みかんのつぶつぶ
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2001年09月06日(木)

柳美里さんの本を初めて読んだ。
病院のボランティア図書の棚にあったから。

『肝心なことを言わないのも嘘をついているのと同じことだ』

この一節…言葉で謎がとけた。
あたり障りなくお付き合いしているなかに、
なぜか嘘つきっぽい匂いのする人々がいる。
だから「あたり障りなく」のお付き合いになるのだろう。

会話をしていても「んむむ…」とココロのなかで考えこんでしまうのよね、肝心なことを言われないと。
あれれ?っていう間に話しをすり替えられていたりすることを
私が気がついていないと相手はタカをくくっているのだ。

まあ、こういう類にはツッコミをいれないことにしているし
嘘の上塗りされても気分悪いだけだから放置しておくだけなんだけどね。

主治医との会話や様子を
妹に報告しながら大爆笑できるのは、
あの先生があまりにも「肝心なこと」を容赦なく私に話してくれるからだ。
しかも最上級にわかり易い言葉で(笑)

話しの内容は悲惨だけど、会話の風景は、笑えるでしょ。
こ〜んなこと言ってくれちゃってさあ〜ってことを
さらっと笑える人物にさっそく電話してみたりして。

「なに・・・」と第一声のうがちゆみ。

「・・・(笑)」とヘラってるみかん。

「…げっ、やばいし。笑ってる…」と不信な声のうがちゆみ。

私は、ホトホト悩んで困っているときは、ヘラヘラ笑ってしまう人間だ。
それを瞬時に、しかも電話で察知する妹うがちゆみは、
たいしたもんだと非常に感心したりするわけだ。

上っ面だけでも笑っていられる。
ちょっとは話しが軽くなるもんね。

「肝心」なことを私にわかり易く言って聞かせてくれることが、
とてもアリガタイと感じる性分なのだ。

そして逆に、その底にある真の「肝心」なことに
触れないでいてくれることに、ホッとしたりするココロもあるわけだ。
だって、その部分は自分にしか解明できないことだからね。


おかげさま。

 

 


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