は何やら「音」が聞こえてたみたいで‥‥。 ワタクシこういう描写が一番苦手なんです〜〜〜(エエ、爪剥がしよりも〜)。
その後、魅音を監禁してからは詩音の一人二役の大芝居が始まり、実質的に「綿流し」のタネ明かしが始まります。 「綿流し」のあの変な魅音は、鬼モードに覚醒した詩音だったのね〜。 しかも「綿流し」で見たのより極悪非道な事実がどんどん語られて「詩音スゲー」と呆気に取られるばかり。 詩音も途中までは祭具殿侵入者として追い詰められる側だった。 魅音監禁やお魎殺害に及んでしまったのも、もとはといえば自分の身を守るためで、それが行き過ぎてしまった結果だった。 が、その先、村長監禁&致死にまで至り、詩音さんはいよいよ狂気の世界に突入。 梨花と戦い、聡子を捕獲し、死体がどんどん増えてゆく。 歯止めが利かないままに謎の妖怪になっていく詩音が哀れでした。 ご本人は鬼度がレナの方が上級っぽい‥‥とコンプレックスすら感じていたが、それ以上凶悪&凶暴になったら悟史クンにもモテないと思う。
各キャラの皆さんも、それぞれまた新しいプロフィールを見せて下さいました。 描写が強烈だったのは梨花の死に際シーンで、映像だったらトラウマになりそうな凄惨さでした。 なんだけど、同時に鮮やかさと、そこにわずかに艶っぽさもあって、自害シーンとしての異常性はたっぷりだった。 普段はおっとり可愛い梨花ちゃんだと思うとなおさら。 ところで人形は有機物ではないか?(プラスチック・木・布は有機物。陶器なら無機物)
一方、沙都子は兄を失って成長していたみたいで。 「泣いてんじゃねー」なんて思って悪かったよ。 最期は立派でしたわ‥‥。 沙都子の成長ぶりに敗北感を抱く詩音を見て複雑な気持ちになった。 悟史がいない今、詩音が救われ満たされる条件って何だったのだろう。
なほ、圭一については前回本人視点から物語を見ているので新たに意外な一面を見つけることはなかった。 が、詩音がなぜか常に上から目線で圭一を辛口採点しているのが気になった。 なんで? 悟史と年が近くてつい比較しちゃったのか?
そして魅音。 魅音がいい人でよかったです。 ゴーモン地下室で必死に圭一の命乞いをしていたあの詩音は魅音だったのね〜。 普段は頼りになるアネゴ肌の学級委員、その中身は一途な女の子‥‥。 なんか魅音が好きになってきちゃったなー。
最後に詩音。 この人については‥‥ちょっとなんだか判らなく‥‥。 「祟」の時は、好きだったんだよなー。 容姿もガーリッシュで可愛いし、一筋縄でいかない性格も魅力でした。 が。 彼女は鬼になってしまった。 鬼化しても品性を残していればまだついて行けたんだが、「ぐげげ」「あひゃひゃ」‥‥。 う、ううーん。 好き・嫌いを通り越して、なんだか遠くへ行ってしまわれた感じです‥‥。
詩音(長女)と魅音(次女)が子供の時点で逆になっていたというのも、なかなかすごい仕掛け作ったなと感心するところです。 まあ現実には、いくらソックリでも別々の人間が子供の頃に入れ替わってそれが継続してしまうのは無理だろう思われますが、そのようなことはどうでもよい! 話が面白ければいいのだ!
あ、そうそう、さらに最後にお魎。 魅音の最期の告白で、これまでの黒幕的イメージとはちょっと離れた側面が語られましたね。 無論、村の中で絶大な実権を握っていた人物には変わりないが、オヤシロ祟りに関しては彼女も謎を追っている側の人間だったと。 となると、本物の黒幕は誰だ? レナか?(←超テキトウ) 謎は深まるばかりです。 ところで、お魎さんって「園崎魎」じゃないんですね。「園崎お魎」が本名なんですね。
ともあれ、種明かしされた部分と、やっぱり謎なままの部分と、さらに謎が深まった謎部分があって、いー感じに興味が持続してます。 鶚『螺』もやらなくちゃ。
えーさて、長々と感想書いてるうちに次の「昼壊し編」に突入し、終了してしまいました。 というわけで、ついでに「昼壊し編」の感想も。
こっちはドタバタギャグですね。 鵯『祟』で苦しんだ部活部分にノリが似ています。 が、ちゃんと番外編として書かれているので、「いつ本題に入るんだよ」とイライラすることもなく、ハチャメチャサイドストーリーとして楽しめました。 『真夏の夜の夢』みたいなホレ薬ネタ、なかなか面白かったです。
それに構成がですね、なんというか、短くまとまってて読みやすかったし(野球部分は読み飛ばし気味でしたけど)、選択肢の使い方がちゃんとゲームらしかったように思う。 ある選択肢を選んだら、沙都子と梨花のメイド姿でエンディングを迎え、別の選択肢を選んだら圭一が勾玉を喰らう別の展開になる。 ‥‥わたしの思い描いていたアドベンチャーゲームって、こういうものだった気がする。 分岐がわかりやすくて、こっちのパターンで進めてみようかな?とプレイヤーが自分から思うような‥‥。 『祟』では、自分の興味とは関係なしに「○○編」に入るために機械的に選択肢を選んでいましたが、今回は全然違った小説ゲーム本来の楽しみがありました。
さてさて、『想』に納められた4編も残すところ1本。 どんどん行きたいと思います(どんどんと言いつつ超ノロいが)。
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