みかんのつぶつぶ
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2001年09月07日(金)

死は誰にでも訪れる自然なことなのだが、
自然だからこそ恐怖がつきまとう。

ましてやガンで闘病という事態になれば尚更のこと。

目の前の今日一日をどうするか…
それが精一杯で生きているんだよね…

抗がん剤の点滴をひいて歩く人々。
足が弱ってきてしまい、今日は車椅子で出歩かなければならない若者。
リンパ腺の手術を控えて、片方だけ髪の毛を剃らなければならないと嘆く人。
この間嬉しそうに退院していったのに、またパジャマを着て病棟を歩く人。
最近パッタリと出会わなくなった人。

様々な様子を日々感じながら
心を痛めたり微笑んだり。
ここにいる限り、苦しんでいるのは自分だけではないという救いと、
やり切れない空虚な気分が交叉する。
健康な人間の違和感なのかな。
この先に訪れるであろう予測的なものへの恐怖なのかな。

人生は綱渡りだね。

疾患は治療を、病気には癒しを。
生きるという権限は、あくまでも患者自身だけの権利である。

だからこそ苦悩するのだろう。
生きるという当たり前なことを、
真剣に考えなければならないから。

死を目前にした生きる道を。

 


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