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なつぴかの日記
なつぴか
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2003年05月12日(月)
『動物のお医者さん』

 チョビのかわいさに取り付かれ、毎週チャンネルあわせに余念のない『動物のお医者さん』。もう自分はチョビ達動物の可愛さを堪能できれば極楽なんです〜癒されてるんです〜。それなりに「ぷぷ」っと笑ってしまうシーンもあってけっこう楽しんでいます。…しかし笑えるのはすべて動物達のシーン。人間役者のシーンで笑えた箇所はひとつもないのが残念です。というわけで、今回はドラマ部分と人間役者方面に焦点を合わせて話を運びたいと思います。…不満中心になりますけど。
 まず。この原作はギャグ漫画というわけではないという点を製作側には認識していただきたい。一生懸命「お笑いシーン」を入れてくれてますが、この話は指差して「あっはっは!」と笑うような種類のものではなく、どちらかというと思わず「くすっ」とか「ぷぷっ」とかなってしまう可笑しさが積み重なって醍醐味を出してるタイプの作品です。ビカビカーっと特殊効果入れて、「お笑い」をお膳立てされても、それは原作の面白さを損なうだけだと断言いたします。
 キャラもそう。漆原教授の奇行とか、二階堂の雄叫びとか、騒がしいキャラの騒がしいシーンを強調して笑いを取ろうとしているように見える。確かに変で魅力的なキャラクターが売り物でもあるこの作品ですが、前述の通り本作の魅力は日常性の中のおかしさを描いている点なのであって、その中に変なキャラが適度に配置されてこそだと思うのだ。キャラ立ちだけがすべてのイマドキ漫画じゃないんだから、そのへんのバランスも大切にして欲しいものである。
 同じ「変」キャラのうちで、意外と抵抗なかったのは菱沼聖子。あのガタガタ吹き出し喋りなど「あのキャラをどう映像化するのだろう…」と放送開始前は一番心配だったのだが。でも、和久井さん、普通にしゃべってますね(笑)。その結果、原作より「変」度はぐっと下がり、菱沼らしさは4割減くらいになってしまったが、個人的には映像化に当たってはこのくらいでいいかと思います。あ−いう人間離れしたキャラはただただ原作に忠実にしても漫画チックになるだけ。漫画原作の漫画チックほど見辛いものはない。それよりはドラマ作品として抵抗なく見られるほうがなんぼかマシ。
 他の人間役者については。まず、ハムテル。ドラマ開始前は「吉沢君って目鼻立ちはっきりしてるし、表情の多い役のほうが合うんでは?」と思っていたが、案外あってますね。ただ時々「ボーっとした人」のように見えるのが気になるんですが(ハムテルはやたら落ち着いた人だが、ぼんやり主人公ではない)。吉沢君はずいぶん昔、『青の時代』の剛の友達役で出ていたのを見たきりでした。あの時はロン毛にカチューシャ頭だったな…(はやりましたよね、男のカチューシャ…)。西根家の雰囲気はよく再現されていますね。年代ものの和洋折衷ですすけてるけど上品なカンジ、原作に近いように思います。岸田今日子さんの西根タカさんもわたしは好きです。お嬢様系おばあ様の雰囲気で。そんなわけで西根家のシーンは見てておおむね満足しています。ハムテルがおばあ様に小言くらってる脇をミケとチョビがとととと走りまわる図。これを見られるだけで嬉しいのです。
 その他の獣医学部の皆様ですが。清原の服装とか、ずいぶん今風の若者になってるんですね…。ハムテル・二階堂・菱沼の服装は、二階堂が変な柄モノ着てたりとか、わりと原作イメージなのに。あと、小夜ちゃん、わたしキャラの存在も忘れてたんですが(笑)、阿波野と性格の差別化を計るためだろうか、小夜ちゃん=怒りんぼ、阿波野=泣き虫…になっている。脇キャラには元からそれほど思い入れはなかったのですけど、ちょっと「…?」と思ったなあ。
 まー、以上のように不満も多く述べてしまったが。実は話も案外楽しみに見てたりする部分もあるのだ(笑)。原作を最後に読んでもう何年も経ってしまったので、オチとか忘れてるんですよ(実家に帰れば読み返せるんですけどね)。元はあのように面白い話なわけですから、見始めてしまえば引き込まれるものがあり、「あれ、この話って最後どうなるんだっけ」と、けっこう改めて楽しんでおります。
 あと、意外とよかったのがエンディング。…と、言ってるのはどーやらわたしだけみたいで、まわりでは「内容と違いすぎ」という意見が主流のようで〜(笑)。コメディタッチのドラマに、しっとりしたエンディングつけてるのはよくやる手法だと思うんだけどなぁ。逆光の浜辺をスローモーションで走るチョビが本編内とはまた違った可愛さを…(結局そこかい)。…と、いうか、これはわたしの勝手な推測なんですけど、ここでいきなりシリアスなエンディング持ってきてるのは、ラストの警告テロップのためでないかと個人的には思ってます。たぶん愉快なエンディングとともに出されるより効果あると思います。
 そのテロップ。以前のシベリアンハスキーブームとその顛末は日本人全体のトラウマとなって久しいですね。日本人のペットに対する認識が改善されたのはこの数年後のことでした。まーねー、犬を飼う予定の全然ないわたしでも、あの可愛いチョビの映像みてるとぐらぐらきますもの。たぶんあの10年前の悲惨な記憶がある限り、今ハスキー犬ブームが再来しても前と同じようなことにはならないとは思いますけど…。ただ、スナネズミの回の「動物の撮影には酒類は使用しておりません」はちょっといい訳くさい気もしたが…(ま、苦情電話がウルサイんでしょうけど)。
 まー、でも総評といたしましては。他のマンが原作モノドラマと比較すると、がんばっている方かと思います。飛び抜けて優秀でもないですが、原作が高難度だということを考慮すれば、そんなに辛い点をつける気にはならないですね。ただ、ドラマとしてはやはりドラマ自体を見て「面白い」と感じてなんぼだと思うので、改善の余地を考慮の上、精進して欲しいものであります。以上。