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みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
![]() 夜道でホッとする灯り。 やり場のない気持ちで投げやりに小銭をさがしてコーヒーを買う。 そしておもむろに煙草に火をつける。誰が見てたって咎められたってそんなの屁だ。女性の歩き煙草は最低だという精神を全て消し去っての行為。 そんな風にとっても自分を傷めつけたい気分の帰り道だった。 冷えた空気に漂う金木犀の香りを、もっともっと感じていたいと思いながら遠回りして、ゆっくりゆっくり歩いてみる。手に持つ缶コーヒーは、これはなかなか美味しいよ、と、遠い日に彼が教えてくれた銘柄。 コーヒーの香りと煙草の煙りで供養する。そんな気持ちで。
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