みかんのつぶつぶ
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2003年10月02日(木) 散歩道にて


何でも無いような事が 幸せだったと思う

何でも無い夜のこと 二度とは戻れない夜



娘が検診を受けろという。
きっとガンがあるはずだからと。
保健体育の時間に聞きかじってきたという。
薬を飲む私を不安そうに眺めている視線を感じる。

出勤する仕度を済ませて洗濯機に向かう私の背中に、
飯を作る時間はあるのかとたずねる息子。
そんな気遣いに胸が熱くなる。

かわいそうに。私の子ども達。

揺れるススキの穂が、
私の頭をそっと撫でた彼の手の優しさを思い出させた。


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