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みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
![]() 何でも無いような事が 幸せだったと思う 何でも無い夜のこと 二度とは戻れない夜 娘が検診を受けろという。 きっとガンがあるはずだからと。 保健体育の時間に聞きかじってきたという。 薬を飲む私を不安そうに眺めている視線を感じる。 出勤する仕度を済ませて洗濯機に向かう私の背中に、 飯を作る時間はあるのかとたずねる息子。 そんな気遣いに胸が熱くなる。 かわいそうに。私の子ども達。 揺れるススキの穂が、 私の頭をそっと撫でた彼の手の優しさを思い出させた。
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