タイトルは『国家の品格』のもじりだそうで(笑)。今期、楽しみにしているもう一つのドラマです。
残業は一切しない、笑顔すら見せない。協調性ゼロ、しかし職場の危機には救世主のごとくその才を発揮するスーパー派遣・大前春子(時給3000円)。 いやー、わたしは正社員ですが、やはし思いもかけない能力でスパッと問題を解決してしまう春子の活躍は胸のすく思いです。 第1話はクレーンの運転、第2話は高速ホチキスどめ(コレは地味)、第3話はマグロの解体ショー、第4話はロシア語…と、毎回とんでもない方向からとんでもない技能を披露してくれる大前春子。 毎回「今日はどんなワザが飛び出すのかなー」と楽しみで。 袖のないコート(ポンチョ?)着て肩で風切って歩く姿が、さすらいのガンマンみたいでかっこいいです。
この大前春子と対照的なのが、新米派遣の森美幸(加藤あい)。 新卒で派遣に登録する人はいつ教育を受けるのだろうと素朴な疑問をわたしは持っているんですが…(正社員なら入社後に教育があるわけだが)。 ともあれこの森美幸、仕事では失敗ばかり、パソコンにも不慣れ…とスキルの低さを見せ付けるが、人間的には明るく素直でいつも一生懸命。この人柄のせいで職場ではけっこう可愛がられている。 打たれ強いというか、打たれ鈍いというか、自分をこき下ろした女性正社員をケロっとランチに誘えてしまうあたり、すごいです。 他人との間に自己を守るための壁を作らない。大前春子とは別の意味で大物?(笑)。
実際の派遣社員の職場での扱いは、会社によってずいぶん違うみたいですが…。 「飲み会の時、声がかからない」「ロッカーを与えられない」「お菓子が配られない」「社員と口をきくこともない」という信じられない話も聞いた。同じ職場で口きかなかったら仕事にならないではないか。 うちの会社の場合そこまで極端な差別はないのであまり意識していなかったが、このドラマ見ていると、ふと思い当たることもあるような。 うちの社食も社員とそうでない人では値段が違うし。倍額ということはないが、1.5倍。 あと、パソコンは機種が微妙に古いものだったり…。部署によっては派遣の人が入っても歓迎会をやらないとか。 それと最近知ったのだが、派遣の人はなんと避難用具が配られていないらしい。正社員には1人1個、ヘルメットと避難袋及び煙よけビニールが配られているというのに、派遣の人達は大地震があったらどうやって身を守るのでしょう…? こうして考えてみると、差別がなかったわけじゃなく、自分がそれについてあまり真剣に考えたことがなかっただけかも…と気づく。 披露宴の席でいきなり相手の親が「派遣!?聞いてないわ!ちゃんとしたお嬢さんだとばかり…」と騒ぎ出すシーンなど、「いくらなんでもそれはないだろう」と笑って見ていたが、ふと、派遣の友人の披露宴で新婦の経歴を読み上げる時、「派遣」の言葉は登場せず、派遣先の会社名を勤め先として紹介していたな…なんてことを思い出したり。 気にする人は気にするんでしょうかねェ…? 今どき…。
えーと、話を大前春子に戻します。その昔はどこか銀行の正社員だったようですが、どうやら人員整理の憂き目に遭い、派遣の道を選ぶことになったらしい…? このへんは今後、語られてゆくことだろう。 現在は30歳くらいだと思うが、銀行辞めてからの数年間で履歴書に書ききれない数の資格を身につけたっていうのも、かなりスーパーというか、ミステリーだ。 そんでもって、なぜかスペイン。 第1話の最初はスペインの村落みたいな所にいた(明らかに観光地じゃない)。 日本で住んでる所もスペイン料理屋(居酒屋?)の2階、1階のお店では時々フラメンコを披露してくれる。 踊る姿もかっこいいけど、どうしてスペインなのかなあ。家族も全然出てこないし。謎が多い。
ところで第5話で、嘱託のオジサンが「パソコンが使えない」という設定が出てきた。 …確かに職種によってはパソコンなど必要としないものもあるだろう。町のパソコン教室で電源の入れ方から習う高齢者がいるのも理解できる。 だが、ドラマのこの会社の場合、それはありえない。有能・無能以前に会社での生活ができないじゃん。 彼がパソコンの電源入れずにどうやってこの会社で10年間をすごしてきたのか、大前春子のミステリーに匹敵するミステリーだ。
いや…まあ、他にも穴はいくらでもあるドラマなんですけど…(笑)、それでも「ま、おもしろければいっか」と思わせる勢いがある。 今後もどんなかくし芸が見られるのか、春子の活躍が楽しみです。
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