それは先週の木曜日のことだった。会社を休んで家でダラダラしていたところに玄関のキンコンが鳴った。 「宅配便かな」と思い「はいはい〜♪」とインターホンに出ますと、オバサンの声で、「ただいま、アフリカの恵まれない子供達の学費援助のため、コーヒーの販売しておりまーす」…。 こーひー。「あのーうち、コーヒーは豆でしか買ってないんですけど…」とモゴモゴと消極的に返答いたしますと、「そんな方のためにはハンカチをご用意しておりまーす!」 うー。ハンカチ。確かにハンカチ使わない人間はいない。でも、今欲しくない…。お土産とか店の記念品とかでいただいたタオルハンカチがたまっており、小物用の引き出しはハンカチでいっぱいになりつつある。 「いや、ちょっと、ハンカチも今、余ってて…」とさらにモゴモゴ続けると、「そんなことをおっしゃる方はめったにいませんね!」とピシャリと返してくるおばさん。 うっ…。まあ、確かにアフリカの特集番組など見ると「この現状をなんとか改善できぬものか」と心が痛んだりするが…。 「あなたの協力で10人の子供が学校に行けるのですよ!」とインターホン口で更に詰め寄るおばさん。 そ、そうだよな、今こそ現状改善に微力ながら参加できる機会。現地ボランティアなどはできなくとも、せめて募金くらいは応じるべきか。 「そうですか…。おいくらですか」「3000円です」 たけーよ。 ここ一連のパソコン買い替え大作戦で出費がかさんでいるってゆーのにさー。 とはいえ、この程度の貧乏では未就学&栄養失調の貧困には対抗すべくもない。 「じゃあコーヒー買います…(ハンカチよりはつぶしがきく)」と弱々しくドアを開いたわたくし。 おばさんは1箱100g程度のコーヒー3箱入りの包みを持って「ありがとうございます」と満面の笑み。 覚悟を決めて財布を取り出したわたしだが、細かいお札がなかったので5000円札を差し出すと、「3000円だと3個入りなんですけど、5000円でしたら6個入りのコーヒーもありますよ。そっちの方がお得です!」とおばさん。 3個3000円…、6個5000円…、ならば6個だ! …と、半ば条件反射的に「じゃあ5000円で!」と答えてしまったわたし、「5000円ですね!有難うございます!」と間髪入れずに6個入りコーヒーを手渡されてハッと気がつく。 600gコーヒーが5000円…。全然オトクじゃねーよ! いつも100g300円くらいの安物しか飲まんわたしがー! 動きが停止したわたしをよそに、「ご協力、感謝いたします。これからもがんばりますので!」と去ってゆくおばさまは勝者そのものであった。
・・・・・・・・。いや、いいのだ。そうだ。10人の子供がこれで学校に行ける。いや、3000円で10人だから5000円なら16.666人(小数点4位以下切捨)だ。正しいことをしたのだ。そうだ。 愛よ伝われ、アフリカへ!
でも、せめて給料日後に来て欲しかったよ、おばさん・・・。
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